Utakata
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真夏日に スプリンクラーの おこぼれに
与
(
あずか
)
らんとて 道の
端
(
は
)
に寄る
22
背中から伸びゆく影が重なって『月がきれい』も要らないくらい
28
入道が 降らせたろかと ハラ鳴らし 色とりどりの 傘が馳走ぞ
16
都会路
(
みやこぢ
)
の 人の
気配
(
けはひ
)
の 絶えざれば 虫の
集
(
すだ
)
きも はるけく聞こゆ
16
施設にて 小さくなりし我が母は 負の記憶越え ただいとおしく
21
猫を飼う 巡りあいからその日まで 命を預けあうようにして
13
昼休み コーヒー飲みつつうたた寝し ふと目を覚まし はてここは何処
14
特別なことはなにもしなくていい 隣の芝は違わぬ青さよ
12
地下鉄の ホームに並ぶ おじさんに 敬意を抱く 新卒の夏
19
夕立に雨宿りする影ひとつ母の笑顔を重ねて見たり
21
宵の風 熱さは抜けて 草の上 何も気にせず ごはん待つ猫
12
似たような家族がそこにゐたはずで日常だつたイオンの二階
22
街角の展示ケースに霊長目ヒト科ヒト属ホモ・キツエンス
9
朝夕に囀る小鳥も日照りの真昼は黙して鳴かず
9
壊れかけ
20
年間現役の 冷蔵庫様 終わりが近づく
9
七十路の 惰眠貪る夏の午後 馬齢を重ね今日も草を引く
24
逢ひ引きは銀座のカフエーに致しませう 青き書生を女は誘ふ
8
月末
(
つごもり
)
の人心憂き七月の短冊の散るあはれ笹枯れ
9
クッキーの缶に入った大量のクリップの中に埋もれた本音
11
誕生日迎える息子遠くよりハッピーバースデー送る父かな
9
昼頃に 眠る老犬 すやすやと 動かぬ君が 妙にこわくて
7
数字へと落とし込まれた今生の切断面の重き沈黙/哀悼
13
無事ですかその一言が送れない 届かぬ返事を先に怖れて
17
おにぎりとサンドイッチを買ったのにからあげクンと見つめ合う夜
17
「お魚ととうもろこしのジュースです」お店ごっこの君と乾杯 /吾子三歳
15
もしいつか五感を失う日が来たら最後は晴れた芝を踏みたい
15
流星群
中
(
うち
)
のひとつに思い馳せ ほんとは独りで落ちたかったろ
6
禍
(
わざわい
)
よ もう火の国へ 行く
勿
(
なか
)
れ 神は
何処
(
いずこ
)
で 何をしている
8
被災地の 人々のため 無事祈る どうかどうか 皆が無事であれ
18
あのねのね ねこにも「
えだげ
(
枝毛
)
」は あるんだよ おひげにチョコン みつけたらレア
22
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