納豆はいいね 元カノあたしよりも粘着質なのに愛されててさ
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坂道でおぶってくれる人よりも分かれ道でも手を離さぬ人
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わざと「ん」で終わらすしりとりのように勝手に恋を終わらせた人
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「とりあえずビール頂戴」穴埋めに呼ばれた我も“とりあえず”居る
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混雑の極みマックのイートイン ポテト揚げたて、あとナゲットも
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常連じゃないのにどこか懐かしい 日焼けした紙「カツ丼」の文字
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辛味とは怒りの力 この日々を私はずっとやり過ごしてる
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嫉妬という文字には女が二人いる 私と貴方の元彼女である
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当然のように夜は来るし冬は寒いし君は隣にいないし
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居場所無く 無力で惨めな 中学校はこの中 よく頑張ったよね 十五の私
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マスカラもアイシャドウも落ちるじゃん なんで今更引き止めに来たの
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火傷して爛れたはずの皮膚だけど撫でる指のやさしさはわかるよ
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プラマイをゼロにしていけ奴なんて人間八十年では誤差だ
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好きだってこころを祀れないうちは結ばれる日はほんとに来ない
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そのために やっぱりお金 要るのよね あとしばらくは パート頑張ろ
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お金では 買えないもので 楽しもう 一人の時間 人との時間    つづく
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僕と君が進むこの先は君の頭上にだけ暗い雲
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辛いのは別れじゃなくて 好きだった君が泣いてしまうからなんだ
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随分と歩いたものだと振り返る まだこれだけか朝の砂浜
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テキーラの残る朝焼け生ゴミのようだ痩せてゆく身体は
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宛先のない愛してるコーヒーの冷め切った水面みなも
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人類がすべてのハンドスピナーを手放したとき扉はひらく
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あたかも私という衣をぬぎ捨てて精神という鏡を見たい
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今日がまだ死なないように目を開けて延命措置を施している
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顔を寄せ小さいフォントで咲いている花にピントを合わせる石段
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君の笑顔かお ずっとみてない気がしてた 桜のシャドウ すごく綺麗だ
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春の末 青に舞い散る桃の雨 それ観る眼は葉桜の色
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目覚ましを止めた左脳が起きようとしても右脳が二度寝を選ぶ
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あの人に逢いたくなるよな春日和はるびより「幸せでいてね」とココロで想う
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…ごめんね。洗濯してしまいました 君からの永遠の誓いを
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