Utakata
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菜園に 勢い迫る蔓草に 戦い挑むも陽は暮れにけり
22
たたみ皺のばせば子供のぼくがいて 光放った 衣替え、夏
27
麦畑と田植え間近かの水田とソーラーパネルひとつ車窓に
12
琉球の 切手で知った 慰霊の日 セントの文字と ひめゆりの花
12
あじゃぱーと言うたび母に注意され兄はガチョーンと反抗してた
11
旅に出て青草の上寝転べば空の彼方に鳥一羽飛ぶ
10
ラジオから 聞こえる声を 楽しみに 映像のない 世界の魅力
14
口笛を吹いてみたいな いい天気 孫と手つなぎ歌った『さんぽ』
17
六月の梅雨の合間の晴れの日を共に惜しむか長い黄昏
12
ポケットは未確認です洗濯機 鳴門海峡ティッシュの浮かぶ
8
この世をば わがよとぞ思ふ 道長の 歌を聞きつつ 眠る5限目
16
その事件俺の手口と違うだろやだなあ母さん息子を信じろ
10
ドレミの日けふだけ魔法かかりては調べに聞こゆ雨音さへも
7
停電を笑う子らの目合わさりて「明日みんなに自慢しようね」
7
からんから ペンを落とした勢いのついでに何か切れた気がした
7
倍速で浮いた時間に置き去りの 胸に残らぬ楽しむこころ
7
眠れねば山時鳥聞く夜半に本を捲りて朝を待ちなむ
7
弁当はラベルの貼られた方向でいただく私の正しい暮らし
7
さざ波を 眺めて終わる 一日よ 細かきことも 大事と思ふ
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梅雨晴れに 我寿ぎて 束の間の 日差し眩しく 背伸びしてみる
6
滅茶苦茶に悩み残業を受け入れる きっとこうして生きていくのだ
6
あの人と同じクルマを見るたびにナンバーを見る未練がましさ
9
『読みたい本リスト』に
802
冊ある 月にも届く夢の高さで
14
夜長して一人ぼっちと情けない犬と猫が吾支えおり
11
あゝ街は こんなに昔の ままなのに もうあの頃には 戻れないのね
20
蒸れ匂ふ栗の花の香まとひきてバス停までの長き坂道
14
月を見て 互いを想う 夜がある 三日月が見守る 幸せな時
9
安定とおなじくらいにヒリヒリを求めいつもの時間に起きる
7
狂い咲く桃色の薔薇見過ごして アリスの病 患いし君
6
この先は 医者以外見ない傷あとと もてあます熱 ひいていく潮
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