Utakata
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雨風に 大きく揺るる枝先の 黄色く色づく柿の実たわわ
17
この青じゃないと泣く子のパレットに涙が落ちて青よりも青
23
宇宙より迎えの船の来たるごと富士の
白嶺
(
しらね
)
に浮く吊るし雲
13
恋焦がれ 金木犀の雨の中、君に伝える言葉を探す
21
横殴りの雨を高層マンションの窓から見やる飽きずに見やる
15
駐車場 袋から外覗くネギ まな板に乗るまで小旅行
14
なんとなく空を見上げて眠れずに思い満つれば乳白の今朝
12
「飲み物も買ってくるね」チョコ味のチュロスを二本持つ人になる
12
青空も 曇りも雨も 嵐とて 胸に染み入る 長月還暦
13
ラッキーと 大体のこと 思えたら これから先も なんとかなるか
13
彼岸花鬼籍に入りし弟よ遠くの声がかすかに聞こえ
13
雨の日は金木犀が良く香る
背
(
せ
)
なにまといて買い出しに出る
27
言い返さないのはレベルが違うから ごめん遊ばせ、星が綺麗ね
24
残照の光の海へ去ぬ燕 季節の終はり告げる羽音よ
11
吉野家も いろいろメニュー 増えたよね それでも俺は 並盛りつゆだく
12
増えたのは部屋着を厚手に替えたから服着て目方計る甘えよ
11
取り返しのつかぬところにいるのかな あしたの米を研ぎつつ思う
15
長袖が時計をずらすこの雨を閉じ込めてもう戻らない夏
12
「誰ひとり欠けてはならぬ」とうたわれた 晴れた雨にも洗われた日に
10
結局は 浮かれた世には 見放され ついていけない 畑に独り
9
外出に 母の買いし 服着れば 友大笑いす バブルセンスよ
10
言葉だけ真似てもあかんたこ焼きで飯食えてこそ大阪人や/大阪人短歌
14
図書館で おなら二度した お爺さん こりゃ失敬と 笑顔に癒やされ
10
廊下を進むと茜に染まる台所雨上がりの夕暮れに
8
明日といふ文字は月満ち日のなかに暗闇照らし命はぐくむ
8
恋の色 あまくせつない ピンクいろ! 叶わぬならば 黒に染めちゃえ
9
「いつも正解はできないのよ」というわたしの心の中の保育士
9
雨に濡れ自販機の灯り佇む猫 通り過ぎるが神の御加護を
10
土手を越え水かさ増して彼岸花 今が盛りで居場所なくして
18
忘れえぬ 人に似た乙女 見かければ その母の名を 問ふすべもなし
12
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