キューピットさえも恋路を見放して青く燻んでいくような春
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フェミニンを拒絶する肩と足のカド ただの男に成ってしまった
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初めての土地で桜を観ているの? 来年こそは一緒に観よう
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ペタペタと裸足になって歩いてく渚の音を聞き分けながら
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馬たちは数億稼いで人参喰む走りに走り人参喰む
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擦過傷よ もう歌うな おれの昼をこの家の誰も眠るのだから
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「菜の花忌」十四歳より愛すなり 志立て「歴小」読みたり
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さびしいとファボ爆ばかりしてしまう そうですいつもさびしいんです
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さびしいと感じることが悲しくて こんなにいつも誰かいるのに
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知らぬ間に「苦くて黒い湯啜りつつ働く人」になってしまった
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この次にコップの氷が溶解しかちりというのを春と呼ぼうよ
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知らぬ街、駅前のカプセルの中、リヴァイアサンに飲まれてくこと
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もうマジで不要不急の五輪こそ自粛させよう 俺らが死ぬぞ
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井の中の蛙「ここには僕の他こんな色んな生き物がいる!」
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工事場の裏の奥には薄緑 ヨモギ摘み取りいと柔らかなり
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風車我が町なりの伸びやかな 風景の中に光りけるかな
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‪シーソーが僕に傾くそれだけのことで恋だと思うから春
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五メートル先の背中を追いながらもう繋がない右手を握る
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中止しろ とは言ってない 延期だの いつやるかだの 後でやれよな
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暗闇とテディベアの鳴る虎の刻 「私の勝ち」と3度も書けない
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インスタントは美味しくないとΣειρῆνεςセイレーン、優雅にパシャる午後のAvenue
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身長から160を引いただけ短歌を詠める(と聞いたのですが)
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ラテアート その一杯に気持ちを込めて 全て飲みす拍手喝采
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危機感を今更自覚したとして、時計の針はもう止まらない
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仮想ヴァーチャルに割り込む通知 画面端、現実リアルがこびりついているとこ
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お仕事はしんどいけれど社会へとつながる起点にもなるんだな
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唇は割れてプラハのフェネストラ乾いた朝の異端審問
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恵方巻き「何も言わずに食べよう」と 話して吹き出し「美味しい」とこぼす
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春日部の齢五つのtwerker ごめんねおらもう子供じゃないんだ
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雪かぶり つつじの蕾 縮こまり 透けて見えるは 春秘める赤
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