三月の イオンモールの 賑わいに あてもなく買う 春色ブラウス
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いたずらは得意謝るのは苦手似たもの親子並んで午睡ひるね
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追徴の 確定申告 決定し つまと見上げる 喰われゆく月 / 皆既月蝕
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言の葉の降りて来ぬ日の焦燥感 鈍き音にも探す歌種
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溜池のそばに一樹の春椿 くれない燃ゆる弥生の空に
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幼馴染と心ほどける居酒屋の隅っこが僕の避難所だった
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価値観の違う世代と暮らしいて心揺れるもぶれずに生きる
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畑 終はたおへて 薄暮に浮かぶ 白き月 弥生最初の 望月を待つ
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広告の 桜 旅立ち おめでとう 明るき文言弥生に踊る
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啓蟄の鼓動を聴いて走り出す泥濘ぬかるみさえも軽やかにゆけ
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三月の雪は稀ではない秋田自転車出せば次の日は雪
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風が吹く風に吹かれるカーテンを透かす光はもう春の色
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塩漬けの二軍の服を断捨離す隙間に春風やっと吹き出す
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軽トラが集い田畑も春支度 雲雀ひばり囀る長閑のどかな日和に
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沈丁花 花の香りを 全力で 主張する様 命短く
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初鳴きの鶯の声つたなくて梅も笑って花びら散らす
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雨止んで庭に出ずれば雲の間に赤銅の月 しばし眺めん
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嫁、娘、母の三役こなしつつ、守るつもりが守られる日々
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人間の尊厳捨てて戦火撒く魔王の賭けにいのち散りゆく
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小夜更けて微睡みのとこしとしとと芽吹きの庭に木の芽雨降る
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咲き初めし辛夷こぶしふるえる春寒に園より流るひな祭りの歌
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学生服 友とはしゃいだ あの頃に もう戻れない 戻りたくても
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虚無感を 煽る言葉を 迎え撃つ ミサイルほどの 絵空事 欲しい
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雛壇の人形は 雨声うせいを聞きつ しづかに宴 氷雨ひさめの弥生
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独り身が 語る事無く 桃節句 頬と心を 氷雨が叩く
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のそのそとわらじ虫出で明後日あさっての啓蟄しらすや夫に捕わる
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3月に報道ヘリ飛び伝へらる戦禍の如の被災地忘れぬ
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湯たんぽを好んだ義母の気持ちなどよわい経てこそわかる気がする
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言葉放つ嘘では無くも半分は好印象欲し本音もありて
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ゴミの日にゴミ出し出来ない母なのに小言文句はすらすらと出る
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