Utakata
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真夏日の 残す地熱を 和らげる 曇りの空に 安堵する朝
16
前職は天使でしたというひとが休暇のたびにくれる綿菓子
14
我が里は 街に出る術ほぼ無くて 免許返納死活となりぬ
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海苔巻きの端っこはいつも私なの 母の優しさだったってこと
29
「あの人も配管工をしてたの」と田舎の祖母がマリオを見ながら
19
ミニトマト一粒摘みしベランダはブルベリ終えて赤の始まり
12
真っ白な百日紅だけ揺れている真夏の真昼陽炎の中
17
百歳の母に手合わす人のいてそりゃあ仏に一歩近づく
25
三度目はできるはずだと息ひとつ マックの注文画面に触れる
21
脳トレに 励む毎日 安心だ 探すリモコン ひざから落ちた
9
乳よりも小さき頭の乳飲み子の頭なでるや産科の深夜
9
停電の夜を照らしたろうそくは ケーキみたいで少し嬉しい
9
いとし風 あまつ乙女のはねころも 梢をわたる白の夕月
10
口笛を吹いたらこっちを向きそうなロック画面の草原の山羊
8
T
シャツをポケットにして山盛りの 夏の野菜ときみの笑顔と
17
モノクロのポテトチップの袋だけ居心地悪そうスーパーの棚
8
ありがたし、されど気になる稲作が。大暑の候に涼風たつは
7
もしかして 当選したん
?!
思わせて 引っかけ問題 みたいな
件
(
くだり
)
7
東京の雨の予報が羨まし 酷暑日続く名古屋の日々に
7
みちのくで「やませ」と呼ばる悪風も 猛暑続きで慈風となりぬ
20
新品のスーツが湿気を吸っている 志望動機の声は潰れて
7
公園でグランドゴルフ御老人子らも遊ばぬ暑い昼前
9
冷却のために働く夏の昼 高校球児は日に日に消えて
11
暑き朝、卓の小鉢のパキラ芽の 薄きみどりに涼を覚ゆる
13
小麦肌さらして少女ら駆けていく 影も笑いも追いつけぬほど
7
セミさえも黙る暑さの昼なれば 人も外にはおったらいけん
6
幽霊画みつめ続けて気が付けば腕にサワサワ灰色の蜘蛛
8
友だちが百人いるって前提で話が進むホームルーム
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百歳で あどけなさある ズルい人 私もなりたい 小さな偉人
6
ひゅるひゅるとこだまし笛は波に消え 紡ぐ言葉も空に落ちれば
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