Utakata
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歳重ね 床付く刻は早まりて 目覚むる頃は丑三つの刻
25
蜩の鳴く夕暮れは憂かりけり
誰
(
たれ
)
を待つともなき身にはあれど
17
「人」として僕を見るのは
愛犬
(
いぬ
)
だけで 今日も一緒にお昼寝をする
25
蝉時雨 耳をつんざく ように降り 一糸乱れず ピタッと止んだ
12
朝霧に彼らの旅路に幸あれと 無垢なる人の無垢なる鼓動
11
原爆忌美辞麗句など捨ておきて 持ち続けるは非戦の決意
17
この街の影の重さよ閃光が傷跡となる広島忌
22
蝉時雨杜の緑を震はせて 一陣の風吹き抜けてゆく
9
盆帰り 遠きにありて思うもの 帰ってこいよと うたは語れり
9
風に舞うとんぼのはねのかろやかに 暦ひもとき立秋と知る
10
通信簿 体育はいつも2か3で プールの季節はたまに4取る
20
夏休み 子どもら集う 体操の 元気な声が 朝空に満つ
15
熊本の人が見上げる空思う塩からトンボが低く飛ぶ夏
8
薄羽の黒い
蜻蛉
(
とんぼ
)
が夕風をふわりと降りて余熱の路上
9
「
黙祷
(
もくとう
)
」の声に合わせてお勝手で
眼
(
まなこ
)
を閉じる今年も変わらず/広島の日にラジオと
32
ことのはを こぼして掬い またこぼし 返す盆はと 名も無きあすへ
13
箸が転がったらおかしいのかという実験をしてるとなりのテーブル
7
学期末 持つ画用紙は剣となり 文具屋集う男子の親ら
7
コンサートチケット取れずログインの画面にのこるZepp Fukuoka
7
空翔ける夢を見たるや我が金魚 水面に翼はばたかせおり
16
十八度と三十一度との気温差に「なにをきようか?」出勤前に
6
ちま猫ちゃん めざましどけいを かじります
は
(
歯
)
がおれるから やめときなさい
18
若くして 召された姉は 天国へ まだ生きてても お茶でもしましょ
6
積み上がるペヤングの殻 貝塚と呼ぶ日もあろう未来人なら
6
母詠みし半世紀前の短歌あり 九十路の父とこころをたどる
6
夏の
夜
(
よ
)
に 夜空漂う 月眺め 辺り探すも 君ここなかれ
11
傷を知るひとの瞳は哀しげで物言わずとも愛に満ちてる
12
理想から かけ離れたる 現実を 楽しむ術を 学び始めて
9
嫌なこと言われ ぐっと堪え とぼけてみせた 強い私へ
7
若い時 欲かきすぎて 恥を知り としをとっても 欲は消えない
5
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