子供らの浮き足立った視線のせ 幾年振りか白雪ぞ降る
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二歳とて挑戦したい夜がある 自ら頬張る苦手な白菜
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僕の歌は世界が狭い部屋のなか半径何メートルかの世界
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ウクレレを弾いていたら誕生日祝いをやった気分になってしまった
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楽しくて心が弾け躍ってる  目を見交わしてずっと笑ってた
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尾張の地 風に向かいて歩く時 どれほど寒かろ雪しまく郷
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気の重い拭き掃除は大好きな歌控えめに熱唱しながら
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常ならば正月に着る防寒具 身につけて出る 小雪舞う中
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椅子の上 見るたび向きの変わるねこ お外をみてる訳ではないのね
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大切な物を見つけて安堵する思わぬ時に思わぬ場所で
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メロンパン さくさくふわふわ 食べすすみ こぼれた破片 甘い思い出
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瞬間に 冷凍すれば 志願する コールドスリープ。 寒波はイヤダ
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面倒な千切りキャベツ包丁の リズムは刻む 私の日々よ
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せっかちな我を直すは難しく まず深呼吸 二息止まれ
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爽やかさなんてずうっと前に捨て ささやかさとだけ共に生きてる
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遠い日の部活はバスケ補欠なり 記憶に残る水飲む蛇口
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鏡見て 可愛いと声 掛けたくも 言えない朝も あるんだよな〜
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怖かった道に灯りが待っていて一緒に歩いて一緒に怖がる
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雪の道灰色になり歩く時 孤独は我の 一番そばに
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在りし日はテレビ聴けたと思いつつ小型ラジオを部屋で連れ歩く
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やや熱めのカフェオレ一気に飲みきるか 猫舌加減と相談する我
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アラームが鳴って「あと5分」その間に ちま猫アラーム スヌーズ代わり(ニャーン)
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久々の友との貴重な時なのにくだらない話それがいいのかな
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透明のテープの頭見つからず鼠の如くクルクル回す
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海老蔵に話し掛けたら「ご飯に」と誘われたけど断った夢
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人生の味変なるや七十路の友とゴルフとうたかたの歌
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もう一度 一人一人の 価値を知り 思いを込めて 人を愛さん
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あと少し 残りわずかな 人生を 人と出会いて 人を愛さん
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幾度となく天災越えてる僕ら知る奪う争うもう要らないんだな
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白雪のほんのり紅さす富士の山 わが誕生日 笑みを浮かべて
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