泡立たない石鹸のような感性を画面にぬりひろげる親指
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有り触れた言葉だけで綴るラブレター 僕の気持ちが君に分かるように
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終焉は一度だけではないらしい未来人からテレパスで聞く
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銃を取る あなたの指は昨日まで孫の頭を撫でていた指
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しあわせははかなくすぐにこわれる、と彼女は 齢5歳で知った
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持ち札の 全てを君に 見せたって のこり続ける 心のジョーカー
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何億年 僕が化石に なったとして 君のその手を 求めていたい
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あなたとはもう会えないね初夏の朝 星座占い、一位だったよ
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ホースから水の弧に虹 ニセだって生きてていいっていうグラウンド
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ページ繰るかすかな音が本の虫たちの羽音のような図書館
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記念日の 当日になる 初ライブ 演者も客も 緊張してた
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辞書にない言葉を探す瞬間は 大抵胸が締め付けられる
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もう少し先の駅まで歩こうよ来年のこと巧みに避けつつ
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ぬばたまの 模試の結果も あかねさす 明日になれば 忘れられるさ
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曇ることやめた眼鏡をかけたまま模試の結果は全て冗談
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宵の入りに くゆらす煙と 虫の声は 眠れぬ夜の 始まりを告げる
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「がんばれ」と 言われることは 苦しいよな みんな十分 頑張っているから
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君はただ 走り続ける 十字路に 置き去り僕は 背中を見送る
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「今はまだ言葉に出来ない」その感情 今なら分かる それは甘え
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「事件」でない悲惨は記録すらされない。そういうものではあるが、記念日。
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豪雨でも褪せることない 君との記憶 絶対忘れない もう忘れさせて
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瞬きはしない覚悟でみるがいい僕らが支払う誰かのなにか
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君と居た いつまでも待つよ、願わくば 満たしてくれない右隣
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僕にだけ教えてあげる僕のこと 僕ですら分からないのに
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君という 肉布団の 下敷になって されるがままに 昇天したい
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ぐっすりと 眠れぬ夜を 過ごしたって 皆んなこの日を 生きているよな
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髪切るは敗れた恋の為でなく 苦さを纏った大人になるため
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目隠しし我が眼に針を刺したならどんな色こそぶちまけようか
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山頂のお前に注ぐ紫外線そのまま夏に連れていかれろ
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「行かないで」君の期待に応えれば 命の為に夏が消える
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