地中にもひかりがあれば還るのも怖くないからゆびを燃やして
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文庫本 手のひらにおさまる 小宇宙 どこにいても 宇宙につながる
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罪重ね 降り頻る雨に 傘もなく いつかは止むと 終に思えず
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たった3回で好きだと言われてもそんな身軽な好意は要らない
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汗拭う夏に話した来年がないことを知る春は来るのに
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現実はいつも外れて分からないそういうものね馬券も外れる
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あの日みた 白紙ページのなかの 青年は 旅を続ける きっと今でも
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iloved口に出すのを止められぬその喪失を青春と呼ぶ
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眠らなきゃ追い込むほどに駄目なものODよりも徹夜にしよう
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急遽とは対応せざる得ない事。早く来られて困る人です。
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不思議な犬言葉はないけど知っている私の魂全て知ってる
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くしゃみする4度も5度もくしゃみする掃き出したかったずっと前から
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今年こそ 開幕したら 勝ってくれ オープン戦は 負けてもいいよ
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ちま猫が「すーぱーまん」になって伸びー マントを作ってかけてやりたし
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明日から ちょっとだけ春になるらしい 気持ちと毛先もちょっと外はね
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「幸せになってほしい」と言うけれど その自己犠牲 私の不幸
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アスファルト着地するたび消えてゆく、うつろう季節の雪は背徳
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別にさぁ いいね(♥️)が欲しいわけじゃないから言うけどね、これ明日消す。
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昨日見た月9ドラマみたいな告白だな、それ。 出直してこい。
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明日あすからはしばらく旧姓戻ります 父とふたりの生活始まる
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皆死なば 一切が仏 釈迦の法 色即是空に 隔たりは無し
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変わらない二服目小さくむせる癖 切なく甘い缶ピの香り
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春になれば離ればなれになる君の爪のかたちの月を見ている
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絡まった糸をほどいて繋ぎ合う 心はいつだってここにある
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甥っ子の部屋に漂うタバコ臭 ついにあの子も大人になったか
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帰り道同僚ともらとわいわい語らうを笑って聞いているよな三日月
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ひさびさに物理で読んでずいぶんと目が遠くにいった秋の日
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距離をまたはかりかねては傷ついて最適解をやりなおす人
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睡魔への防衛術を教えてはくれないままに更く五時限目
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荒々しく身体を拭き上げるたびに突きつけられるわたしの翳り
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