息がもうできない先祖代々の生物濃縮されたのろいで
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つまり罰なんじゃないかな 九人の孫は黙って末代になる
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京都迄在来線で6時間 3度乗り換え 積読崩し
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エッセイを傍らに置き うとうとと やること満載 休み休みで
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いつまでも秋を感じぬ暑き日に「年賀じまい」と葉書が届く
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星空に儚く歌う虫たちが、冷たい風と秋を呼び込む。
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塩好きの信州びとは改めし 置いておかれた陸奥びとヤバし
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カップ麺 汁は残せよ陸奥びとよ 塩っぱ好みの気持ち分かるが
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翔猿のトリッキーな取組みは 小気味よいほど大兵倒す
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塵を星、火を太陽と比喩をする誇大表現嫌いじゃないよ
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正代が大関落ちて安定す 何か分かるなやくの重圧
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ぬか漬は しっかり深く漬けてこそ サラドにはない面白さあり
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「どこまでも行ける」と君が言ったなら本当にいけそうな気がする!
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懐かしや十歳ととせ暮らせし陸奥の国八戸・仙台 今頃はさぞナナカマドの朱
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羨まし涼しきくにの詠みびとよ 坂東はまた夏に戻りぬ
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亡き祖母に掻いてもらうが楽しみで わざと藪蚊に刺されゆく餓鬼おれ
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気まづくなって飲み干した ペットボトルの向こうに一番星
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あの人の「いいね♡」が欲しく詠えてるそんな不純な媚びを恥じてる/題『恥』
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ボッチ飯見るな笑うな好きで居る何故に惨めかほっとけボケー!
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丁寧な暮らし生き方憧れる せめて歌はと丁寧に詠む
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汚れてもいい服装で来たのならあとはおとなをぬぎ捨てるだけ
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美しき歌を詠みたくペンを執るしかしそいつはジャンルじゃないか
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涼しい眼看取られますか?問うを機に巨大な鎌の降りきた師走
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かき氷味を覚えた一歳は 大きなあーんで兄の後追う
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我が歌をひとつに束ね書とするを馬鹿の妄想ここ極まれり
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死化粧と呼ぶにはあまりに美し空に映えた葬列の人
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大喜利を集めて眺めていると群像劇に見えてきませんか 気のせいかも!
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我がまなこ反射で浮かぶまで磨くグラスの底を覗いてひとり
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外耳炎 物言えぬが 心配で タクシー飛ばし 病院へ行き
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ねこたちは ゴハンのまえは ハモります 「圧」のお声と せつないお声
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