帰還せず掩体壕(えんたいごう)の秋ほたる 月日も遠く草は茂りて
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二の腕に触れゆく気配夜の秋 グラスの雫指で拭ひぬ
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スマホへと しゃっくり王子の動画来て飽かず眺める令和の爺婆 /初孫
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風鈴と思ってたけどきみが通るときにだけ鳴る なんのセンサー?
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澄み渡る 涙の色は 曹達色 風船割れた 夏の午後には
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ぼんやりと 片目を閉じて 幻想を 空に心を 映してもなお
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どっちもいいねができない人間の愚かさ。どっちでも、とは違う。
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彼岸から見える景色を教えてよ 夜空に浮かぶ打ち上げ花火
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墓前でのショットが意外爽やかな芯から嬉しい表情してる
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ひと夏の不思議はごうも変わらないかそけき位置に私がいること
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お供えの川流し浮くなす馬を見送った三十年前
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送り火を水面に灯す古都の夜 あまたの揺らぎ銀河のごとし
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天つ空廻る輪の上鳶の影秋の気配の身に沁みにけり
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「放置車両」「避難所閉鎖」「証明書」自治体メールまだまだ多し/「災害ごみ」「下水自粛」2日後
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戦争をしている国から来た君は 瞬く月日で学校ここを去りゆき
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ここにはもう誰もいません焼け焦げた 影すら昨日に忘れてしまった
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のぞきこむ まんまるおめめの 愛らしさ たとえ踏まれても かじられたとても
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花びらの白い色はと歌う声 五十七年前の君色
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祭囃子 浴衣姿に りんご飴 暑夜に煌く 君は現か
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窓枠が 切り取る空の 薄茜 遠き記憶が 静かに揺れて
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雨粒の 伝う窓辺の 向こう側 滲む街並み あの人の影
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庭先へ種飛ばしては西瓜かな 口の輪紅き 縁側に夏/回想
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送り盆 供えしカボチャ硬すぎて天ぷらせずに息子に持たす
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黒揚羽水を一拍打って起(た)つ 真夏の影を水面に残し  
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弾けたる風船持ちて佇みぬ フラッシュバックする<部分集合>
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この俺の 確信なんて まぼろしで 最終レースの 結果を見てる
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送るらん高くすずかぜうろこ雲 とどかぬあおにいたむ眼は伏す
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肌寒く風に流され見渡すはただモノクロの空を眺むる
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枯れた手で 原稿握り 語り部は 覚えていない 目を伏せ笑う
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家猫の 盆座布団に 寝姿も またのお目もじ スマホにて撮る
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