俺がもし 死んだら君は 泣くだろか 君がいないと 俺は泣きます
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贅沢にタクシー使うためらいを宥める数本のみのバス停
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サンダルとワクワクつっかけ夏の夜にアイス買う気分は昔のまんま
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はじめての うちの猫アルバムが届きたり かわいいなああ ずっと見てられる
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買い置きレトルトの賞味期限をチェックする お昼はクリームシチューご飯かな
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レギュラーが120円代だったなと昔ばなしのタクシードライバー
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残暑バテ 我やせ蛙の如くなり 一茶の声に奮い立たん
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この品が値上げ廃止になるならと考える事は同じと見える
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敗戦後 七十八年経ってなお 同じ言説 みんな気づいて
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これじーじ いた孫の絵 目口鼻めくちはな あちこち跳んで じじいもゆらり
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うまれた象🐘。生後一◯分 すくと立ち ちっちゃな大人おとな パールの子ぱーる / 丸山動物園
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ラジオから「越えていけそこ」『人生を語らず』歌う四十の拓郎
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そういえば妻子がいたと思い出し不倫未遂で終わる夢みる
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弟さん 親父さんよく似ていたね 俺もそうなら 嬉しく思う
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疲労感 優先席の ステッカー 鋭い眼で キッと見ている
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危うげな一人暮らしの我笑い鱗剥がしてダム登る鮭
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今やもう バックグランドミュージック 甲子園での快音声援
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窓際で明けゆく空を眺むる猫 母の目覚めをひたすらに待つ
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水不足、深刻になるこの夏は、雨のありがたき、我らの命
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🚃始発🛫行きは🈵、まだ夏休み、夢は青空へ😴
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ヒトデが浜辺に散らばっている子供たちは拾っては投げる
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駅を出る 雨は心を冷やし辞めるべきか悩むまま歩く
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砲塔の無い戦車の残骸 首が取れたカブトムシのようだ
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真夜中に目覚めてをれば闇深く孤児の如くに寄る辺なかりし
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電話より絶え絶えの声聞こえけり抗がん剤で苦しめる友
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飼ひ犬は獣の臭ひ恐るるか動物公園逃げむとすらむ
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愛人は西日のあたる部屋で待つ彼の妻には捧ぐ償い (テレサ・テン)
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大きな字伸びやかな文字便箋にただそれだけで美しい文字
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幸という字を書くたび気をつける 正直過ぎて辛となること
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あの頃は30cmセンチの定規さえあればぜんぶが分かる気がした
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