「おかえり」と父の笑顔の後ろ側 母の気配も伝わるお盆
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庭に咲く 鬼灯紅く色づきて 盆棚飾る時節となりぬ 
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昼はまだ蝉が唄うが夜の部は蛙に秋の虫が交替
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今日の日を予感のままに歩みゆくカーブミラーに陽落つるまで
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夏が来てトルクが伝うインパクト工事の汗が床に滴る
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白波に 遠くの崖と青き空 病の体 痛み凪ぎゆく
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どれだけか 癌の寛解 病むこころ 先は見えずに 残る思い出
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傷探し治っているか触れてみてまた疼き出し持て余す夜
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2分後に返事してすぐ既読つくずっと1人にさせてごめんね
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哀しみに半減期なし原爆忌 胸の奥処に響く黙祷
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風に舞うとんぼのはねのかろやかに 暦ひもとき立秋と知る
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帰り道 わざと間違え 遠回り ふたり並んで 自転車を押す
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末娘夫婦を見送りぼんやりと庭眺むるに残暑の雷鳴
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米の値が下がり始めて誰か泣く電信柱で蝉が鳴いてる
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金髪をやめないきみとのカラオケにこう生きたかった人生を見る
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夏雲が鯨のように浮かんでて影はゆっくり山野を泳ぐ
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お日様は 5時起き7時寝 つとめて法師蝉はふしせみ鳴き 秋の香そする
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ウドの花のメルヘンチックな可愛さに小さな妖精隠れてそうで
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立秋とニュースは言うが 熊蝉よ おまえの声はいつ止むのかね
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気がつけばベッドの上にをるタヲル ひんやりと妻の温度を感じる
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手土産はお値段よりも大きさよ列に並びて言い聞かす午後
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満開の 花見て佇む 散ればスルー 木陰に駆け込む 葉茂る桜
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夏ですよ?クローゼットを開くたび向日葵のシャツがささやいている
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意地悪な 人の意地悪を 意地悪と 思わないのが 逆に意地悪
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僕たちはいつから流してないのかな あんなに苦しく 綺麗な涙/甲子園敗退
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朝方にわずか二時間草取りを 昼寝醒めたら既に夕刻
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卒アルの写真をそっと抜き出してAIに命じた五十年後
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若杜氏 ふくめば納得 ぶりホタテ 八年八月 八日の理八
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シャンプーと歯間ブラシが底をつき散歩キャンセル出来ぬ日だった
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一人きりベンチに座り背をただし「そいつが俺だ」とメールを入れる
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