人肌のお湯ふくませたハンカチで全身ぬぐわれるような七月
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髪ゴムを見ると今でも思い出す 地味なあなたが見せた可愛さ
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人が行き交うサイクリングロード 日が沈めば猫の行き交う街
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お出かけに持って行きたい夏バッグ 冷たい飲み物入るが条件マスト
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ねこだって やつあたりするときもある つめとぎバリバリ ねこパンチぺしぺし
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島根ゆく 旅の人との 旅路、帰路 あぁ我土に 還りたもうかも
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カーテンの隙間のセルに入るデータはメモリ一つでは処理不能
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あさましく 長く見つめてゐられない 白髪増えたる笑みの皺々
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来たる世は彼女の好いたものになる 個性できみを惹けるでもなし
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貸し借りや上下にしてはつまらない たまたま、共にあり、得るものを
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西に沈むときのリリシズムこの世には情理を超え辿り着く死がある
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刹那散るが有様なればなべて世の色恋わずらい幻なれや
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手を掠めいまだ決めかねたontology 光捕まえ損ねて花蕊
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あなたも倒れてゆくだろう 憧れの花咲く地上を戦場として
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額縁に幽閉された縋る美の世々醒めざめに夢夢くちづけ
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今夜もか。愛でる冒涜を身一つで受けて耐え咲く夕星の悲鳴
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たべるのが はやいにゃんこは ほんのうよ よこどりされると いけにゃいからね
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蛇口からそろそろ ぬるい水が出る 真夏になると お湯かな?の日もあり
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推敲を重ねて詠むも家人から即ブーイング まだまだでんなぁ
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父ちゃんが 大事に育てた野菜たち 鹿に喰われて残念無念
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囚われることを逃れて舞い上がる目立つ翼を撃ち抜く普通
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作り置く調理に満足食べはせず冷凍室で震えて眠れ
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人間が辛くて落下するように天使が落ちて人間になる
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デジャヴするただの普通の光景に何か起こると望むかなしさ
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コーギーのいつでも見せる微笑みに話せるならば何か聞きたい
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降るほどに踊る生え際襟足の天然パーマは親子の証
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梅雨つゆにして前線挟む唇が鳴らす空音をはるか離れて
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昨日までの日々を恨んできたけれど 今日からの日々は自分次第
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もう一度 夏空の夢 叶うなら 走れ麦わら 幼き夏の日
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堂々と 青空を征く ツバメみて 我が行く道も かくあるべしと
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