Utakata
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流れ行く雲を見上げる猫の鬚かすかに揺れて秋風が吹く
22
海を見ても叫びたいこと叫ばずにきみはひたすら「うみー」と叫ぶ
19
ぼんやりと浮かぶ猛暑の夕闇に 初雪草の白い輪郭
16
餌撒けば金魚集ひて背鰭打つ 六十センチの世界が揺れる
15
彼岸花一朶のあぜの予約席 来ぬ人おもふ秋の夕暮れ
17
目に見えず声も聴こえぬ初盆が 明けて仕事に向かう夏晴れ
12
ひととおり欲望満たす時期は過ぎ、改めて夢、破れてみよう
15
特別な魔法だったとありし日の祖母と作りしお盆のおはぎ
30
煎りじゃこの
八百
(
やお
)
の
眼
(
まなこ
)
に睨まれど 平然としてご飯にのせる
17
目が覚めてくらりカフェオレいれた朝 だって十九の八月だから
10
傷口を舐め合うような関係は傷が治れば終わってしまう
10
盆の暮れ 爆ぜた花火が星となり落ちた火花が蛍になった
10
切なくて 優しく笑う朝の風 りんの笑顔がおまえに似てる
12
「いつ帰る」 今来た子らに まずは聞く 過ぎゆく夏は 瞬きの中
29
絶望の中だと自覚できるのは 希望を探し求めてるから
9
尽きせない怒りをとにかく燃料に
(
かくとだに えやはいぶきの さしも草
)
さしもしらじな(知ることもない) 燃ゆる思ひを 051/100 藤原実方朝臣
8
新しい 教室に立ち 友作る これから先へ 希望を抱く
14
盆休み なかったけれど まわりみて 盆休み感 雰囲気もらう
8
夏の夜の 大空焦がす尺花火 儚く消えて夏は過ぎてゆく
13
この月は
七十年婚
(
プラチナこん
)
の祝いどき九十なかばに揃って達者
18
君いないこのひと月の生活は穏やかなれど笑うこと無し
12
蜻蛉
(
とんぼ
)
舞う 初秋の雲を 眺むるも うたかたの皆に 励まされてこそ(元気になって秋を迎えられるのも、うたかたの皆様のお陰です✨)
27
道端の花の名前が知りたくて家内に聞けば即座に答え
18
よく晴れた 空と母にも 感謝する 明日も幸せ 誕生日来る
10
送り火に 今亡き御霊 送り出し 来年もまた 来る日を願う
15
鳶のゐる高き空へと行きなまし痛みのすゑも消え失すべくに
6
東から南から来る連絡は「脚が」「膝が」と喜寿の界隈
28
サングラス掛けないままの運転が ベッドの上に緑の太陽
6
今日もまた連ねし緩き言の葉の 竜に非ざる画に点睛す
9
送り盆寂しくなりしリビングに自作の人形あまた飾りぬ
14
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