Utakata
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風に舞うとんぼのはねのかろやかに 暦ひもとき立秋と知る
21
母詠みし半世紀前の短歌あり 九十路の父とこころをたどる
16
薄羽の黒い
蜻蛉
(
とんぼ
)
が夕風をふわりと降りて余熱の路上
16
盆近し 庭の草取り部屋掃除 御先祖様というお客様
16
ウドの花のメルヘンチックな可愛さに小さな妖精隠れてそうで
15
多幸感ピンクメイクは貴方には見えていたかな花火大会
12
梅雨明くる 報せあれども我が暮らし さして変はらず暁を待つ
13
ソルベってなんだと言う母 気に入りて 白桃ソルベふた皿目食む/百歳
20
八百万の 神に祈りて 土まみれ 闘魂燃ゆる 甲子園の夏
11
積み上がるペヤングの殻 貝塚と呼ぶ日もあろう未来人なら
10
嘆きつつなほ永らへむ道を行く己が定めと言ふほかなしに
10
大切と 呼ぶには少し 遠すぎて 忘れるにはまだ 近すぎる人
9
台風で家にいるのに腹は減り大食い警報発令中
9
浮かんでる入道雲を綿菓子と思えた頃が一番良かった
9
六日前花火上げてた河川敷跡形もなく幻のよう
9
「人」として僕を見るのは
愛犬
(
いぬ
)
だけで 今日も一緒にお昼寝をする
28
誰よりもドジでのろまなカメだけどまっすぐ歩いてみせるこの道/題『歩』
11
眠らずに妙なことばかり知った日々 夜のうるささ 月の眩しさ
8
いつまでも次に行かない広告のように待ってる 結露が落ちる
8
熱帯夜泳ぐようにし帰り着く 微睡みはまるでせせらぎのよう
8
自覚せぬ罪には罰を捧げよう 頭を垂れよこれが救いさ
8
8
月の、朝のぬるめの温度感によく似た君のずるい優しさ。
8
あけがたに こんびにいって すれちがう これからかえって ねむるひとたち
8
余とともに
齢
(
よはひ
)
重ねし街の店の心やさしき品揃へかな
11
立秋の 気配を少し 感じ取る 日が暮れるのが ちょっと早まり
7
原爆忌美辞麗句など捨ておきて 持ち続けるは非戦の決意
18
熊本の人が見上げる空思う塩からトンボが低く飛ぶ夏
13
たんぽぽと点字ブロック、通学帽 さんぽの間に見つけた黄色
6
夏が好きふたもじだけで許される真っ青のまま海に呑まれる
6
立秋の声きき逆に暑くなりエアコン様のありがたみ知る
6
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