Utakata
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万智ちゃんに 出会えて三十九年
U
T
A
K
A
T
A
に 繋がる今日は サラダ記念日
14
光なき 己に代えて 我がバイク スポークひとつ まで磨き抜く
12
採血は 定期テストの ようなもの だけど数字は 低きが
宜
(
よろ
)
し
12
夕立のなごりの露の白玉に数添ふものは蛍なりけり
11
半径はたった数ミリ バファリンに課される「優しさ」の代名詞
23
此の地には なんにもないと 人は言う 物言わぬ
宝
(
もの
)
目には入りつつ
13
手鏡の我は口角あげられず福笑いめく表情筋
9
狛犬の目線の端にひっそりと夕顔揺れてお祭りの夜
24
人はみな前を向こうと言うけれど この前のことは後ろにあるの
8
人生は 積み木のように 揺れるたび そっと形を 変えては崩れ
18
「どっち派?」と聞かれて「猫派」と答えると「わたしはきのこの山派」と言われ
10
店内で いちばん安価な ジャンプ傘 ものの
5分で
(
)
ムカデの骨と化す
7
今日も呑む 明日も呑みます エブリデイ 健診前のみ 誓ふ休肝
7
記念日に口語短歌を詠んでいる一つ違いの我は定年
8
黒髪に低めのヒール リクルートスーツは鎧 やわらかな檻
7
我が利き手 人とは違ふ左利き 不便はあるも良きこと数多
15
サインペンの蓋を開けたままにして取り返しのつかなさに浸る
6
朝一番 ねこと目が合い ほぼ同時 ふわわとあくび 平和な世界
19
ひさしくも暑さの夏を忘れ路の文月の端に猫のまどろむ
11
休みなく 優しい君が 駆け回る 忙しいのは 人がいいから
7
その腕に切り傷よりも鮮明なものを残したかった 愛とか
6
永遠の流れを見せる鴨川に恋人たちは刹那をみている
11
断捨離し物は少なに見ゆれども蔵に余れるよろづのそなへ
7
天の川 前夜に永い 雨やんで 明日は輝く 一番の
星
(
きみ
)
5
知らぬ間にそばに座った君の目の速度に合わせめくったジャンプ
5
この世には私以外に沢山の 呼吸と鼓動が歩いているんだ
5
思い出に溶けゆく日々の積み重ね 川に流れて丸くなる石
22
スーパーに早生みかんあり驚いて産地がペルーでさらに驚く
10
さりし背を夢もうつつも不可思議の ひかりとみずよみちびいてたも
9
相部屋の 向かいのベッドの じいさんが ナースコールを また押している
4
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