わたしが生きてて誰かが死んでる 割れたコップ
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桜散る 永遠の如しに降る花は 尽きせぬ君への想いにも似て
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道のりを 振り返るな 今はまだ 梅の香りを 嗅ぎながら
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背骨など毛と皮越しに手でなぞる生き物でなきゃ生きてなくっちゃ
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もふもふの辛夷こぶしの花芽が我に問うコート脱ぐのはまだ早いかと
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行く末は雲の幾重に隔つともまた来む秋を雁よ忘るな
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死ぬべき日の前に死ぬかもしれなくてそれでも夜には逆らえなくて
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早まると 開花予想が かまびすし 一足お先に サクランボの花
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わがあばら家は戦艦「大和」地震などでは壊れないと強がって住む
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歩道に出てきたミミズがのの字しの字のように死んでる
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散歩途中の公園 昨日はマフラー今日は手袋が落ちている
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いつの間に湿気ってふやけた導火線、ネトフリなんかじゃ発火しないぞ
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ままならぬ間には目を閉じまじまじと暗闇浮かぶ星を眺める
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髪と声 指もあなたと同じ人 探せどめぐり 逢えるはずなく
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流れ星 共に見たから 運命の 人と信じた 君はいずこに
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「髪切った?」切ってないよと拗ねる君 だけどなにかが違ってたんだ
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遠かれど寂しい夜に思い出す 私は君の星になりたい
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共にいたわずかばかりの月日でも母さんと呼ぶ社会人の子
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会えないし話せなくても好きだった ただの文字列ただそれだけで
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良い20歳をお過ごしくださいと君に言われてもう良い二十歳
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苦しくも 今年も桜は 咲くだろう 生まれ育った 街を捨てても
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今という 「時間が続け!」と 思いながら 「時間よ、止まれ!」 コレって矛盾⁉
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マスクして サングラスして 目を反らし やっと話せる コミュ症哀れ視線が怖い
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人がいる 話ができる 共にいる 世界は一つ 希望は消えず
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笑平と 大川隆法 死んだ歳 66だとか あと一年か
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私には 自慢ができる ものがある 今でも綺麗 年上女房
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耳にする 貴方の声は まだ慣れず そんな昔も あったと笑う
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夜更かしを する歳でなし 体調が ちょっと良ければ 若者の真似
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世の中に 争う人が 増える度 平和は未だ 空想のまま
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鳩なのか 電信柱 てっぺんに 止まれば飛んで 気持ちよさそう
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