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あんなにも ヒントもらっておきながら 答え出せない愛が悲しい
7
あと少しあと少しだからと延命にドビュッシーを聞く ひとりの夜明け
7
忍れど色に出にけり我が鬱は 医者に行けと人の言うまで
7
かんせつの はれたくらいで めげている ますいもなしで 切るはつらかろ
10
兵庫県 県花ノジギクは知っている でも県の鳥は はばタンがよぎる
5
駄目なんて言われるほどに誘われる深夜の空腹満たす罪悪
16
過去問の 答え合わせをしたとこで 夢と終わった愛は戻らず
10
初雪
(
はつゆき
)
や
初霜
(
はつしも
)
しかり
初氷
(
はつごおり
)
ところ変われば
初冬
(
しょとう
)
が変わる
10
ゴミじゃない 誰かが書いた本だから 見られてるようで捨てにくいんだ
9
宇宙には神の技たる秩序あり 地球の上に神おわさぬか
10
「あたら夜」と 銘打ち紅葉 照らされし 滋賀の古刹に 秋深まりて
10
市電にて他人の会話盗み聞き幸せ吸い取る
蛭
(
ひる
)
のごとくに
8
春先の冬眠明けの熊みたく不器用な人をただ許す布団
8
ときめいた言葉はいつもメモってる それでも
短歌
(
)
(
うた
)
にするのは難題
11
自分だけ愛すればいい?そのうたに小さな翅があるということ
3
届かない貴方へ手紙書きあげる 横書き
便箋
(
びんせん
)
インクは
藍色
(
あいいろ
)
8
前を向き
背筋
(
せすじ
)
伸ばして進んでく 恋をしていたあの頃のよに
6
君からの電話はかかってこなくって 結局
空振
(
からぶ
)
り
三振
(
さんしん
)
アウト
5
体温計 そろそろ電池ヤバいかな 「33度です」私ゃゾンビか?(笑)
10
初雪は今朝の日差しに消えてゆき 晩秋が見た冬の幻想
15
傘持たず
霙
(
みぞれ
)
に出会うこんな夜は カフェ・オ・レの「レ」を多めで作る
16
鍋肌におとす一滴立ち上る香りに少し浮ついた腰
3
大鍋をかこむ旅団の尖兵はふつふつと煮ゆ具材をにらむ
2
ありがたや 絶版本の 復刊よ 紙の重さも 味わいのひとつ
11
ぽち袋集めていると言うと皆「金を要求?」誤解をまねく
6
内容量減のきびだんご 絶妙な場面で裏切る子分
4
どこでも いいよ(
貴女
(
きみ
)
とお値段以上に頬張れるしあわせ)
2
いまは病弱なんだ 十円で開く実家のトイレくらい
2
たましいを分け合うようなさみしさはあなたが生きた痕跡でした
10
君を傷つけて廻りゆく世界に抗わせてよ 初雪は白
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