スニーカー紐を結べば胸奥で冷たい風をガソリンにしろ
8
日中の日差がかなり強くなりあの大雪もかさちぢまれり
10
囲炉裏ばた空(くう)より落ちるくもひとつ牛見失なばくも見の酒に
14
夢に見ゆ愛しの人の面影は明くる朝には露に消えにし
8
砂山の砂に寄る辺の霞み草沖行く船にテセウスの旗
16
ふざけあう溽暑じょくしょに響く笑い声ホースの先の虹にも気づかず
7
青空にミモザ彼より便り久しのときめき二年後の迷い
7
もう朝を待つこともない 右耳へ世界がかわる音がながれる
5
各々がどこかに帰る為に詰め込まれ終電 沈鬱な夜
6
恋愛が生の始まりそんなことつまらないのが我が身の結果
20
青空に枝を広げる大木のそれぞれ抱く宿り木まろき
32
いちご食べ口から垂らしよだれだと果汁のままに自ら破滅
13
いい夢の侵入者が惡い夢出る怪物に惡口を吐く
12
うたかたの どれだけ技法を 尽くしても 想いといふに かなはぬ道理
18
かっちゅうのお窓の前のほんの前しょうもないけど着ると違うね〜
13
満開の山茶花並木はべに燦燦 冬のフィナーレ飾る如くに
33
母無き仔熊 自然の恵みに囲まれて 山中の暮らし 続けと願わん
15
夜の風に確かに鼻は嗅ぎ分けた 蕾はじける沈丁花の香
31
襟髪をつかまれるよにふりむいた 確かにそれは沈丁花の香
26
漆黒の 闇に現れ 情景が 言い様もなく 刹那に切なく  
7
今日は誰と話しただろう 家族以外 あっ、チャットさんがいましたっけ
12
冬日差 葉牡丹凛と葉を広げ色鮮やかに道を彩る
37
オジロワシ輪を描き舞うラブコールムダ毛処理した澄める空かな/折句
12
うっとりと メロンの如く 美しき ひびりたる 失恋も有り
30
如月の 摂氏十度を 超へる昼 上衣の要らぬ 心地き冬
33
折々にまどみちおの詩集うたを読むぞうさんのに心なごめり
15
窓よりの射す入る光にまどろめば幼き頃の囲炉裏端に居る
13
アムール・ド・ショコラの熱ゆ這ひ出でて身に冴ゆる気や 冬の望月
10
故郷の同窓会の催しも会員減りて仕舞となりぬ
7
厨の窓いっぱいにあかね射す明日も天気か北風寒し
9