根を張った大樹ばかりじゃ森できぬ あたしみたいの割と大事よ
15
地植えして声をかけてはいるけれど 曇る天から桜あめ
4
愛用のぬいぐるみ咥(くわ)え我探し 見つけてほっぽり 我へと一直線 /愛すべき我が猫
18
くもり空 ねこたち今朝も おべっどさん ふたりなかよく きゅっとひっつき
19
楽しげな嘘が溢れてそのなかで各自が愛を削がれていくよ
13
古寺の門をくぐれば背伸びすと四方(よも)を眺めるみつまたの花
13
妻はなぜ今年も飾る首がもげた雛人形を微笑みながら
7
雨冷(うれい)ては籠って癒す欠く薬どんより縛られ行けぬ病院
18
ひとつない何かを消したアイコンを僕のうとうとスマホをいじり
16
娘っ子 貼り替えていた 春障子  あれから数年 二人ばかり #娘6
7
グラスの中でずっと眠っていた星をいともたやすくきみが光らす
14
ため池の堤防で詠む春の歌「鳥はさえずりたんぽぽ笑う」
18
もうすでに心の中はお上手に顕れてますくれないのきみ
15
二人して久しぶりだね カラオケのマイク握れば 隅っこに春
16
花時雨(はなしぐれ) 桜花爛漫 手を貸しつ 我のこころも潤していく
17
会見後「また嘘言っちゃったよ…」と頭抱えてるのか?トランプ!
8
夜に閉じ ひとり迎えし 同じ朝寡黙に拡がる 薄青の空
9
名前より長いあだ名をつけられて馴染めないまま忘れさられた
19
一歩ずつ踏み出す足にいのち載せ幼な子笑むや 春の階(きざはし )
23
誰も皆殺意を秘して街を行くだからこそこの澄んだ青空
8
桜木にそぼ降る雨の染み入りて薄墨さえも春のはじかみ
19
菜種梅雨 散らず桜は 強(したた)かに 晴れの日と 見に来る人待ちぬ
30
ジリジリと 生きづらくなる 世にあって それでも桜は 咲いてくれる
10
外気冷え車窓を曇らす結露には 人の温度が可視化されをり
24
冬物のトレンチコートは今日までと 区切りを付ける春雨の朝
27
ひょうひょうとプランターやら街角にピンクパンサー植えゆく婦人
9
暮れなずむ町はいつしか遠くなり贈った言葉は湿度を無くす
12
今朝もまた トップページは 戦争で 仏壇からも 抗議の声が
20
言葉にしたら 壊れそうなこの想い もどかしさ抱え今日を過ぎゆく
18
窓叩く 雨音だけが響く小夜 微睡(まどろ)み辿る遠き日の記憶
19