Utakata
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不器用な方向音痴の旅なれば行ったり来たりもまた佳しとする
17
なにかしら自分の背中をそっと押す 手が欲しくなる時がある
14
この土地にルーツを持たぬわびしさや同級生も従姉妹もいぬ身
14
明日
(
あした
)
へと続くリズムを刻んでた裸足を波にひたし濡らして
13
手の甲によろよろの蚊がやってきた かゆくしないなら吸わしてやりたい
10
来世では でっかい鳩に して欲しい パンのくずとか くれたら嬉しい
10
桜散り牡丹崩れて巡りては柘榴の花も今は落つらむ
10
秋彼岸 墓前に供えし花立に ひょいと顔出す雨蛙かな
14
夕月夜きみの
道標
(
しるべ
)
が降るかぎり
黒猫
(
われ
)
のゆく路 惑わされまじ
11
スーパーで冷やし中華が見切り品今日が最後の食べ頃なのか
10
ふと香る金木犀とかくれんぼ コーヒー連れて家に帰ろ
9
希望がね 何度もなくし 来たけれど 時間が過ぎると また湧いてくる
9
君からの言葉を全部食べたくてまとめて真空パックに入れた
8
なんとなく入った店が大当たり 日本酒旨し独り旅の夜
8
ピクルスの 瓶を開けてと 頼まれて 今日いちばんの 晴れ舞台に立つ
13
散歩する公園今日は駅伝だ 一足先にゴールしてみる
7
花嫁が 喪主を務めて 友眠る 挙式叶わず 過労死憎し【10月12日通夜・学友没37歳】
7
秋風や 髪の毛揺れる 君の背は 追えど届かぬ 月の如し
7
何百年前にいたならきみのこと
病
(
やまい
)
の
理由
(
わけ
)
にできただろうか
7
僕は今ペーパータオルの芯の中 猫に覗かれる褒美を得てる / SNSでよく見るやつ
7
寒くなり お湯を使って 洗い物 とうとう来たか 手荒れの季節
7
嫁入りの キツネの祝いか 大粒の 雨落ちて来る 満月の宵
7
レタス高い?なら白菜でいいじゃない 野菜売り場のアントワネット
8
「じゃあ、またね」いつもと同じ別れ際「Ciao」の響きに送られてをり
9
滑空す白鷺一羽白樺湖 光を帯びて水面を滑る
6
いつまでもなんとも言えない表情で陽だまりのまま ここにいて、ぬい
6
問題を 考えてみたら 太郎君 音の速度を 超えてしまった
6
聞かせてよ 願って叶って失って それでも最後に残ったものを
6
雨降りの九月の分の夏日かな来週予報二十九度よ
6
後悔の無い選択は無いのだと嫌と言うほど分かったのです
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