もう限界　知らなかったよこんなにも真っ直ぐ歩くことの難しさ
9
名峰を仰ぐと春の上高地フィルムカメラは花が好きだな
6
このまま進む若さが古希にある以上人生にならないで青春
3
日曜日　いろんな場所の学食のカレーを食べる夢語るきみ
4
一生が二十四時間だとしたら早く助けて来世の私
5
怒りとは　汚れこぼしたカーペット　嫌な悲しみシミ残るから
5
今日もまた騙し騙し生きています　悲し悲しとスマホ見ながら
6
去り際に　頭をぽんと　「可愛いね」　私はアガる　河底撈魚
4
ぼくのこと一生かけて愛してね それが無理ならはやく死んでね
6
風が吹く　流れるままに　身を任せ　明日を旅する　いのちの息吹
5
娘とのごっこ遊びも手を抜かず　俺は詐欺師で娘を惑わす
4
いいものはみな東京にあつまるさ　それを狙って悪いヤツもな
3
ファミペイを3,000万円チャージする　ファミリーマートの店員は無言
3
そこ２人授業の邪魔だ廊下出ろ　そのまま学食カツカレー大盛
3
この事件他殺の線が濃厚だ　見ろ逆さに置いたマヨネーズ
3
専門の時の恩師に会うのなら　別に言い訳必要ないよ
3
「ちょっとだけ…」僕は羊の皮被り 遊び慣れてる君 猫かぶり
5
寄り添って歩く誰かの幸せを微笑ましく見る自分に安堵し
7
君の持つシャーペンひとつが愛おしく想えるそれが恋なんだっけ
7
あなたとの愛の終わりの告ぐ朝日 男と女を他人に戻す
4
きみの魂を盗んで砕いて海に流したい 冥土にいくときの燈にするの
3
泣かせてはいけない心を持つ君の代わりに泣いてよ月曜の雨
5
この部屋に置き去りされしヘアピンに 絡まりおるか唯一の君
4
雨の中帰る友とは次に合う約束をせず「またね」もいわず
19
君を悼む資格なんて無いけどさあの日のブラッシングを思い出にさせて
2
美しいことしか言わぬこの舌は2ミリ程度の厚みしかなく
13
虫一匹殺す覚悟もないようじゃ一人暮らしはできないのだよ
9
昔から魅力は感じていないのに不思議さだけで好きだマンボウ
18
春祭り黄砂のすきま漂って空つき刺さる赤いふうせん
14
ねえスマホ電磁波出てるって噂ならさっさとあたしの脳みそ壊して
2