正解を選べなかった僕たちのノートの余白に降る、雪と酒
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日の当たる土手を歩かば足元に春の便りや土筆つくし三本
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現存の天守に続く急階段 戦の知恵を今に語らむ
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いたずらは得意謝るのは苦手似たもの親子並んで午睡ひるね
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三月の イオンモールの 賑わいに あてもなく買う 春色ブラウス
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追徴の 確定申告 決定し つまと見上げる 喰われゆく月 / 皆既月蝕
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寒し地の雪は溶けたか二月尽 雪洞ぼんぼり灯る春近付きぬ
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編み上げて春はもうすぐそこだけど髪の悩みにベレーをかぶる
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幼馴染と心ほどける居酒屋の隅っこが僕の避難所だった
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言の葉の降りて来ぬ日の焦燥感 鈍き音にも探す歌種
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裸木の坂の途中の大イチョウ剪定されて少し寂しき
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畑 終はたおへて 薄暮に浮かぶ 白き月 弥生最初の 望月を待つ
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価値観の違う世代と暮らしいて心揺れるもぶれずに生きる
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三月の雪は稀ではない秋田自転車出せば次の日は雪
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家族には言えない僕らの「毒」だけをビールの泡で白く、漂白
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雨止んで庭に出ずれば雲の間に赤銅の月 しばし眺めん
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広告の 桜 旅立ち おめでとう 明るき文言弥生に踊る
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根元から切られてこぶの酔芙蓉 夢を紬ぎて如月を生く
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なかなかに眠れぬ夜を過ごしてか 家のソファで安堵の寝息 /夫退院
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辛口のジンジャーエールと焼きたてのピザで乾杯春の始まり
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洗濯機回っているけど洗剤を 入れたかどうか思い出せない/歳なのか、最近の良くあるある…
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白鷺が 春の朝陽を 浴びながら 川を渡りて 水面は光る
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残業の 超過警告 メール来る 仕事終わらぬ 理不尽な闇
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朝からの細雪舞う二月尽せっかちな春また背を向ける
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クッションに頭乗せ 毛布を被り 飼い主の寝姿のよな犬
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沈丁花 花の香りを 全力で 主張する様 命短く
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嫁、娘、母の三役こなしつつ、守るつもりが守られる日々
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小夜更けて微睡みのとこしとしとと芽吹きの庭に木の芽雨降る
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啓蟄の鼓動を聴いて走り出す泥濘ぬかるみさえも軽やかにゆけ
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咲き初めし辛夷こぶしふるえる春寒に園より流るひな祭りの歌
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