寝静まるこの時間だけの自由なら眠ることさえ惜しいと思う
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遠出して昔の赴任地通りなば 思ひ出手繰たぐりて多弁となるつま
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当前と 思われながら 働く身 雪に埋もれる 都会の線路 / 大寒波
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いつか来る別れを知らぬ顔をして みそ汁の湯気に家族は和む
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連綿と続くや月の満ち欠けは 幾人詠みたり今宵の月を
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雪害の あちらこちらの 滞留は わが脳内の 仕組みに似たり
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プラマイがゼロになるよう神様が 与えてくれた私の余生
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冬枯れの色無き森を記憶しつ 歩きて待てり山笑ふ春
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仕事場の 窓から聴こえる 清志郎 あわせて鼻歌 うたう休憩
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雪中花(水仙) ほころぶ睦月 流れゆく 春まだ遠き 季節と心
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ラブソングみたいな空だ冬風に星瞬いて輝く空は
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天上の空を陣取る黒雲を店主と見上ぐ公園マルシェ
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この疲れ汚れにあらず生の証 泥を蹴りつつ我が家へ帰らむ
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オレンジの皮を前歯に貼り付けてキャッキャッ笑って日曜日なり /吾子三歳
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与野党で丁々発止の大勝負 サイコロ振るも雪に埋もるる
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かき揚げに 卵と肉を 追加して 立ち食いそばで 贅沢極め
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「しわよせて笑うお前の顔が好き」と言われて汁粉煮るお人好し
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わが内に不機嫌という蜜ありて近きものほど汚して止まぬ
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言の葉を編めず 寝付けず は更けり 窓外そうがいの星月夜は冴ゆる
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雲厚き睦月の空に寒雀飛び立ちゆけり薄き陽の中
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竹を食むパンダの消えし園のなか働く人の靴の音ひびく
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「普通」という名のバスをまた見送りて 私は私の歩幅で帰る
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雪かきの苦労なき冬 後にした町より届く雪の風景
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「当然」と言わるる日々に削られてわが手はカサリと冬の音す
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目の前の うずくまる人に 我慢 説く 立派な理屈が 私を冷やす
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ウェールズ王子Prince of Walesなる名の紅茶淹れ今日を始める勇気を少し
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俯きて歩めば光る霜の星 朝日に染まり土に瞬く
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公園の前身は駅誰ぞ知る光りつつ舞う六花に問わん
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吾は良い このにだけでも 健康を 返してやりたい 切なる願い
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簡単にクレゲで獲ったぬいよりも掴みきれないわたしのハート
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