秋雨に櫛あきらめてあさがみの乱れてけさは獅子となりぬる
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スヌーピー「配られたカードで勝負せよ」というババ抜きか大富豪かを選べ!
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もらってもいいと思えるたたずまいチラシ、ティッシュを配る人々の
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こわいねえ天才歌人の歌読んで吾もできそうと思うのだから
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今だけの固有同士が混ざり合う 君と言葉は無名の歌へ
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器には過去の記憶が注がれて朝目を覚ます私が生きる
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肝心な時に貴方は居ないから頼った私もバカだったけど
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目前でDV見た子は傷を負う早くあの家出れば良かった
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目盛り盛り 無理目に見積り またメモリー もう匙投げて まだ無知叩く
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東京に ホントに行きたい わけじゃない ここを離れる 理由ワケが欲しいだけ
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根無し草 風に吹かれて ふわふわと 根を張る草は 彼に憧る
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オーマイフレンド遠憲さんのように歌いたい心の友よ君は何処に
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夕されば息絶え絶えの初秋の陽頑張らないで頑張らずいて
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ふたりでも淋しい日々よさようなら 大人ですものまた恋をする
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ひつそりと時といつしょに横たはる藍の器に孤独を盛らむ
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紅の袖ふる君と香香背男金星の逢瀬のあとの藍の空色
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水溜まり踏みながら行くきらきらとPassion Pitのリズムに乗って
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午前四時目覚めてみれば外は雨 いつになったら降り止むのだか
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母が言う 老後の心配しておけと そうだねと言う 考えてみるよ
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Wikipediaにも語り手がいるけど挨拶はできない そこにいて
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いくつもの死因を遠ざけて生きるぼくらを生かすいくつもの死
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ふと気づく 蝉の鳴き声 聞こえない 夏の終わりを セミは告げない
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東向きの風よ ふるさとの空を少しでも ふくんで ここに届けていって
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明らかに諦められず赤らんであからさまなる 飽かず眺むる
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ハロハロの冷たさ 夜の陽の長さ 君のしょっぱさ すべてが七月
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おだやかなかたちで並ぶ鶏肉はイオンの棚で安売りされる
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雨粒にひらけひらけとノックされわたし未だにひとのかたちで
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ぐるぐると地球はまわる電球をぐるぐるまわし世界を照らす
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世界中雨冠を持ってきて壊しても雨 名はなみだ
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ちはやぶる神代の色をまとひ来る竜田姫とのたそがれ逢瀬
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