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肌と肌触れ合うことの滑らかな心地の中で夜溶けてゆく
45
「忘れた」と言えぬばかりに声を張る祖父の孤独をまともに見れず
43
まろやかに 雪はつもるの 塞がれた パンダの遊具や 松の枝にも
43
時おりに伊吹おろしの吹く川辺 カモ数え往く小春日の日は
41
「私」という一羽の鳥を解き放て家族という名の深き沼より
41
身体冷え 立ち食いソバの ありがたさ 春菊天も 味わい深く
40
畑より
夫
(
つま
)
持ち帰る冬の菜を鍋に煮込みて
一日
(
ひとひ
)
に感謝す
39
冬日差す畑の隅に枇杷の花甘き香りを風が運びぬ
38
薄幸の パウダースノーに 積もられて 子を待つ雪の ダルマがポツン
38
大寒を過ぎらば直に春の立つ暦めくりて早に春待つ
37
木の枝の何処に潜みし寒すずめ一斉飛び立ち空色変へし
37
薄ら日の川辺を行かば冷ゆる風ユリカモメ立つ海近き州に
36
小さくて取るに足りない幸せを寄せ集めては満ち足りる
現在
(
いま
)
36
日暮後に
微笑
(
ほほえ
)
む月は 足早で 冬の星座に 席を譲りて
36
明日は多分、教授に詰められる予感。膝のあたりで鳴る成長痛
35
カレーの日 夜に食べよと 店寄るも 寒い身体は シチューを欲し
35
懐かしき亡母の甘露煮 金柑のたわわなる実は冬天に映ゆ
35
凍つる道ハンドル握る手は張りて富士も灰色通院の朝
35
最前で胸に子を抱く若き
男性
(
ちち
)
車窓見せつつ楽しげ語る
35
元気かな 気になる人が 順番に 夢に現る 睦月の夜に
34
ため息をつきて曲がれば白き富士雲を払いて満天の青
34
休憩も 取れず働き 疲れ果て 大寒の風 更に冷たく
34
鉢植えの今年も咲きぬさくら草 大寒の日に震えつつ立つ
34
池を出て木の実ついばむ鴨親子 寒の合間のまろやかな朝
34
早朝の三時にやっと眠くなるホットワインの催眠術師
34
諦めを覚悟と呼びて生きてゆく この身はすでに森に降る雪
34
歌を詠み 悲観を封じ 温かいココアで
解
(
ほぐ
)
る 気持ち切り替へ
33
甘酒の作り置き切れちと寂し風邪予防にと朝から仕込む
33
告白のためらいに似て初雪の降り止みしばし漂う風花
33
常緑に紛れ飛び交うメジロ二羽 見つけて嬉し冬日向かな
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