掃除ってしなきゃこんなに溜まるんだ風邪の間に丸まるホコリ
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恩深き義兄あにの法事に行けぬ日にひとり偲べば西に夕焼け
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オリーブの深緑色ふかみどりいろ 空き瓶に薔薇生けてみて勤労感謝
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お互いに耳遠くなり噛み合わぬ話ふえても居心地良き親友とも
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街の灯が幸せそうに見える日は私がとてもちいさいからだ
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発車ベル3泊4日の旅終える 現実行きの列車に乗り込む
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清らかな空気に包まれ癒される 小春日和の出雲大社で
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ぼやけてる西の夜空に浮かぶ月 目を細めたら綺麗な三日月
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晩秋に木の葉時雨は降り止まず園児のポケット落ち葉の入れ物
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訃報欄思い出深き人の名をしみじみ眺む秋深き日に
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嫁と子に 今年も新米 喰わせると 空転しながら 走る人らに / 勤労感謝の日
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母の病知った夜にも腹が減る炊飯ジャーを開ける哀しみ
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古くとも 我にとっては 宝船(車) 新たなページに わだちを残す /(後編 完)
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小春日に庭掃除せばカマキリやバッタの卵草に紛れて
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待っててと たった4文字 伝えてよ 君はいつでも ひと言足りない
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湯たんぽを注ぐ腕にも頼りなく漏斗の的を外れ湯気立つ
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仕事終え 駐車場にて 会釈する 見知らぬ同士 心でお疲れ
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抱っこする なんどもなんども 抱きしめる 4.3kg 生命いのちの重み
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集中を崩す煩悩気が付けば毛糸の目数がどうかしていた
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1122… 溜め息つきて 足袋を履く 遺影の妻へ「行って来るょ!」と…
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旅戻り早速干しいも作業する無事に感謝し日常始める
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枝先のもみじ赤らむ 惜秋せきしゅうや 夕焼けにむ 薄紅の雲
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思い出が 詰まりし車 車検出す「まだ乗るのか!」と 整備士笑ふ /平成9年車😅/(前編)
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秋長けて隣家の庭にひとむらのローズマリーの紫さやか
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目の前を低く飛ぶのはアカゲラで小屋の柱に止まって見せた
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檜葉の枝杉の木の枝花屋にて並び始めて冬の訪れ
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夕暮れの茜の色の残照に孤高に光る冬の三日月
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摩周湖の深き色した君の目に光りは舞へり蝶のごとくに / 出会い
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子育てもひと段落しこれからは 我の時間をたのしむ人生
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露置きて 紅葉うつくし 雨上がり 南天の実の きらきらひかる
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