ひさびさに帰省した子を出迎える親の気持ちで見る青い空
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からまった イヤホンほどく 指さきの あの声までの ルーティンワーク
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鈴虫が 惜しむがごとく鳴く夜に 一人見上ぐる十五夜の月 
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茜色オーロラ照らす飛行機の 目指す先にはぽつねんと月
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信号を 渡って振り向く 七歳の 傘と地面の 近さを思う
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丁寧は過ぎればひとを遠ざける山車を見おくる雑踏ひとり
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もし俺が煙草を吸える身体なら 今日で三箱ぐらい空けてる
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抱っこして背中とんとん寝かしつけ過ぎ去ってゆくばあばの九月
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なぜと訊くきみに答えるすべはなしただひたすらに涙拭えば
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リフォームの済んだ隣室まだ誰も入居の気配無しに秋来る
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色弱の君が選んだアイシャドウ 休みの日だけ大切に塗る
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どんよりの曇り空さえありがたく思えるほどの雨続いてた
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会うときに言おうと思い会うたびに言いそびれふと、会えなくなった
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これは月これは太陽 衣替えはタンスの中の立派な宇宙
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「ゑゑ」と送れば「なに機嫌良いの」わかってくれる君が好きだよ
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この歌に 出てくる女 誰なのよ 少し妬けるわ 夕焼けの君
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捨て去りし故郷は遠く今の居を心やすらぐ終の棲家に
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読み方も分からぬ駅に一人立ち あてなく歩く 秋晴れの日
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絹の雨 しなやかに揺れ 朝霞(あさかすみ) 濡るる乙女の 髪ぞ艶めく
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漫然と 過ぎゆく日々に 悲しいと 思いつつまた みてるなスマホ
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倒れても起き上がらせば色変わり秋の気配か庭のコキアよ
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哀しいのかくやしいのかこわいのか はてなくつづく青すぎる空
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神の名を探し求めた先で見た 辞書の最奥 私の名前
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老いる度 憂いが増えて 愚痴増えて 元気が減って 喜びも減る
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ほととぎすの黄花の咲きしと妻の誘ひ。蚊遣りを持たずきて後悔しきり
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潮風に 吹かれて望む 雀島 泳いで渡る 廿八間
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部屋の隅 長く居座る 寂寞を 飲み干す欠伸 神無月の夜
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秋進み 日が暮れるのも 早くなり 休みは特に 短く感じ
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胸ひらき 深く呼吸す  秋の朝 も一度息を 胸いっぱいに
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あゝやっと 「秋晴れ」来たかと 空見上げ 乾いた風が 頬を撫でてく
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