Utakata
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短パンと半袖シャツの部屋着では肌寒いから秋なんだろう
16
昭和より四十五年の月日経て 市民プールは秋雨に閉め(今日で閉鎖)
19
渡る道 綺麗な猫が 目に留まる 猫見送って 信号は赤
11
日常の不満や怒り歌に込め多少なりとも慰めとする
13
黄昏
(
たそがれ
)
の川沿いの道ただ一人落ち葉を踏めば誰でも詩人
9
すれ違う浴衣の袖に揺るる花過ぎゆく夏のなごりの光
9
難波江のみじかき葦の節の間もねむらぬままに聞く虫の声
7
綻びのこころを乗せて君とゆく よつとせの日々 今 ありがとう
9
マンションの オートロックの パスワード 覚えられずに いつもワチャワチャ
7
巫女の舞終へて少女に戻る夏 ポニーテールを揺らして駆ける
7
どんぶりを持ち上げて飲むラーメンの底のスープは星ひとつ増し
11
目覚むれば 明けゆく空に東雲の 白鷺一羽朝焼けに飛ぶ
23
枝豆を作りし我れは夏過ぎて冷凍保存酒やめたのに
7
人知れず路地に芽生えた春の花 壊れないようそうっとそうっと
7
食わせろというので分けて与えればそれは違うと食べぬ猫さん/何が欲しいの?
16
やすらぎを奪う長雨恨めしく鳶なき空の暮れてゆくころ
6
ひんやりの入浴剤は余ってて洗面台の下にしまえり
9
物理的 泳ぎきれない 向こう岸 アルベルトさん 教えておくれ
7
お掃除しなきゃとクエン酸を買った やらかした3個目だ
5
電線の工事をしてるゴンドラに乗る工事夫と小鳥の一羽
5
「あと5分」 枕に顔をすり寄せて ねこのしぐさと 同じと気づく
18
ファミレスの言葉の中にいる彼女
(
あらざらむ この世のほかの 思ひ出に
)
いまひとたびの(もう一度会えれば) 逢ふこともがな 056/100 和泉式部
5
理想とは 欲求不満 不条理に 抗ううちに 結晶化する
5
山越えて辿り着きにし我が終の棲家(すみか)波の音遠くみたまの許(もと)へ
5
エアコンをぴいっと止めてこの音が夏の終わりの合図なのかな
5
読みたい本無いし心の読み方か空気の読み方を学んでみる
5
「こんなひと捨ててしまえば楽なのに」 「それが出来たら苦労しないよ」
6
スマホより 活字読もうと 買ったまま かばんの底で 眠れる文庫
11
街灯に
夜雨
(
よさめ
)
照らされ輝いて今日だけここは星の降る町
11
ごそごそと夜中に起きて小便し秋用ダウンの布団を探す
5
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