帰りたい もう疲れたな 帰りたい 家に居るけど まだ帰りたい
13
たましいをやすりで撫で回されてるみたいな日にもきみはやさしい
11
アスファルト真昼はちょっと熱いから日が暮れてからリード取り出す
9
古文では見えない人に恋をする今よりとても健全だろう
9
梅雨空に 晴耕雨読と洒落込めど 野菜農家は生業成らぬ 
13
相応の値段はありて千円のうな丼食えば本物恋し
10
水槽で泳ぐ金魚を懐かしみ 今はスマホの中で楽しむ
10
「帰りたい」「元気になって」「またいつか」想いにしなる 病院の笹
10
五月雨に潮垂衣しほたれごろも干しもへずびてほど経る[降る]須磨の浦人
7
地響きに驚き鳴ける雉の声揺れ来る前の静寂を破り
7
どうやってスウェーデン戦見ようかと思案はいらぬ職無き吾は
7
猪鹿蝶 あなたと一緒に いたいから 終わらぬように こいこいをする
8
熟しゆくあおき葡萄の密やかに蔓のひさしに夏至を祝えり
17
雨の中 殻を背負せおって ゆっくりと  歩む蝸牛かぎゅうに 処世しょせいを学ぶ
17
五月雨に涙尽くした紫陽花を縁どる「やくも」の車窓過ぎゆく
13
夜も更けて無人の派出所過ぎゆけば血豆のごとく腫れる赤灯
8
ヨガマット目にした女児A「まほうのじゅうたん」女児B「いったんもめん」
7
ファミレスのビミョーに「あれれ?」の違和感は 六月十日のプチ値上げかも
13
二の腕を小雨にさらし帰り道 人肌ほどの燗酒恋し
16
うたかたのログイン情報登録し 今日から始める和歌の道かな
6
パソコンにGPSを取り付けて頭上をめぐる衛星を追ふ
6
狭苦しい教室の中で生きるには 恋でもしないとやってられない
7
母さんに昔のことも聞きたいが記憶はみんなフリーズドライ/お湯を注ぐと戻ったり…ないない
16
養蚕業 廃れ人の手 離れたる 桑が大樹と なりて実を付く
5
少しくらい間違えたっていいじゃない長い人生のひとコマだもん/なんとなく
19
雨降りて 昨日の街は 洗われる 僕と言う名の 宿題残し
7
誤定義の集合:僕 の 草いきれ(刈り取られた身が葬られた香)
4
最高値 体重記録 更新し どうにかせねば とまた更新
4
蜘蛛の巣の網目に銀の雨雫あましずく 輝き放つ小雨ふる歩道
17
マンションの間取り図ベッドは二台なのになんでデスクはひとつなんだろ
4