Utakata
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風渡る 棚田を揺らす一陣の 青田波立ち夏は来たりぬ
21
この葉月
七十
(
プラチナ
)
婚の祝いどき九十なかばに揃って元気
17
傷つけた 友の泣き顔 浮かぶ朝 雨音よ消せ 僕の愚かさ
22
「帰りたい」「元気になって」「またいつか」想いにしなる 病院の笹
29
名前さえ 知らずに友と なれる今 時代の流れに とまどいながら
24
正しさを求め続けて夏になる 二者面談のイスの冷たさ
16
水入れが 済んだ田んぼの かたわらで 梅雨空に咲く 若き向日葵
15
棚上に置きたるままのあの心 降ろして愛でる 暇もなきかな
12
ガガンボがデカいホコリつけバサバサと 細っこいのに体力あるなぁ
12
紫陽花は内緒話をしてるみたい ちいさないのち 寄り集まって
19
鈍痛を思考放棄の言い訳に 明日の不安からそっと目逸らす
12
大雨や 地震の度に 改めて やはり自然は 強くて怖い
8
詩なんて読む暇ないほど大学は目まぐるしすぎる日常だったね
8
殺人を止められなかった探偵が 答え合わせという名の言い訳
8
断捨離に我踊らされ愚かなり 物は思い出今更ながら
9
人間が丸くなったかエゲツナイ短歌浮かんで来なくなったよ
8
五月闇 湿気にたわむ 障子には はしゃいだ雨の 声が染み込む
21
雨やみてベランダの闇うすれゆき月満ちてゆく水無月の宵
7
枯れ枝を切るチェンソーの音がして山中の道踏みしめ登る
7
インゲンとひじきの胡麻和え予想より美味しく出来ただけで報われる
23
シームレス・ストレスレスの製品で縫い目だらけのからだをつつむ
9
朝五時にバチャバチャ暴れるうちの亀 ごはんをくれよ水を換えろと
19
そよ風を 浴びつつ帰る 道のりが 長く感じる 夏のひと時
6
コンビニの書架がどんどん狭くなり書店向かうは便利でなくて
6
ドカ盛りの追いチーズ
君
(
きみ
)
は正義たれ 悲しみも覆うハイカロリーたれ
6
つゆぞらにグラデーションます紫陽花の求めしころの想ひでかたる
6
リハビリに背伸びをすればガラス越し アガパンサスは夕日に照りて
15
制服の違う三人笑いあう 通りすがりに首かしぐ朝
5
外見れば 空の蛇口の 壊れけり
5
憎々しくも生きる
腹内
(
はらぬち
)
に爆ぜる 銀河流れる星の兆しは
5
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