片足を夏に突っ込むアディダスの鞄の底に海の白砂
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クリスマスまであと180日もあるからショートケーキを食べる
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何処どこからか届く虫の音ゆっくりと更け行く夏の夜のリズムよ
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野球部がおたけびを上げていたころコンビニが涼しくてよかった
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庭先に 迷子の蛍 舞ふ夜更け 逢ひに来たかと 亡き妻思ふ
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星満ちる 夏の夜空の静けさに 海峡の波は ひとつずつ鳴く
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幽霊になったあとから明らかに憑き物が取れたような顔です
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弱虫といわれ強がるようになりいっそう弱くなってしまった
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こうやって私は嘘をついている 「こう」がバレる日まではよろしく
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生きているだけじゃ足りない紅色をつけてどうにか生きているきみ
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「カブトムシ メス」と調べてゴキブリにギリギリ見えずまだ大人じゃない
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ラムネとは錠剤のこと(※飲み物の方はこれから「ラムネ味」)となる
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卒寿まで独り住まいのない義姉の寂しさ如何に いっそう痩せて
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摂取する カロリー見るも 消費する カロリー知らず 見た目変わらず
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梅雨明けを味わいたくて買ったラムネを飲まないで手をつなぎをり/午後六時
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三億年前の出来事知ってるの養老山脈黙して語らず
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2分逢う往復時間は40倍よろこびは数えられない/6月28日
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現在の一瞬あとは過去となり一瞬先はまだ未来なり
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何ごとも続けることが肝心といきが続いたやつがのたまう
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あの色も草木の名前も星の名も キミの名前も僕は知りたい
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年をかさねても しらがでも しわがふえても 足こしたたずとも いろけだして 前にすすもう くじけずに
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人生がリセット出来るのならば あなたと知り合わない世界が良いな
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様々に手を尽くしたる 夏の不眠 クールなバブに 一縷の望み
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電話口 黙り込む君 静寂が教える未来 切れば終わりと
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無意識にひじ掛けがある椅子探す読書をするのにちょうどいい椅子
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両替機落ちる小銭はジャラジャラと私はそれでガチャガチャをする。
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水色の紫陽花きれいに咲く場所を毎年ふたりじめしているね
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忘れゆく 隣に誰かいた記憶 あれは夢だと思いて生きる
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ラムを食う隠すことなくラムを食う 草原の味鼻に広がる
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肉を食う泳いだ分だけ肉を食う 朝鮮焼肉ひさかたに食う
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