柿の実をつけしままにて枝飾る古民家カフェのレジ橫の秋
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あした咲く つぼみさがして 安堵する 半分いじょう かれてる朝顔
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日々を詠む うたの しずくの 集まりて  渇く心に 慈雨のじんわり
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歩きたし白川郷の秋の道 右膝小僧の注射針見つ思ふ
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彼岸には暑さに逃げし盆を詫びゆっくり墓前に語りてみたし
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水を替へ 疲れし花を 切り戻す 健気な命 仕舞まで愛で
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夜半よわの雨 居座る残暑 流し去り 大地に秋の涼を届けり
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野に往かば名前も知らぬ草の花バッタ跳びきて葉先に遊ぶ
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誕生日 3の数字の風船が静かに揺れるみんな寝た後
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夕風の農道行かば稲穂波 茜の空に群れ飛ぶトンボ
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秋刀魚焼き大葉におろし届ければ 喜ぶ義母ははによろこびもらい
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万博へ ワクワクしてる 人達を 横目に見つつ 大阪の朝
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過去一の笑顔がわっと輝いて猫種図鑑をあげてよかった
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亡母はは愛でし夏水仙は異郷にて庭の片隅彼岸を告げる
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飲み会の つまを迎えに 車駆る 友蔵ばかり 三人 四人 / 敬老の日
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還暦を前に思案すボーダーは卒業かしら継続かしらと
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大き実の栗を購い栗ご飯 夫の好物炊きたて供う
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語るほど自分を守りに行くようで真実なのに嘘に聞こえる
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秋風に伸びすぎ背丈のコスモスが所在なさげに結われし国道
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根を張れぬ レッドカラント 細りゆく 今日も今日とて 雨に撃たれて
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足元でカエルが跳ねる雨後の庭 か細き声のツクツクボウシ
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今回はきちんとサヨナラ言えました 来世でまたお逢いしましょう
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君からのサヨナラメール優しくて 未来永劫みらいえいごう月は綺麗だ
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信濃より 秋桜の咲く 便り有り 追憶のさち 撫でる黒縁
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秋茄子の光る畑や熟したる無花果見つつ通院の道
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母の名で こっそり ヤマザキ応募する お菓子ボックス 届くといいな😸
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東京で雨災害が報じられ天気は誰にも差別容赦無い
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見返りも 求めず無垢に 咲く花は 色とりどりに 四季を教へむ
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手間なれどカボスのジャムに初トライせわしき日々は思いもよらず
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夜になればわれのベッドにへそ天で寝ている猫の野生はどこに?
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