Utakata
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棺桶に花敷き詰めて春のよな人だったから私の祖母は
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初冬より空き家の庭の寒桜 満開近しと主待ちをり
39
安心は見慣れた景色感動は見知らぬ景色 靴ひも結ぼう
38
ちょっとだけ 人助けした 帰り道 家に帰ると 福の香のする
37
見上げれば紅梅咲いてこの空のどこかにきっと精霊はいて
37
思い出が まだ とんがっていて入れない 部屋の中にも 午後のお日さま
36
公園の隅の厠に臘梅の
一枝
(
いっし
)
隠れて春を呼びおり
36
やっと来た群れ作らずも良き時代 至福となりや一人の時間
36
梅田から 西宮まで パン背負い 徒歩で避難所 友を探して
36
片付けの動画を見ては感動し雑多な部屋で安堵し眠る
35
朝の雪かがやきに目をひらきつつ かじかむ指を光にかざす
35
珍しく雪予報出た眠れぬ夜 何度も確かむ五センチ窓明け
35
震災後 三十一年 過ぎし朝 竹灯籠に 祈りを込めて
35
たっぷりと愛(かな)しき父の背を流す 何も持たざるわが手のひらで
34
空洞のある老木なれどポツポツと白梅咲けりぬくき日差しに
33
初物の伊予柑贖い 両手にて 抱えて春の 遠き足音
33
ひとり飲む酒のしずかな熱(ほとぼ)りよ 蕎麦屋の隅に歌の芽を待つ
33
父母
(
ちちはは
)
と布団に
包
(
くる
)
まれホッとした 息子に残る三歳の記憶 /忘れない。阪神淡路
33
隠し事してはイヤよと医師に言う 祖母はお茶目な少女みたいに
33
この頃は切手のように嘘を貼り僕はどこまで遠くへゆくか
33
触れ合える距離に居ながら一番の秘密を抱き林檎を剥けり
33
振り袖の二十歳の孫に抱かれつつ亀も祝いの真ん中に居る
32
もう何も いらないと思う その次にアレ欲しこれ欲し 波間におぼる
/
思秋期
32
奇跡かな 吾の生まれし日 梅一輪 寒空の下 静かに咲けり
32
健診を 終へて解禁 唐揚げを
同僚
(
とも
)
と味わい 残業続く
32
「ごめんね」を言えぬまま積む言の葉の 尖りて母を、僕を、傷める
32
春節を 前に渋滞 するダンプ 除雪の雪を 山盛りに積み
32
起きるのがどうにもこうにもつらい朝 5分でいいの二度寝をさせて
31
役立てず吾は猫なり窓のそば日向のなかに外を眺むる
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様々な 人間模様 描かれて 雲の流るる 冬の夕焼け
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