お泊まりの 子の振り回す 花火の輪 蚊取り線香 くゆる玄関
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朝霧に溶けゆく淡いまどろみを 両手ですくう金鱗湖の淵
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突然に 姿隠せし歌人うたびとの 行方案じて投稿を待つ 
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うた友の アカウント消え 呆然と どうか元気で ずっとありがとう
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野分すぎ河野裕子の蝉声が消えし日に降る葉月の豪雨/今日が命日
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嫌なこと 全部自分の 所為せいにした  なぜか心が 軽くなりゆく
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何もない道さえ夏だと思うのは 夏に何かを置いてきたから
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轟轟と室外機鳴る熱帯夜 いかづち招きて雨、窓を打つ
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経験は問われていないぼくたちがつくる地球の地味めな部分
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今日午前帰省しとけばよかったと風雨の音後悔の吾
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羊羹ようかんは 元は羊のあつもので 現在いまとは違い 甘くなかった
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教室に占める割合変わらない 救われぬままヤングケアラー
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過去よりも短き未来蟬しぐれ あと何度聴く真夏の調べ
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昔日の幼き吾が見し日々を今夏に結ぶ蝉しぐれ哉
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いつまでも一緒じゃなくてもここにいる 千切れたリボンをぎゅっと握って
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全力で 遊んで帰る 孫家族 家族の絆 何より愛し
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パパの背で 金魚は眠る 兵児帯の尾を揺らすのはお祭り囃子
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昼間とは打って変わった涼しさだ裸で寝てて風邪引いちゃった
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倒れたら起き上がることできるのに折れたなら散る 運命さだめ知る花
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歳重ね 上手くいくさと 思いつつ ケセラセラを 歌うこの頃
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あれほどの海だったから今でさえかじかむ指を夕日にかざす
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墓前にて手を合わせれば思い出す先祖と共に血を分けぬもの
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一人でも 良いけど二人 三人と 増えたらもっと 楽しい食事
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ひるよるしきいにそまるキッチンのシンクにひとの背のかげをみて
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鉢植えを片付けぬまま旅に出たお隣さんの庭が気になる/台風十五号
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孫たちの笑顔見たさにいそいそと 暑さ厭わずキッチンに立ち
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ありあまる 気力で 階段かけのぼる 気づく自宅は 一つ下だ
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毎月の 同じ質問 はじめての 顔して今日も キーボード打つ
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死にかけの星を包んだチョコレートひと粒ごとに夜が近づく
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願わくば 人も獣も無機物も 幸福に満ち 愛せる世界へ
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