人間は「救われること」しかできぬ「救うこと」とはいつも幻
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リビングで毒塗られた矢射貫かれて休日予定ぐちゃぐちゃフテ寝
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この花があって真夏をやり過ごす真夜中に咲く夕顔の白
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携帯に挨拶交わし目を覚ます 電車の窓は咳込む夏風邪か
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星になり 夏の夜空に消えていく 貴方の仕草声話し方
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我がくしゃみ年々デカくなりにけり 親父のそれに似てくる不快
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氷入れ安いワインをがぶ飲みす 喉を潤し眠気も誘い
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雨の中 仕事帰りに特売のオーガニックのバナナを買いに
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青春の アオの図するは空じゃなく 知らぬ間にできた 青タンの色
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こいのうた 途切れてしまって まだ歌う 気持ちはきれいになくならなくて
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君の眼にうつる私の後ろ姿 うつくしければいいなと願う
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望みはないわかっているのに繰り返す もう忘れようやめてしまおう
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朝方に消えた手相を睨んでは 途切れた縁の続きを探す
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あの時どうして私自分ばかり 大事にしてしまったのだろう
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電車の窓 外には斜めの水滴が 嫌いな俳優の広告見て睨む
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人はいまだ神をも国をも殺し得ず、夏に氷を食えているだけ。
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透明な世界で生きていたかった白さえ僕には濁って見える
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言わずとも分かっていると思ってた深夜電話で君が泣くまで
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人ひとり励ますことも出来ぬほど僕の中身は空っぽなのか
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別れとは、君との思い出一つずつ忘れる作業を強いられること
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「やっぱりね」 「人生なんて そんなもの」 気づかぬうちに  諦め上手
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誰よりも あなたが好きと 想っても  たった一言ひとこと 許せぬ私
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熱帯夜、汗を拭った 今わたし世界で一番生きていますよ
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やけにうるさい雨音に夏を好く いや窓開いてるだけやん草
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「死ぬ前にあぁ楽しかったと言いたい」と語った友よ 蝉の亡骸なきがら
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寝る時間少し過ぎてもいいじゃない 双六オセロ 夏休みだし
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エアコンのタイマー設定入れ忘れ ダル重プラス電気代ヤバ
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次はない すぐ忘れてしまう 明日もない 今しかないのだ 今しかないのだ
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さようなら 次あうときは うらやむような 私でいたいね いられるといい
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ごめんなさい あとありがとう さようなら 書きなぐっては 海に流す
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