Utakata
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眠りねこ
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子どもが寝静まったら詠みにきます
「レゴを踏む」夏の季語です 子どもらと素足になった今朝決めました
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幼子が布団に広げた世界地図 青空泳ぐ鯉が見ている
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子の声に耳を寝かせてうなる猫 ああ この恋は一方通行
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タンポポの綿毛見るたび吹くキミは 齢
(
よわい
)
四つの春の運び屋
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ときめきは嗜好品ですなくたって 生きてはいけるはずだったのに
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昼下がり私の胸にもたれ寝る 子の口からは苺が香る
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あれが梅 それは水仙 これよもぎ ひとつも聞かず子は走り去る
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いきかたもわからないまま生きており ため息のため息をしている
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えびせんの缶を抱えて跳ねていた あの子の訃報を聞きたくなかった
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垂乳根の母と呼ばれる存在に なれるだろうか?なれただろうか?
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幼子が(うれしいでしょう?ぼくもです。) そんな顔してボウロをくれる
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お散歩は行けるところまで行くことと 信じてる君帰りたい我
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元気なのは子どもたちだけ 魂が飛びそうになる日曜日の昼
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探してる答えはそこにないけれど スマホから目を離せずにいる
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赤ちゃんは
田螺
(
たにし
)
に似てるくっついて なめてしゃぶってまん丸になる
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「どんぐりにも家族がいる」と子を諭し 手ぶらで帰る家までの道
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舶来のチョコレートでしか癒せない 疲れがあるのお母さんだから
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猫じゃらし見つけて抜いて手に持って 子は楽しげに冒険に行く
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幸せがみっちりつまっているのかも 寝てる子どもの丸いほっぺた
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写真には撮っておけない君の顔 忘れぬすべがあればいいのに
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我伸びるかぎりは夏というように 十月の空に向かう朝顔
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寂しいも痛いも嫌だも眠たいも 幼子はみな「お母さん」と泣く
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きつねでもないのにごめんが言えなくて そっと置いとく君の好物
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お砂糖と素敵ななにかとスパイスで できてる少女の時は短い
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欲しかった愛の代わりになるかもと プリンとチョコをつめこんでみる
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からあげと冷凍うどんとのりたまときゅうりとボーロと眠る我が子と
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私以外のだれかが助かっているらしい いのちの電話のガイド音声
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