Utakata
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わん!としか吠えぬ獣であるくせに そのひと声の音色とりどり
20
気をつけて杖つく我にコンビニの店員の声うれしかりけり
20
夏風邪を 拗らせ独り床に就く 枕元には妻の水枕
18
次に会う約束できぬ
歳
(
よわい
)
なり 名残りの酒の酌めども尽きず
24
菓子作り 何が一番イヤかって 砂糖の多さを思い知る事
14
伝書鳩ふるき鳩舎をめざし飛ぶ 同じ空来て更地を
旋
(
めぐ
)
る
12
お母さん ねんねんころりねんころり きっとそちらは梅雨もないでしょう
14
右肩に もたれる寝てるふりの君 わかってるけど もう少しだけ
11
アスファルト 下から持ち上ぐ 街路樹の 生命力に けつまずく我
20
君の目に見える景色はそのままの彩り深く山野を映す
10
「この人は何でも知ってるんだよ」と ゆっくり魔理沙を褒めるお袋
10
スズランの白き花散る前橋の悲喜こもごもの群落のこゑ
10
頑なな私を割って溶かす水 流れる先の地獄を見せて
9
台風に吹き飛ばされたお爺ちゃんご飯までには帰ってきてね
9
人の世に 人が一番 必要で 人が一番
煩
(
わずら
)
わしくて
27
空一面 青にしたいというように 雲ひとすじが急ぎ流るる
15
かわいそう その言葉が胸に刺さって抜けないまま生きている
10
電車待つ行き先ちがう僕たちの視線重なるぴょんぴょん雀
7
野分去り空見上げれば曇り空なんだか損をしているようで
7
天の原雲々千切れそら隠す 梅雨の始まり嵐とともに
7
泣いているあなたをみると辛くなる 笑っていても辛くなるけど
8
台風の進路気にしつ青梅のヘソ掻き作業夫と励みぬ
24
雨上がり 歩道橋から 見下ろした いつも通りの いつもの通り
18
鳴り響く流れの
濁
(
にご
)
り速くとも雨降り止みて光る川波
21
通勤の道端に咲く梔子を 帰りに子にも嗅がせなくては
7
君のこと思い出したらつっつくよ気ままな情に泣く恋心
6
目に青葉迷い込みたる田舎道 対向車が来たら死ぬ対向車が来たら死ぬ
6
憧れを語るあなたに暮らせまい虫と不便の満ちる山国
6
裏道のそのまた影の裏道を歩み続けたとても疲れた
7
倭文
(
しづ
)
たまき数にもあらぬ身にしあれば
千年
(
ちとせ
)
数ふと思ほゆるかも(お菊さん)
7
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