星で会う 指に巻いてる絆創膏はがせば光流れて落ちる
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晴れの日に雨傘ひとつ手に取って呪いの本をそおっとひらく
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チップスに砂糖さらさらこぼしたらわたしも白に染まれるかしら
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桃色の花弁が隠しているうちにだれにも送らぬスタンプを買う
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遁世のこころざしふときざすとき春たけなはに花も葉桜
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マッチまでぽきりと折れる水槽のネオンテトラが眩しい夜に
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自らのその決断に責任を持ちたまえ 人に押し付けないでさ
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階段の一段ごとに蘇る踊り場のキス暖かい夢
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夕暮れの中を走ってゆく電車、窓越しに何を思うだろうか
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しずまった駐車場からバルーンを持って飛び降りあてない旅へ
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待ち焦がれ君の姿を描きつつ早く早くと回れよ秒針
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歌声と世界を持って輝いたあなたはまさにちりぬるをわか
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カレーナンがぶりがぶりと噛みながらおんなの指は春に染まらず
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見えざる手髪をさらさら梳いてゆく昨日抱かれた熱は下がって
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街路樹の枝に通したネックレスさよならビール百円の街
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あいさつのかはりなのかなうしろから目かくしされる待ち合はせの駅
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浴槽で眠る蛇には砂色のタオルケットをそっとかぶせる
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ねずみ色したハムスター手に乗せて頭痛が痛いみたいな気分
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かなしみをゼラニウムから集めては練り香水にさらに練りこむ
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チョココロネ耳に当てると大気圏昇っていった熱気球の
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クソ野郎 「死んじまえ」なんて言わないぜ 己を恥じつつ長生きしやがれ
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イジメとか肯定する奴 「仕方ない」なんて自分がされても言えるか?
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とんでもない差別主義者を友達と思い込んでた おれはばかだな
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炒めたり煮たり漬けたり乾かして明日に続く私の一部に
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報われないことなど前から知っていたそれでもあなたがただ好きだったの
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そうだから分かっていたよ何もかも私はあなたの視野にもいない
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どうしてなぜ引き止めないのいつだって君が生かしてくれたじゃない
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心が破れるなど上手く言うものそうさ全てを君にあげたから
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見上げれば月はいつでもそこにある、失うものはきっと何もない
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面倒くせぇ…分かっちゃいるけど面倒くせぇ 風呂は最高! でも湯までが遠い
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