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庭の花小さき花びんに投げ入れて春を招けり卯月の風と
59
泥んこの童が今日は貴公子に澄まして歩く入園の道
47
「ただいま!」と母に抱きつく一年生 登校三日目 桜満開
47
絹の雨 菩薩の如に優しけれ 花の命を慈しむかに
46
深層の 心の傷を さぐるよに 鈴の余韻は 永くふるえて
45
短歌
(
うた
)
を詠む普通の我等も ものがたり それぞれあると思う夜なり
43
ひい孫が零れ桜の通学路嬉々として行くのどかなる朝
42
ご近所の子供と遊んで洗われる再び汚れるおばちゃんだけど
41
降り積もる桜吹雪の公園に光差す午後蝶の飛び交う
44
雪の如
降
(
ふ
)
りぬ
花弁
(
はなびら
)
バスを待つ人の足もとにも 花絨毯
40
術もなくニュース見つめる白鳩の口に咥へし反戦ポスター
40
遠近
(
おちこち
)
に残る雪山飛び越えて旅だつ白鳥鳴きかわしつつ
39
どんな
風
(
ふ
)
なメロディだろか春風に揺れるネモフィラ奏でる音は
39
たまにはと昆布と鰹で出汁をとりうどんをすする春雷の宵
39
早緑の山椒の若葉艶やかに葉陰にひそと
小
(
ち
)
さき花咲く
38
池回り一、五キロの遊歩道 風のランナー吾を三回抜きさり
38
頭ばかり しっかりしっかり つぶやくが 心でないかい 最終的には
37
丸美屋のたまごふりかけかけたならミモザの花がご飯に咲いた
37
ランドセルがスキップしてる、筆箱をドッちゃんガっちゃんさわがせながら
37
雨の日に雨を歌ひし曲聞かば ひととき昭和がワープし戻り来
37
土曜朝ひとり勤務する窓枠にちょんと現る小鳥の挨拶
36
桃林は花盛りなり喜寿の春楽し日もあり夢持ち生きる
36
雨後の
夜半
(
よわ
)
雲を払ひし
温風
(
ぬるかぜ
)
に当たり 星影望む ベランダ
36
風の音で目覚めた朝は手を伸ばし毛布のなかに春を連れ込む
36
ハナミズキ 晴天の下 花開く 白やピンクに 空を染め上げ
36
いつの間に肝っ玉母さんになった
娘
(
こ
)
よ 三児の母は我が目にまぶしく
36
公園の砂地 小枝で
描
(
えが
)
かれし アンパンマンの落書きの跡
36
豆を挽き 珈琲淹れて 始まりぬ 新芽が光る 日曜の朝
36
「たまに良し」ビールの泡に閉じ込めて 蕎麦を待つ間の自由な私
35
悠久の歴史桜は吉野山薫り今でもみんなの故郷
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