人生は 限りあるから 光あり 何をするかが その人自身
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死ぬことを 恐れていては 生きられず 忘れていては 生きてはいない
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嫌なこと やらないうちは 進歩なし 勇気もないし やる気もでない
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テレビとか インターネットを 見ていれば 嫌なことなど 忘れてしまう
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菅公忌 やしろを包む梅の香は 千年絶えず春を運びつ
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赤本をどこにしまうか戸惑って僕の受験は今日にて終了
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どうしてか あなたを好きになってから着たくなくなった服があるの
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Wi-Fiに託されている動画よりリアルをゆくぞ恋をせよオレ
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死んだあとエンドロールが流れても 最初にくるのは私の名じゃない
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帰宅後は鞄の中を空にして三年間の重みを下ろす
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思い出は濃くなるでしょういつか死をじっと見つめる獣になって
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乗客のすべてが降りて終バスは夜の棺となり眠る町
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目の中へ落ちてきた星を逃がさないように両手で喉をおさえる
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人生でいちばん泣けよプルタブで爪ブチ折った時よりも泣け
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ここからお開けくださいとハサミと破線ハサミで切ると開けにくい
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その記憶正確だけど古いから使えないので上書きしてね
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この四肢に宿るはるかな星の記憶、顔に残った猿の面影
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できぬのは時間足りないわけじゃなく体力知力業縁がないもとからそうとしくまれている
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憧れの人もいるけど絶対に私は私の自由がいいね
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いく月か恋ひしかるらん、大手町に二月最後の雪が降るなり
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ヨハネ像 中指よりもハッキリと 天を指差す人差し指
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広大な宇宙のどこかに住む君へメーデーメーデー聞こえていますか
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あたたかき注ぐ公園ベンチにて本を読む朝是好日これこうじつ
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イヤホンのコードを絡める妖怪よ ワイヤレスの今 君は何処いずこ
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ベランダの床にながなが寝そべつてもう2時間か小春日のいぬ
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4層目アスファルトまたはカレンダー、因果おちょくりをかわして次へ
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白粉ふく干柿食めばコオヒイを曇らせもせずしみゆく甘味
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理由とかは風でぜんぶ飛ばされてそこらじゅうシロツメクサの花・
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居着いてるあの婆さんは誰だっけ、あっ、そうだった!おれのおふくろ
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透明のドームを押せば錠剤はテーブル跳ねて床へと逃がる
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