画面越し 君の香りも体温も言葉にしてよ 伝わらなくても
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君のことずっと見ていた好きだった ほんとは何も知らなかったね
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ジメジメと続く雨空耐える日々日焼けするほど強く照らして
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シャンプーでアトムの髪型やってみる 100万馬力で晩飯を食う
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湯上がりの頬だけでいい染まるのは夜風で冷めぬ赤は不気味さ
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無果汁のジュースみたいな恋でした 甘い言葉の正体見たり
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見せまいと濁した君の想いなら 濾過はしないで今飲み干すよ
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ささやかな ことだけれども 伝えたい そして笑って ひだまりの君
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終わりゆくラジオ番組の最終回欠けてしまった日々の習慣
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「勝てない」と認めて透き通る空に捧げる炭酸水染み渡る
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蝉の声溶けたアイスと朝顔と冷やし中華で夏を作ろう
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気まぐれに買った駄菓子のラムネさえ大人の僕にはタイムマシンだ
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ギリギリで 生きていきたいわけではない だってわたしKAT-TUNじゃないし
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なんだかな 夢見たことは夢のまま 膨らまなかったマフィンみたいに
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いつもなら言えぬわがまま「夏だから」その一言で済ませてみたい
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カウンター 月曜宴会 透明の アクリル板越し 悲しい隙間
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ご予約の本はこちらになりますと水槽の底で司書は呟く
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隠してたけれどそもそも私など誰も見てない横髪留める
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ステージで かがやく君を 見れたなら また「生きよう」と思えるだろうか
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ぼくのなか 消えない傷を つけてほしい 墓の中まで持ってくからさ
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街騒の届かぬ寺苑濃紫陽花 錦絵のごと心めかしぬ 
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雨止んで紫陽花に情け思いけり藍が極みの鞠重くして 
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ゴミ箱に捨てられている上靴の存在知ってた僕も共犯
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田中さん「家庭の事情」と言うのなら「元気でね」としか言えないじゃないか
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この夏こそ 決戦の時 言い放ち 毎年大した 事は起こらず
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あさな同じ枕を求むべし鴨の浮き寝の耐へられなさに
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全方位祝福される恋愛をしたい臆病者でごめんね
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この年齢でパンデミックス知りました知っている事少ないんだなぁ
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敷島の大和言葉で語らへば君てふ人を知れた嬉しさ
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とろとろと時間吸い込む微睡みの奥の奥まで揺れて落ちたい
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