Utakata
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パパと行く動物園はもうイヤだお馬さんしかいないんだもん
25
一尾にて 七百円とは手が出せぬ 秋刀魚食べたし懐寂し
16
閉店のお知らせの紙ネパールの料理をつくるひとのひらがな
20
まだ蝉が鳴いているから夏だろう室外機だってまだうるさいし
20
なぜもっと可愛がろうとしなかった過ぎた時間はどんどん遠くへ
12
雨露が室外機へと落ちる
音
(
ね
)
が 心拍音と重なる夜更け
11
化粧くらいしろよと宣う人間に晒す素顔は持ち合わせない
18
ラムネ瓶 取れぬビー玉ながめつつ あなたへ手紙書いております
10
セミ鳴けど 秋風が吹く 夕間暮れ 暦と季節が一致する嬉しさよ
11
海外の 孫から届く 君の顔 疲れているか 「楽しい」と言うが
12
道端のビー玉拾う特別なことのなかった夏の形見に
8
さわさわと静かに降り出す雨の音コジュケイの声蛙の合唱
13
冷蔵庫 開ける回数 減ってきた 夏の終わりと 麦茶パックが
10
勝手知る街の見慣れた
テナント
(
空店舗
)
に 「麻辣燙」が侵食していく
9
半袖の腕をさすった
夜風
(
よるかぜ
)
がシルクのようで秋が近づく
13
群れ運ぶ十六両の深海魚 光芒残し深く遠くへ
7
零れ落ちる今と理想の高低差 貯まる滴に写る現実
7
人生は何度でもやり直せるか安易に言うなよ簡単じゃない
7
この夏の最終楽章指揮すべく野に一本のヒマワリが立つ
13
じっとりとまとわりつくやけふの汗 晩夏の名残りに秋、勇み足
12
熱帯夜 眠れぬ夜に 水槽の 熱帯魚見て いっときの涼を
9
稲刈りがアレルギーとはこの歳で 目と鼻異変 生まれし我が土地
6
気がつけば 自販機が赤くなりだして こんなことにも寂しさを得た
6
君だけをなくした気して夏休み 八月三十一の夕暮れ
6
仕事とは お金のために 嫌なこと 辛いことさえ 難なくこなす
6
数珠のやうな降水帯の土砂降りに雷加はりて寝不足の朝
7
灰になれ も少し頑張れ またひとり 最終列車は夢の国行き
6
駆け引きは上手じゃないと云う君のふと放つ語に今日も眠れず
9
これいいね!これだ!と買った便利グッズ そういや買ったね引き出しの奥
7
悪夢みて 夜中飛び起き ねこ探す ここにいるよ ちゃんといるよ
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