朝焼けをハーレーダビッドソンが行く メットの下の少年の笑み
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弟のクシャミが低く連発で そうかあいつも不惑になるか
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短パンの男女が二ケツ坂上るあー夏休み始まったんだ
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「母想い」「世渡り上手」「甘えん坊」 息子3人三者三様
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ほら君の好物だよと間男のペ◯スを妻にプレゼントする
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孫の声 集まりし人に こだまする 幾重に続く 元気の波が
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手作りの作務衣パジャマの心地よさ派手な浴衣もまたよみがえる
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好きだった着物 作務衣にリメイクし 着姿浮かべ 鞄に詰める
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目を開き耳を澄まして分かりたい こぼすことなく過ぎることなく
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爪の端 刺さっているね 親指に わたしの心の棘の如くに
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また増えた そのうち白髪で 埋まっちゃう 勲章とでも 思えればいい
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朝のホーム。黄色い線の外側を歩き感じる命の脆さ
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父だった 人のケロリに もて余す 名もなき感情 炭酸で割る
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うたかたの 古よりか 奮い立つ 心の叫び 溢れ出るかな
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信長の 地獄生き抜く 姿見た 乱世に通わす 真の友
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崖っぷちで躊躇っていた人の背を押してあげたよ一日一善
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助け呼ぶ声聞こえたら躊躇わず即走るんだ逆方向へ
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寝息たて 眠る姿見せてくれる 親孝行を欠かさぬ我が子
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読むことのない本が部屋に降り積る溶けて流れて消えてしまって
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わたくしのめだまを嬲り 暗闇で心を奪う スマートフォンめ
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君に触れ 他人のような反応に 「愛はないのだ」 覚ったあの夜
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なかなかに 変えるはかたき マイナス思考 ウルフルズ聴き 気合を入れる
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あゝ母よよわいを経ても壊れても私を産んだ母でしかない
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みぎひだり向いてしゃべって去ってゆく落語の席に人情をみる
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繁る葉が返す陽射しと夏の雲風待つひとの襟元の艶
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見て聴いて嗅いで触って味わって 全てが分かる訳がないのに
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遠隔の地での闘病如何なるや視力をなくすと噂で聞きし
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夕暮れの坂道 ほとんど目を閉じて 太陽にひたすら殴られている
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さっくりと割れていったねガラスたち 「私の分も混じってますか」
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休日の唯一の会話 洗濯機「きれいにしますね」俺「まかせたぞ」
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