Utakata
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浴槽の設定温度上げるのに断りいらぬ寂しい暮らし
16
これいいね!これだ!と買った便利グッズ そういや買ったね引き出しの奥
16
この夏の最終楽章指揮すべく野に一本のヒマワリが立つ
18
偉そうに頭ごなしに注意して間違い気づき入る穴無し
16
噴水のしぶきで遊ぶ子らのこゑ静まりて秋か絹雲うすし
12
なぜもっと可愛がろうとしなかった過ぎた時間はどんどん遠くへ
20
歌詠めど 浮かぶ言の葉乏しくて 創る楽しみ苦しみとなり
13
パパと行く動物園はもうイヤだお馬さんしかいないんだもん
32
駆け引きは上手じゃないと云う君のふと放つ語に今日も眠れず
13
老猫
(
ろうびょう
)
はじっと目を見て問うてくる 惰弱な我の死生観をや
12
気まぐれに私と遊び爪あとを残し隣でまどろむ猫は/題『遊』
10
おかあちゃん おなかすいたよ ゴハンまだ そんなときにも ねこはふみふみ
24
垂直の登攀(とうはん)雨のかたつむり 重き宿世を背中にしょって
7
鶉の雛は泣き
黄頷蛇
(
あおだいしょう
)
は喰らふ案山子はただ立つてゐる
7
ケツ痛え なにこれマジで えっ急に? まてまてまてよ ほんと許して
7
われ事と捉えぬ限り成されまい浮かばれぬ人浮かぶこの世は
9
君がスキップすればリュックのストラップ子ヤギも後ろでタップダンス
10
宵越しの銭は持たない月明り 鈴虫は鳴く 独りで歩く
7
世の中は 不足に満ちて いるものか すでに溢れる 光の中に
6
紅の筆持つ指に止まりける
蜻蛉
(
あきづ
)
よ
跡訪
(
あとと
)
へ昔の人の
6
出る時に追い焚きしようかふと迷う何だかんだと言えどちゃんと秋
10
道端のビー玉拾う特別なことのなかった夏の形見に
12
秋雨がそぼ降る中をなお泳ぐ もはや酔狂 屋外プール
10
許せない人が多すぎてその中で自分が一番許せなくて扇風機の首を絞めた
5
風を読み倒れ込んでる稲穂よりどこ吹く風の葦になりたや
5
やきいもをぼかっと割って「きみの」ってそういうところほんとすきだよ
5
ウエハース車内で食べて粉舞って座席に付いて母は般若に
5
日月はるか 浜辺の土に 火と水と 木の塔見上げ 金星とおく
5
夢を見た 飛行機雲を乗りこなす 柴の大群 押し寄せる夢
5
呼吸することを忘れて息を吸う呼吸するってむずかしい
5
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