一瞬の またたくく光 掴むため 生きていくんだ 傷だらけで
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明るみに 投げかけられた 秘密たち 大人が守るの? 暗黙の中で
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鋭いね 君の視線で 突き刺して 好きな感覚 蘇らせてよ
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魂よ 叫び出してくれ この一瞬 生きるためなら 立ち上がれ
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シャガールの絵画のようにふりむいて変な角度で口づけられる
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真っ白な地図を持って出かけては途方に暮れる人の一生
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現代の 淀んだ流れに 牙を向く 見えないほどの サラサラな血
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外出は犬の散歩とスーパーとそんな夕方茜雲見る
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ほめられた服は忘れずボストンに詰める小さく小さく折って
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旺盛に僕は生きるよジェラートをそそり立たせる銀色のヘラ
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明け方の産業道路 ああもっと動体視力をつけなくちゃだめ
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仏像にお目隠しており午後の我 一目逢いたし幼き頃の君
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ゴールデン きらきら光る 憧れか まばゆいばかりに Stay gold
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誰かの句 連作乱闘 ごめんなさい 返句したいので みんなで詠もう
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ぶっ飛ばせ 第三京浜 環状二号 ひたすら北上 EDMで
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その時は 本気だったの いつだって 気付いてからじゃ 遅すぎたのよ
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四畳半 君と過ごした 笑い声 やかましい程に 通り過ぎてゆく
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歌舞伎町 道ゆくキャッチも 生き生きと みんな同じか 困ってるのは
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消化する 儚い想いも 昇華した 自然の恵みと 化学調味料
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三分で ラーメンできたよ ヤッターマン 手は洗ったの? ウルトラマンだね
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深夜2時 何かを頬張る 横顔が 世界で一番 嬉しそうだね
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背中と白 壁にもたれて 投げかけた 視線の先は 写鑑うつしかがみ
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頼りない 細い背中に もう一度 抱きつけたなら よかったかもな
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眩しくて 目を閉じてても こじ開ける 東京の光 何ルーメンなの
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田舎の呼吸 感じてみたなら 癖が濃かった
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都会の息 吸い込んでみたら 味がなかった
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酸素自体 味がしないのは 世の常で それでもあたしは 甘味感じたい
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安らかに 眠りたいだけど 付け焼き刃 心は一生 眠ることはない
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春の夜に羽織る上着に思い出す幼き頃の母のまなざし
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本編が 始まる瞬間暗闇の 四隅が広がるあの没入感
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