愛ゆえに 私はワタシを 否定する 他者からの 愛を知るまで
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大空へ 飛べないくせに 飛翔する あの頃の夢を 叶えるために
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自らの邪悪さに鈍感な人これを読んでるあなたもそうだよ
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きょうもまた新しい日を楽しみにしたいと思う深夜十二時
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秋が好き。結婚記念日「だった」日の遠いふたりの記憶の翳り
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ねことじい ほっこり。見ては癒されて タマさんせんせ 長生きしてね
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行者らの玉随ひかる暁角を澆季の朝に凝然と聴く
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海なんてないよあなたの手の汗があなたに代わって揺れているだけ
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汗ばんだ手、足、こめかみ、首のうら 熱帯が私を見ている
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当たり前、本当は違うよ、誰かのおかげ、支え合う人の気持ちのありがたさ
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濃かったら アイスにしよう ハーブティー だいぶ長めに 蒸らしてみるの
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水シャワー 夏でも寒い 夜もあり ちょっと僻地で ちょっと涼しめ
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幸せがこっそり逃げて行かぬよに いつも心に太陽を持つ
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管理職、「どうする課長?」の毎日に、頼むから、鳴いてください!ホトトギス様!
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誕生日星座血液好きな曲 何でも聞いて彼のことなら
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髪を切る やったねバッチリ キマってる こんな事でも 小さな幸せ
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神に愛された なにそれ?皮肉なの? むしろ侮辱さむしろ侮辱さ
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蜜を吸う黒き揚羽の羽ばたきに 花びらひとつ水面みなもに落ちて
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憂鬱だ月曜日から雨模様 明日の準備レインブーツ出す
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ありがとう。 一緒に祝える誕生日 30分でも 家族になれる
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妻の刈る子どもの頭 サポートはスマホ使って目線の固定
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燃ゆる恋 薔薇は散るのみ 情熱のフラメンコ 舞うは深紅の衣
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ぐらつくハートはボウリングのピン 君の笑顔だけでストライク
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待ちぼうけ 街ゆく人は楽しげにふたりにひとつ傘の花咲く
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責任をたまねぎに全部押しつけて台所でたまに泣いてる
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バッタかな? そう思ったら 緑の葉 そこまで田舎と ちがうかったよ
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翠色の花があったら教えてね、と病理学者は助手たちに笑む
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廊下から うわさのアイツがあらわれて あたしの中でさわぐキューピット
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世の中で 起きていること 知らぬ猫 ただひたすらに 主を癒やす
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人の世は 無常の風が 吹き渡り 初夏の草木が 愛おしく見え
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