外の風ひやりと隣を通り過ぎ 毛布いそいそ出してみたり
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ベランダから室内に避難 タマスダレ   台風越えて なお花咲かす
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木霊かな 空耳かしら 呼びかけて答えを聴いたような気がする
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旅の宿 寝湯にきっちり並びたる オイルサーディン 太めの3尾
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「クリームがついているよ」知ってるよ、取ってほしくてつけたんだから。
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行きつけの蕎麦屋で頼むは鴨せいろ妻はメニューを開いてをりぬ
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受刑者か 介護施設を出られない祖母と話せるのは十五分
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Aのキー猫が長押し「あああああ」いまだ変換候補のトップ
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水溜まり超えていくたび振り返る小学生の幼き我が子
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連休が終わっちゃう日の夜遅い電車の中は禅寺の様
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哀しみに追いつめられて慄えても夜の終わりは朝よ、絶対
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早稲晩稲刈田まちまち秋半ば 行き交う人の袖もまちまち
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気の乗らぬ散歩途中に雨が降りこれ幸いと来た道戻る
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あいつらがつけっぱなしにしてった電気をちょっと眺めて消した
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秋がきた 嫌いな夏が 雲と消える あなたのいない 空が始まる
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わたしとは初めてなのに回数券取り出す彼にせつないラブホ
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なぜなんだ 背中のかゆい とこいつも 届かないとこ ばっかじゃないか
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新書古書 さながら煉瓦を 積むように 今も終わらぬ 智慧の建築
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にゃあにゃあと 閑静な街 木霊こだまする 野良猫はく 居場所探して
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秋晴れがなかなかなくて彼岸にて新米なくて息子に持たせず
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ことのはをかさねしまたの東雲しののめは 名残なごりのにぞおどろかれぬる
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指先に「しかっ」とつかまるカナブンを はじき飛ばせり濡れた闇夜に
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水たまり 浮かぶ小さな 金の花 何処まで匂う 台風一過
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歯の抜けた 老母思いて 炊飯の 水ひと目盛り 継ぎ足す夕べ
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人生は棺桶までの暇潰し終の棲家の墓石磨く
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日高屋にひとりで行ってずるいっていやいやあなた旅行行ってた
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フィクションのごと寂しき朝に驟雨に濡れて駅へと向かう
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特攻の兵のほたるに逢ひにゆく 誰にも告げず無言館へと
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やってみる前から無理ってスタンスをやめろと光が殴ってくれた
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山がいい最後に眺める景色なら刀のように鋭き山が
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