Utakata
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物干しの
撓
(
しな
)
れるさまに 心さえ
灑
(
あら
)
われてゆく 梅雨晴れの朝
27
幸せは振り子のように来ると言う 紐が長いと信じて眠る
25
父は老私は初老でささえ合う二人で歩むゆっくりな夏
35
我が里は 朝霧煙る山間のカッコウが鳴く長閑なリけり
21
一泊の臨海学校四日後に「貝みつけた」と絵手紙とどく
26
食パンを買いし女がそのままに
袋首
(
ふくろくび
)
つかみ店を去り行く
15
頬紅を 四尺玉が彩れば 綺麗と零るる夏の宵かな
15
月のよに 欠けて満ちては また欠けて 補い紡ぎ やがて丸まる
16
我が猫の 鼻押したれば 舌出でし 我は命名す 指ぺろスイッチ
12
ミサイルで 何がいったいかわるのか 子でもわかるよ 花火上げよう
16
白詰を守るがごとく咲く薫衣窓より見つる絵の如きかな
11
みゃーぎゃーと 鳥か猫等のケンカかと 照らせば二頭のハクビシン共
14
飯盒を リュックに下げて 熊鈴の 代わりと笑い 見上げた穂高
9
天皇になりたいんだけど応募先教えてほしい過去問もあれば
10
靴下を立ったまま履けてえらいねと朝の自分を褒めてみたりする
12
フイルムを巻き上げるたび増えてゆく吾子のひと日とカメラ店ゆく
8
アスファルト混ざった硝子のきらきらは 日陰から見るプールの煌めき
8
ヤブガラシ窓のひそめる空
(
から
)
の家 風鈴だけが夏を待ちをり
15
水槽を覗く我が目も覗かれて生きてるだけの意味を尋ぬる
16
我が衣 紫煙
燻
(
くゆ
)
らすその目線 カメムシ張り付き 罪を数える/俺なんか悪いことしたっけ
11
「七夕に逢いたかった」とつぶやくと「旧暦じゃない」と言ひ返すひと
7
刺すような朝陽差し込む厨には赤だしの香も暑苦しかな
23
旅に行き 公園あって 入ったら トンボ多すぎ トラウマ公園
6
午後六時夕涼みより草むしり湯上がりに食すつまみ枝豆
7
授業中気絶のように眠るのは英単語帳お前のせいだ
6
笑いヨガ
馬鹿笑
(
ばかわら
)
いして イイ気持ち ひとりでは出来ぬ 入会決意
11
また猫を 認知予防と 迎えれば 愛しさ増して体力尽くる
20
寝過ごして 名を呼ぶ チリンと鈴の音が ねこの寝返り お返事代わり
23
買い忘れ 閉店間近 スーパーに 店員さんも やっぱりダッシュ
5
新体験の度に時計が逆戻りきっと身体も喜んでいる
5
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