秋彼岸 墓前に供えし花立に ひょいと顔出す雨蛙かな 
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この土地にルーツを持たぬわびしさや同級生も従姉妹もいぬ身
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不器用な方向音痴の旅なれば行ったり来たりもまた佳しとする
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夕月夜きみの道標(しるべ)が降るかぎり黒猫(われ)のゆく路 惑わされまじ
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ふわふわと冥土の旅か秋の蝶破れた翅をいたわるように
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なにかしら自分の背中をそっと押す 手が欲しくなる時がある
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君からの言葉を全部食べたくてまとめて真空パックに入れた
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桜散り牡丹崩れて巡りては柘榴の花も今は落つらむ
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ピクルスの 瓶を開けてと 頼まれて 今日いちばんの 晴れ舞台に立つ
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ホームには 電車来たりて 中東の 女性の肩に 布のたなびく
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なんとなく入った店が大当たり 日本酒旨し独り旅の夜
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寒くなり お湯を使って 洗い物 とうとう来たか 手荒れの季節
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讃美歌の渦に紛れた恋模様祈りよ届けあの子のもとに
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レタス高い?なら白菜でいいじゃない 野菜売り場のアントワネット
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スーパーで冷やし中華が見切り品今日が最後の食べ頃なのか
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僕は今ペーパータオルの芯の中 猫に覗かれる褒美を得てる / SNSでよく見るやつ
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嫁入りの キツネの祝いか 大粒の 雨落ちて来る 満月の宵
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言の葉は空気に触れて過去となる 対処こそすれ思い悩むな
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明日(あした)へと続くリズムを刻んでた裸足を波にひたし濡らして
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来世では でっかい鳩に して欲しい パンのくずとか くれたら嬉しい
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聞かせてよ 願って叶って失って それでも最後に残ったものを
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秋風や 髪の毛揺れる 君の背は 追えど届かぬ 月の如し
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何百年前にいたならきみのこと病(やまい)の理由(わけ)にできただろうか
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隙あらば とにかくキミを 笑わせて 愛に笑いは 要らんと言われる
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「この踏切次に開くのはいつですか?」「あなたがここで事故に遭うとき」/猟奇歌
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クニュクニュと君ならではの食感で炒めて炊いて採用!エリンギ
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初物の柿を食べつつ食卓にふたきれの柿は残されてをり
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句読点一日六本決めてゐる 電子の熱で蒸された煙草
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雨降りの九月の分の夏日かな来週予報二十九度よ
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落ちつかない 人の心が見えるとき 一人になろう 自分だけ見つめて
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