この街に素敵な本屋3軒もオープンしたと夢で見たんだ
10
補聴器を父の耳へと付けるとき はたと気づくは同じ遺伝子
12
君が一つ買い物袋持ってくれた いつものスーパー冬の帰り道
9
進めると どんどん終わって なくなっちゃう やりたいことって 全部玉ネギ
5
帰り道 ふと目に入る花束に あなたの笑顔重ねてみたり
10
嘘つくな 気取った言葉で 繕って 本当はただ ヒマなだけだろ
2
何も出ない 書けなくなったと 君は言う 幸せだからだ 幸せだからだ
6
うつせみの身を追い立てし春の陽(ひ)に彼岸のつとめ思い出し居(を)る
15
わが霊(たま)は幾度(いくど)冬の背 見送れど 凍え篭もりて知らず啓蟄
10
誰もいない 私のそばには 誰もいない ベッドの上で フラれてばっかり
3
眩(まばゆ)ける車窓に揺れる虹の糸 蜘蛛の啓蟄 羨(うらや)みて午(ひる)
13
これからも元気でいろと気遣われ傲慢だった時代を恥じる
9
誰もまだ 何も言っては いないのに 世界に死ねと 言われてる気がする
3
誰ひとり欠けることなく成人し笑って話す奇跡と思う
9
計算が苦手だった子保育士に堂々として頼もしくあり
12
春の夜の一夜限りの再会に我は背筋を少し伸ばして
9
降り出しも積もり始めも消えたのも朝の天気もこそり巣穴から
15
チャンスは貯金できない 掴むのに絶好の日は 今日しかない
5
十分な 貯金があるが ちょっと減る 恐怖に駆られ 貯金に励むバカ
3
無愛想な 大将がいる 飲食店 味が良ければ 客は満足
5
ブータンは世界一幸せな国 インターネットで 不幸になった
4
LOOKチョコ大好きだけど168円(イチロクパ) 1度手に取り棚に戻した
24
メシ作りダラダラ食って時計見る嗚呼一時間くっちまったぜ
8
多分もう会えない人だ 読み終えた童話の中でほほえむように
11
マスクして手袋はめて襁褓(おしめ)とるなぜかいいろんますくと言いつ
10
春がすみ富士の姿は隠れたり 空樹の塔も薄くおぼろに
12
生きるのに要るモノなどのチラシ見てなんか卒業した気がしたり
11
ポワントでたちしあなたの視線へとまぎれてさりげなく僕ですよ
3
凍て返る 弥生の雪に 耐えながら咲く 河津桜よ ありがとう
22
ひとしずく 昨日の雨の なごり落ち 今日という日を 踏み出す一歩
7