Utakata
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ソプラノにバスで応ふる牛蛙 夜の静寂にタクト振る風
18
倒伏
(
とうふく
)
す稲に雀の群れありて人の嘆きを知らず囀る
14
親指に穴が開いてる靴下を左右入れ替え履き続けてる
18
歳重ね 我が髪いつしか疎らなり 嘗て密林見る影もなし
17
しあわせにしていてほしいというエゴ 紫陽花を見るたびに苦しい
11
親友
(
とも
)
と見る これきりなのかと 思ひつつ 草のみ揺れて 最後の花火
20
フィクションよと妻は笑うが何度目だ!夫を悼む短歌入選/ほのぼのファミリー短歌
19
大切なあの子を語る眼差しでモンブランとか作れそうだね
10
完全な平行線が交わった 思ったよりも柔らかいから
10
青少年 健全育成 呼びかける 錆びた看板 覆う蔓草
15
AIのくれる答えが面白く 他愛もないこと 尋ねてみたり
16
風鈴に君が映りて 夏が過ぎ ちりんと音が甘く残りて
16
冷房で窓閉めきって暮らしてて虫の音などは聞き逃したり
13
もう次か 青白タイル 地下鉄の 薄汚れていく 顔のない群れ
8
墓前にてマッチ売りの少女演じ無邪気さ焦がすこどもらの夏
8
硝子越し 光る望月 散る明かり 寝転がり見る 夏の宵闇
8
雨降れば虫の
音
(
ね
)
かそけき
夕
(
ゆふべ
)
かな
轟響
(
とどろきひび
)
け
吾
(
あ
)
が腹の虫
9
気が狂う前にくれよ安心を それもわがままだよねごめんね
7
簡単に終わらせたいね 朝なんか来なくていいよ 来なくていいよ
7
二度と会うはずない人とすれ違う一瞬吹いた風のようだ
7
悲しみを抱え旅に出てその重さ また持ち帰る猛暑の夏に
6
休日をうつろに過ごすこの部屋に窓のサイズで夕暮れは来る
29
五合目で一瞬見えし頂上や 雲より高き白い雪なし
8
忘却の青い彼方のひとすみに私懲りずにいていいかしら
11
別れても良いけど私のことだから 別れていないことにするわよ
7
肉焼きて 野菜の有無を 問われしも 草喰む牛は だいたい野菜
11
午後三時に予報のとおり雷雨おそひ溜まりし熱気を洗ひ流しぬ
5
片思い 叶わぬ想い 抱えても そばにいるのは 寂しさだけよ
5
災害は 罪なき人も連れて逝く かみの理不尽 わるもの絶えず
10
加齢とは終電逃し十キロも軌道のうえを歩かぬこと也
6
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