間違ったことばばかりを吐き連ね今日の夜を創り出した
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私のこと、埋めたりなんてしないでね。 儚い君は空を愛した
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お砂糖とスパイス、素敵なもの 煮詰めて垂れ流す月一の毒
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あなたとは ただ沈黙を交わすだけ それだけですべてわかった気がした
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ひとつぶのひかりがこぼれて そらをみる あまぐもからはひとすじのひかり
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春はあけボノボと友達、チンパンジー。パンジーで作るバンバンジー
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火口へとまっすぐ落ちていく光あなたはおれの松明になる
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人間は 願いのるつぼ 割らぬよに 抱えて走って 生き抜かないと
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季節では下っ端なのか夏冬に忖度するよな春の短さ
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ポケットに手をつっこんだら丸まったあの日の気持ち指にからまる
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いつからか砂糖をいれず珈琲を飲む聞き上手なふりをしながら
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僕ら皆行きて帰りし旅人だ 捲るページが無くなるまでの
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婉然と笑む空想の絵姿をAIたちに演繹させる
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えも言われぬの前三文字を抜き出してエモいエモいとよろこんでいる
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無理矢理海に戻された人魚姫『王子様は泡になりました』
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一握の塩のみがある午前二時、世の光にはなれそうもなく
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ボートを漕ぐように生きる 行く先に目を向けるのが怖いのでしょう
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君の子を「少年」と呼ぶお姉さんになりたい程にこじらせている
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この春は幽体離脱してたらしい良い母のふりしきれないまま
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似合いそう母に贈った朱のバッグ形見となりて両の手でもつ
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サドル上 腹を強襲 食あたり 急ぎ漕ぐ足 道なお遠し
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君と言葉を交わすならありったけの時間と力を注がせて
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要らんこと言いの 祖母蒸かす 赤飯が 懐かし恋し 我は還暦
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貴方への最後の手紙として記す白き短冊に薄墨滲む
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クレマチス そうハイカラに呼ぶよりも 鉄線という無骨な名が好き
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子等のため教育のため団塊の世代は惜しまず育て上げたが
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素描して素猫とか言う猫いたらおもしろいなと思い猫描く
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素面ですめちゃ鮮明に覚えてます どうですコレでゆるされますか?
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間があけど主役も皆もそのままで読書はいいな待っててくれる
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庭にでて酔ひを醒ませる吾がそばで犬は頻りに穴を掘りをる
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