Utakata
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御仏
(
みほとけ
)
の微笑みを目に焼き付けて柿の色づく
斑鳩
(
いかるが
)
を去る
13
もみ殻の山に焼き芋秋収め 子供時代はセピアとなりぬ
11
野良猫が ちょっと進んで 振り返る 俺はこれから 床屋に行くよ
13
杯に 満つる地酒の月影の 鰹肴に眺む十三夜
14
錆色に軍手は染まる鎖場を続く仲間と峰を越えゆく
9
やかましき解体の音おさまりて雨音さえも嬉しく聞こゆ/近所の解体
12
今日だってぼくは呼吸をしている。たとえ誰も見てくれなくても。
8
咲き誇る 月下美人に 火を放ち 伸びる煙を ただ眺めてる
8
焼酎のお湯割りうまい涼しさでこれが普通の十月下旬
9
手を握る 事をするより深い愛 貴方に会って初めて知った
7
呆気なく 桜が散って 知る別れ 思えばあれから 春を知らない
7
メモアプリ 並ぶ日付は 悲劇前 この日に戻れる 魔法はいづこに
7
貝は海で僕と食べよう起こすから君は助手席で少し寝なさい
11
ハンガーにセーラーブレザーかけたまま慰められた曲の数々
8
『台風が来るので犬を室内にしまえ』はすべて詐欺じゃないです
9
奥山に鹿の声して分け入れば木立の中に姿は見えず
7
油そば 冷やしラーメン 焼きそばと 色々あるが 麺はなんだろ
6
窓口のぶっきら棒はムカつくが 笑顔良過ぎに戸惑うことも
10
妹の 家族訪れ 我が生誕 祝うろうそく 甥と吹き消す
6
夕まぐれ 山の端おぼろ 薄墨の 闇を惜しめば 月影さやか
9
泣く時は下を向いてねまっしろの上靴がただそこにあるので
6
まだ慣れぬ 季節が変わる この時期の 寒さはとくなや
5
全てに重力があってもう耐えられないコンクリートの鰭となりゆく
5
ひらひらと散る葉のゆくえ 目で追って 今日も生きてる いま、ここ、自分
5
にぎやかに雨の中でも鳥たちは鳴き交わしてる山景けぶり
14
九分九厘いないと思う 宇宙人・グリコサイン前の日本人/初めての大阪でびっくり
7
柿の実の 軒に吊るせし 家並みも 今は昔の 秋となりけり
5
春樹らが走る路地裏片隅でコインロッカーを蹴り開けし龍
12
さむい夜 人肌恋し 温もりを 今宵コンビニ おでんを食らふ
6
地下室に避難しようか竜巻のような社長がまたやって来る
6
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