どこからかレモングラスの漂いて庭の小径に夏への扉
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左手の小さな火傷気にもせず惣菜を揚ぐパートの母よ
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雲の下これじゃ逢えぬと冷やかしの 声も届かぬ天の二人よ
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幼日の 秘めたる願ひ短冊に したため静けき七夕の宵 
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トランプで負けそうな子がカードをね破ったのもう楽しくないな
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また猫を 認知予防と 迎えれば 愛しさ増して体力尽くる
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雨止みて庭の草引く我が手にぞ四葉光りて心晴れゆく
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部屋干しの 場所塞がりて ワイシャツは エアロバイクの 肩に広がる
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目を細め ゴーヤのごとく 育ちゆく 孫と背比べ 祖父ジジは追い抜かれ
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記憶とは波のようで久々にウォークマンを開いて泣いた
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駅西のロータリー阿鼻叫喚、大樹に狂ふムクドリの群れ
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梅雨時の濃さ増す緑の壺庭やそこにいたのかまいまいつぶり
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永遠を夜空に祈るくらいなら 許されないでしょうか七夕
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水筒や折り畳み傘持ってまでしなきゃいけない程の散歩か
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「そのうち」を素数で割っていったなら君ではダメと拒絶されてた
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接待で腹踊り見たロシア人大喜びでハラショー!ハラショー!
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真っ新の ノートを開き 綴る文字 更地になった 人生に似て
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もういちど 父の背中に顔うずめ 懐かしくもあり煙草のけむり
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バスを停め予定にはない時はいま海に立つ子ら夕日を送る
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山積みの洗濯物を嘆けども 一枚ずつの手しか持たない
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黒髪に低めのヒール リクルートスーツは鎧 やわらかな檻
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パワフルな 女ひとになりたい! 短冊に 笑顔を送る 女神目指して
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七十年重ね来し言葉 ひとつずつ 餞別となる 日々の語らひ
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亡き夕と見ゆる文字面七夕はあやに悲しも君隠るより
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天の川涙の雨にあふれつつ橋も渡せぬ君ぞ恋しき
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七夕に娘が生まれ、祖父は亡くなり、孫は元気にじいじとあそぶ☺️
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例えばそう たくさんの本に 囲まれて 好きな世界を 好きにお散歩
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誕生日 目覚めの朝に 巡る想い 今亡き母に 感謝の想い
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揺蕩ひて 泡沫の夢に 身を任せ 波の花咲く 水面の月夜
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アパートで怠惰に暮らす現代の織姫と彦星が起床する
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