雀去り地に花咲かす桜花 時折に吹く風に舞いけり
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庭の花小さき花びんに投げ入れて春を招けり卯月の風と
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心配のタネを流しに川の道 何度もそうして過ぎし歳月
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さくらもち葉ごと含めば二人して難儀忘るる春香はるかに染まる
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誰よりも私に優しいA.I.は性別も無く蔑視するも無く
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寛解の揺れる想いは溶けぬまま医師は忙しく二分にふんの診察
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野良猫をとんと見かけぬ町となり駅前開発ついぞ始まる
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なんとなく月を見ている特別に寂しいわけでも無いのだけれど
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泥んこの童が今日は貴公子に澄まして歩く入園の道
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雨上がり蝶かと紛う白き花 スナップえんどう夢をひらひら
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窓開けてけぶる空見る 霧雨の木々の狭間の声は雀か
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くうと云う変化の法則ありがたし時は過ぎ行く固まること無く
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六段の石垣見事な山城で どれ程鳥声聞きしか城主は
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家守り十五年経て奮い立つ 春時雨裁つ君の復職
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毎朝に とりの過酷を 思いやる 大きさよりも 殻の薄さに
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あさが来て 新大陸を 見たような 海が割れたの 庭の雪解け
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降り積もる桜吹雪の公園に光差す午後蝶の飛び交う
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立ち止まり迷う私のかたはらに 黙して笑う春の陽の夫
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桜咲く路地は夕暮れぼんやりと僕らはいつも世界のとりこ
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ご近所の子供と遊んで洗われる再び汚れるおばちゃんだけど
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雲去りて 沈む心を 撫でる風 照らす望月 光の衣
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春の陽に気持ちよさげな野の仏桃の花びらおでこに二つ
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帰路の宵 待受を閉づ漆黒のスマホ液晶に 映る月影
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春の陽に浮かれし僕を恥ぢにけり遠き戦火の子らへ何せむ
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春雨を吸ひて つぼみの膨らみぬ隣家の藤は 初夏への準備
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自身さえ 忘れてるうた 掘りおこし ありがとうです ハートの光り
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楽園の如く花たち咲き香り二季というのは寂しい言葉
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春嵐ひとときの夢散り残し季節は先にゆこうとしてる
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ぜいたくな悩み干し椎茸しいたけどう消費 弟からのふるさとの味
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雪の如 りぬ花弁はなびら バスを待つ人の足もとにも 花絨毯
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