歩き来て夕焼けチャイムの ふる里 に祭り間近の吾が里思ふ
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夢も見ずトイレにも起きず空腹で目覚めし朝なり何年ぶりか
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秋雨の 降りつづきたる 庭先の アサガオの葉に 銀の雫が
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ハラハラと 柿の葉落つる 夕暮れに 金色こんじきの空 秋が深まる
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只見川 川面に一面 川霧が 清き流れは 夢幻峡かな
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友人と遊び倒した1日の角折り日々の頁をめくる
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後攻のつもりで こぶし繰り出すな 被害者ヅラが下手なあなたは
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もう顔も見たくないけど 愛情が溢れているから キレながら電話
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幸せとは例えば花に水をやるような時間が持てるということ
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在りし日の叔父が花に水をやってる夢を見た 枯れさせてくれない
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一日中 寝転んでるのに 疲れてる 謎多き僕 謎多きまま
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伝えてない日もあるけれど あなたのこと毎日好きだよ 1日も忘れたことないよ
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忘らるる身をば思ひわびては人をも身をも恨みて今日を限りの命ともがな
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嘆きつつひとり寝ぬる夜の逢ふことの夢と知りせば憂きに絶えぬは我が涙かな
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夜もすがら何度泣けども叶わぬ心忘れずは恋ひむ涙の色ぞ思ひおとづれもせぬ
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恋しけり思ひ詫びれて掌のこほれる涙拭ひ言ふよしもなし
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嘆き身を堪えねば堪えぬながらへば君思ふも叶わぬ夢なり
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われもわれで かの白鳥しらとりの行く先を知らざりつゝもあくがれて
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寂しけりと思ふことあり見えつらみてみつれにみつれし命惜しくもあるかな
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憂かりけるも叶わぬ恋と知りながら涙拭えなく色はかはらず
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両親に猫を飼うこと却下され 猫の絵描いて我慢する君
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1!2! ⋯ 1。とワンステップと後ずさりで、気づけばあたしラプンツェルなのね
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本当に愛してゐたもの いつの間にか忘れてしまつて 花がくるしい!
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出番無く期限切れてた備蓄食 後悔しながら無事を喜ぶ
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陽ざかりの窓の向かふの古庭に人を待つやう百日紅ある
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しき陽をあつめてそよぐ花菖蒲に耳立てをれば 言問こととひもするか
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食いしばり歯茎から滲み出る血液その味だけは君とおそろい
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なす術もないまま時が過ぎていく助けてください助けてください
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十一月までは生きると決めている決めたからには眠剤を飲む
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こっちにも こんなところも 若白髪 わかしらがそろそろどれも 普通ふつう白髪しらが
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