ラーメンのスープが恋し冬の夜 小さな幸の 染み込むメンマ
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優しさは時に素敵な矛となり有象無象の心を抉る
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君はもう寂しくないと言ったのにどうして私泣いてるんだろう
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‪森ガール似合うと言われ置いてきたロリィタ服が思い出される‬
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あの人の夢を見ました朝起きてシャワーを浴びて婚活へ行く
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久方の 小さな晴れ間 ありがたく 伸びた下着をせっせと干して
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うつし世のほとりにいこふ水鳥の羽交ひにあはき冬の日の照る
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存在を暴かれ断罪される人 石を投げながらニヤニヤする人
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ぬばたまの闇に眼玉を光らせて荒れ野と化した故郷を想う
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私には価値はありますか冬の空 何を言っても消え行く泡に
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‪次々にポテト吸い込むくちびるが泣かないようにもっとポテトを‬
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生ハムを ぬぐってねぶる 手ぬぐいが 置き去りにした ザリガニを売りに
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生きるほど無理だと思うこの世界 拓いてみせる生きる希望を
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はじめての孤独を告げるまだ暗い午前の居間は青に充たされて
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「幸せ」と言って笑える人がいてそれに殺されたいと思った
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使えない身しかないです残るのは 価値あるものとはなんなのですか
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‪たなびいたフレアスカートに恋をしたあの瞬間は永遠に春‬
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‪つまらない映画をふたり手を繋ぐために眺める雨が降ってる‬
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起き上がりこぼし何度も起きるけど 転んだ傷はそのままだろう
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眠りたいただひたすらに眠りたい 湯たんぽひとつ 布団バーガー
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島忠の店員の顔優しくて 他の物探すのも微笑んで待ち
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恨みても悔いても帰り来ぬ日々の 夢は現に 心は空に
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どんなにも素敵な言葉を紡いでも 他でひどけりゃ全部台無し
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舌先で感じる冬の到来を 味はないけどキンとする香
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滞りほぐす為にと鼻をかみ魂も少し抜けた気がする
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下腹部に悪い想像抱え込み不安がるだけの猫になる夜
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ひそやかに にほひくゆらせ 山茶花さざんかすそふくらかに ひらひらひらり
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休んでたラーメン店に灯が戻り 負けてたまるか 災害などに
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「またいつか」別れの言葉を述べた後パラリと落ちた髪は栞に
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寒くなり手もかじかんで雨降って 二重の虹を見つける午後よ
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