それもまた いまの自分と 思えたら ふるえる手のひら それさえも良し
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少しずつ 移ろいゆくのが この国の  季節であった しばし前まで
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病み上がり 外の空気の 清しさよ 笑えて嬉し 食事もうまい
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紫陽花や 雨降るやしろ 手水場に ふたつ並んで 雨を見ている
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運転手どうし片手を上げ合って若葉のなかをすれ違うバス
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登校の 門限間際 気にもせず ひよこの如き 一年の群れ
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まな板にのせたきゅうりを叩き割る初夏の香りがひろがる夕べ
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シングルのシーツの上をまた泳ぐ 冷たい海を探す寝返り
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くちづけの後も敬語を続ければ あなたの森で迷わずに済む
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これからは肝に銘じる親父たち「泣く子と児相には勝てぬ」由
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国民くにたみの 安寧願ふ政 まつりごと国難の今真価が問はれ 
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久々に手に取る雑誌の金額を見て棚もどす 印刷が死ぬ
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通勤車輌9割ほどが男性で 本質的に変わらぬ日本
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花菖蒲 水面に映る 群青の 姿重ねて 君おもう朝
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パンのにおい商店街に漂う暑くなければ散歩したいのに
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子育ての難しさ知るニュースあり不幸か幸か独り身の吾
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ききららのさいふをひらきおままごと たんぽぽ ぼたん これくださいな
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離婚して出てった親父がくれたもの 覚えやすくてややレアな姓
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服・寝具仕様を替えて奥の手をもう探してる夏の序章に
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エアコンを付けるべきか電気代かさばるからと悩む母 頼むからマジ付けてくれすぐ
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片づけた面倒事のすぐそばで 次の面倒 芽を出していた
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うたを詠む」・・・いつもは素通りする道に生えたタンポポ見つける作業
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苦手なる香り発する気に食わぬ匂いしやがる 柔軟剤安売りせしがただ恨めしく
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桃色のパジャマをまとう幼子おさなごを焦茶の腕がそっと抱える
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行く鳥の人馴れもせで安らかに生き死ぬる世にありこせぬかも
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白鷺が尻を向けるそのアルファロメオ農道でゆるりと錆びゆくなり
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沈黙の 眼鏡の横顔 見つめれば  見えぬ世界に ひとり迷いぬ
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足元の影はいつも美しく 人を選ばぬああ夏間近
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病院の友を作れる人じゃない我はしずかに呼び出しを待つ
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有終の 別れも無しに 君はもう いない夏夜の 風の静寂/r
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