Utakata
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侮れぬ 齢を重ねしこの身体 たかが風邪引き床に沈みをり
17
ひざのため初挑戦水中歩行終えて筋肉痛
11
「最近」が十年単位になってきた これも一つの世代間ギャップ
16
暮れゆくも空の茜に染まりたる愛しき日々となほも輝け
9
うす紅の風に漂う水綾の吹かれてきえる空は幻
9
何十回 通った峠の その途中 知らない道に 入る楽しさ
12
紫陽花の紫枇杷のオレンジと色とりどりに梅雨の点描
9
出窓には張り子達磨の紅と白 孫の土産を
義母
(
はは
)
は眺めし
13
ボケたふりしたってダメよお爺ちゃん看護師さんのお尻さわるの
8
もやもやの気持ち変えたく窓開けた 風は入らず淀んだままに
8
今はただ酸素を吸って吐くだけで 傀儡のまま 世に留まりぬ
9
眠れない 夜は
1
人で ひたすらに 猫のトイレを 掃除している
22
霧雨に香る
梔子
(
クチナシ
)
在りし日の祖母が過ごした庭の思い出
21
肉体がおのれの意思であるうちのやりたいことをどんどん増やす
8
人の芋掘る手伝いで貰い物吾の芋より出来よく侘びし
7
あそこには桜田一家が住んでいる そんな気がするサクラダ・ファミリア
17
A
I
の短歌はきっとすべすべで 浴槽みたいな色なのだろう
8
ガッツあり チャンプとなりし 破天荒 迷言残して 梅雨に還りぬ
7
死ぬ自由? 言ってることは わかるけど 生まれる自由は なかったんだぜ
17
あのバスに乗れば綱島をかこえていつかつくらんあの火葬場に
6
青色というより緑のタイル張り記憶のフィルターかもうわからない
6
頬張った絶望だけを隅に寄せ 種だけ飲み込むハムスターたち
6
平和こそあってのものと歌を詠み啓蒙しつつ世界見つめる
6
里芋のりっぱな葉っぱいただいて 傘ですたぬきはこれが好きです
6
田植え機に追われ犬と道あけし向かう水田朝日煌めく
14
白内障
(
はくないしょう
)
手術迫る日 頑張ってと 孫からエール それだけで
安堵
(
あんど
)
18
花木
(
かぼく
)
の名知れば高貴な心地して
五葉躑躅
(
ごようつつじ
)
の雅な響き
14
黄道の春分より
早
(
はや
)
八十度。暦のうへでの入梅ならむ
5
A I
とヒトが闘うこの未来 治虫は遥か昔に見てた
12
土瀝青
(
どれきせい
)
突き抜け香る 花の
如
(
ごと
)
憂世
(
うきよ
)
の中にも 華開くらむ
6
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