ふるさとの訛り忘れて住む街を子らや孫らは故郷とよぶ
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お互いの色が端から滲むこと 二人暮らしの朝 味噌を溶く
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枯れ蔦の網戸に絡む夏遠し 今年もすでに終わりに向かう
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愛された記憶の貯金で生きているたとえば冬に胸が冷えても
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イギリスの ロックバンドの Tシャツを 意味もわからず 着てる母親
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おお雲よ 瞬時に姿 変えながら 今を全力で  生きよと教える
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家中の どこを見たって 君はいない 大きな君は 小さくなって
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雪降れる朝のわが街心にはあなたの白き面影ぞ住む
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何ともなく主治医と笑い来年の白紙の予定がひとつ埋まりて
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杉玉にいざなはるごとひやおろし今年も購ふ地元の辛口
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寝枕の今夜のラジオは読み上げる街の名前と震度の数字と
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立冬を侮っていた昼下がり日が暮れたなら一枚羽織る/二十四節気・立冬
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今年初 朝、外見たら 雪景色 毎年なぜか つい写真取る
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ほっぺたに ほくろが3つ じゃあこれを ベガアルタイル デネブとみなす
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一筆で描ききれない愛だからこの先もずっと続いてゆくのだ
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すれ違う時の両岸結ぶ糸また三十年(みそとせ)ののちに逢うまで/8
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初冬の 声聞き夜空 見上げれば 星のまたたき 澄み渡りけり
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障子にはキツネの影絵冬の手話 遠きあの日の祖母の指先
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「しゅるれあ」ときみが差し出すぐにゃぐにゃの体温計は三十九度
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ひさびさに出したセーターまだすこし他人行儀な香りを抱いて
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立冬の 冷たき風の吹く里に 紅き干し柿軒下に咲く 
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ふと  静かな自室に戻ると むせかえるほど 奇妙な孤独
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目が覚めた 静かな窓に 目を向ける どこから空で どこから地面?
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秋の夜の静かな夜の星空にかすかに響く鈴虫の声
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息巻いて 語った夢は 絵空事 実(じつ)を知りつも まだ今でさえ
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本厄を引きずる便り破りたい気持ちを堪えて静かに読めば
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音楽は 希望の光 疾患への 忘れかけてた 軽やかな道
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いつの間に冬は来(き)ぬらむ一人寝(ぬ)るわが衣手に霜ぞ置きにける/擬古短歌
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指震え平衡感覚もろいのは薬のせいかはたまた加齢?
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焼き芋の 香ばし香り 立ち上り 心もほくほく 秋の夕暮れ
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