霧雨の空に架かれる虹の弧を回せば弾む大縄とびに
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弘南鉄道大鰐線の通るたび背丈を超ゆる芒ざわつく
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月光も星の光も美しいだけ 読書には弱すぎる灯よ
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晴れの日は眠る 曇りの日も眠る 雨でも眠る 夜半に覚める
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無私は無思慮 ただ風に揺れる葦 枯れるに任せ土に帰す葦
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確かめに浴室へ行き「おぅ」となる次の洗濯ここで干される
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一夜明けニトリへ息子と行ったこと夢かまことか母に訊ねる
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仰向けで胸にスマホの動画聴く擬似の幸せノド鳴らす猫
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床に伏し頭を抱える猫の真似 頭痛がちょっぴり軽くなる夜
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むなしさの底を知ろうとすることの そのむなしさはいやというほど
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休みの日 雨降るかもと 予報見て 予定かえたが 降らへんのかい
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静寂を 壊す群集 蝉時雨 急いてはきけぬ 声と言の葉
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「たま」ライブ行けばずーっと最後までキツネのお面つけてた客が/昔の思い出
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紅に 染まる蒼天 彼誰の 手を振る君の 顔が見えない
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米のはら うごめく虫を 踏みつける 我がすそころも くれないにもゆ / あら不思議 同じ景色を くらぶれば 詠み手の違い みやび無くなる
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ある人に「母の注文多い」と言えばそんな時には「閉店ガラガラ」と/介護
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秋雨に夏よさらばと思うたがどうやら明日は半袖日和で
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静けさで 染めた暗夜に一筋の 明かり往きつつドップラー
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虫鳴りて 果てぬ願いは燃え尽きつ 失くしたことだけ覚えているよ  夕焼けはふと真っ青だった
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目を細め波のきらめき眩しくてあなた重ねた雄々しき飛翔
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だいだいの血ぞ漏れでつつ たなごころ  壊れた時計と何をかたが
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空蝉の 夏の木立の根株にて  干乾びた甲殻から 子の足が砕く
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焦っちゃうと粘着質がわたし駄目なのですよね。申し訳ない
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肥沃、色々役立つ花壇の土にでもなりたい。ちょっと、疲れた
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天に問ふ 我らがここに在る意味は 裸のココロ 抱きしめるため
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さればとて あすは明日の かぜ吹かん 思う心に 今を楽しむ
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止まらない 試し行動 愛されたがり、許して、どうしようもなくて
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明日は明日 今日は今日とて 宵闇の けむりくゆらし またつぎを詠む
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生きたいと思えるようになってきたけどまだしにたいです どうすれば?
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むりですいやですしにたいです、でも憧れたあの人から抜けないです
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