Utakata
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短歌
(
うた
)
を詠む普通の我等も ものがたり それぞれあると思う夜なり
55
とりあえず番犬だけど 人間はみな善良と信じてる
瞳
(
め
)
だ
41
いつの間に肝っ玉母さんになった
娘
(
こ
)
よ 三児の母は我が目にまぶしく
39
水溜り軽々と超えスニーカー春を探しに橋のむこうへ
39
ねぎ坊主そら豆の花 菜園は 春の光に命のあふれ
39
自転車の旅路に満ちる花の香をこぼさず走る夢の百キロ
39
この時世 経済回すか節約か何処につながる大河の一滴
39
春鬱
(
はるうつ
)
(
)
ゝ
(
)
頓服
(
くすり
)
で
眠
(
ねむ
)
りに
落
(
お
)
ちてゆくそれでも
飲
(
の
)
まねば
自
(
みずか
)
ら
弔
(
とむら
)
う
38
公園の砂地 小枝で
描
(
えが
)
かれし アンパンマンの落書きの跡
38
豆を挽き 珈琲淹れて 始まりぬ 新芽が光る 日曜の朝
38
吹く風に仄かに戦ぐ菫草 陽にきらめきて花びらの降る
38
ドウダンの花の袋に祈りこめ白き小さき鈴は鳴りけり
38
古木なる幹の根元の陽だまりに胴吹き桜 風に微笑む
38
夫の笑み思いつ供ふ桜餅 春茜見つお下がりを食む
37
ガラス越し春の日うらら
丼
(
どんぶり
)
の
雲呑
(
ワンタン
)
たちもうららと泳ぐ
37
早々に夫はサンダル履きたがり ごつい足指グーパさせをり
37
足元に花のひとひらくるくると吾と遊べり風の
音
(
ね
)
になる
36
春の陽にひときわ映えし
花蘇芳
(
はなずおう
)
日々楽しめというが如くに
36
武器を持つ荒ぶる男も家族いて戦ふ意味を神に問ひたり
36
鳴き声と名前の答え合わせつつ野鳥の声のユーチューブ聴く
36
耳元で振り シャンシャンと
幼時
(
おさなどき
)
友と鳴らして遊んだ
薺
(
なずな
)
36
やりとりがあった
証
(
あかし
)
の既読とはきっとまぼろしだったのだろう
35
何処
(
ゐづこ
)
から散りぬ
桜花
(
おうか
)
の振り積もる路肩 見上ぐれば葉桜
戦
(
そよ
)
ぐ
35
脳トレに始めし
短歌
(
うた
)
は拙いが夫亡きあとの生きた証と
35
拙きも詠むは楽しき日々のうた いいね貰って心がおどる
35
「ただいま!」と母に抱きつく一年生 登校三日目 桜満開
56
ヒノキ花粉 喉鼻までも 攻撃す 絶不調のまま 一日終わる
33
風通る
傾
(
なだ
)
りに群れるカタクリの俯く角度君と確かむ
33
カスミソウ優しく包み彩りの華々映ゆる春の晴れの日
33
小鳥遊
(
たかなし
)
の
囀
(
さへづ
)
りと
南風
(
はゑ
)
開け放つ窓をすり抜け 頬撫ぜる朝
32
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