Utakata
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総会を 終えて安堵の帰り道 肩の荷ひとつまだ残りをり
16
「お爺ちゃん今日は病院行かないの?」「今日はしんどい
明日
(
あした
)
にするよ」
15
信号を待つ間に母校の乙女らはカ変を唱えり呪文の如く
18
お名刺を渡され私若い子の幾十倍も疲れているの
12
眠れない 夜は
1
人で ひたすらに 猫のトイレを 掃除している
12
霧雨に香る
梔子
(
クチナシ
)
在りし日の祖母が過ごした庭の思い出
10
泣き顔を見せるのはまだ怖いから 君と見るのはアクション映画
8
眠りつく前の一人の寂しさは 瞼の裏で居場所を失くす目
7
絶望をかかえてゆっくり抱きしめる 一応こいつも私の一部
7
トマト茄子ともに煮込まれ黄色から夏色になるカレーぱくつく
9
一面の鉛の色の梅雨空に 紅を点ぜよノウゼンカズラ
18
孫
(
きみ
)
二十歳
(
はたち
)
生まれし今日に 想い馳せ エールを送る 人生これからと
17
上を向き座っています 他人よりお手玉ぐらい上手になりたい
8
月へ行くでたらめエッセイ読み上げるきみの声だけ響く教室
10
バスの中長袖着ても肌寒いクーラー温度調節できたらいいのに
10
物価高鯖の切り身も高くなり鯖読んでるか疑うほどの
6
雨降ると諦め散歩出かけねば雨は降らないそんな人生
9
死ぬために 生まれてきたんじゃ ないだろう? 死ぬまで生きる ためじゃないのか?
7
あんよでね 「ぴっ」と りもこん ふんじゃって ちゃんねるかえるの ニャンコはおちゃめ
23
古きダム 梅雨空映す 湖面には へら鮒釣りの ボートの三隻
12
ニュース見て 狐も見たよ 狸見た なんとのんきな 車の街よ
6
仕方ない 仕方ないとは 思うけど 思ってたより 小さいお菓子
7
君がため 紡ぎし拙い 言の葉を 待ち望まれると少し恥ずかし
9
野良猫を
懐
(
なつ
)
けむとてぞ 歩み寄る
早々
(
はやはや
)
逃ぐる 後ろ髪かな
8
疲れてる いつもの帰路を とぼとぼと 我が家の灯りが 優しく迎える
5
表向き作り笑いの眼より
滂沱
(
ぼうだ
)
と落つる
卯建
(
うだつ
)
の奥で
5
理
(
ことはり
)
に抗わず生く
同胞
(
はらから
)
の 地に根を張るや 青きふるさと
14
夢で見たエスカレーター 宇宙人たちも片側空けて乗ってた
5
君が言ってた桜の木の裏にある枇杷をまだ見つけられない
5
最後だと決めたあなたのベランダでくゆらす煙の動線を追う
5
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