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「なべて世は事もなし」なんて君は言う 私の世界を荒らしたくせに
4
悲しくて剥がす唇指先にこびりついたのは真っ赤な涙
0
グーグルに聞いて分かるなら聞いている 私の未来と明日のおかず
2
海底へ沈むようだね書くことは 掻いてもがいて改訂重ね
3
エアコンの位置も座席の色も違う見知らぬ場所へ向かうこのバス
1
沈めない死にたくはないそれでもと足掻いて伸ばす『て』の醜さよ
3
コンクリの雨で満ちたる凸凹にひかり透かせば花火のやうだ
1
雨の音?水道の音水滴の違うこの音空からの音
2
ビニール傘にひかりの粒が張りついて夜の空には星は見えない
5
視線合う熱を持ちたるその主を片目つむりて口許ふにゃらす
1
気がつくとあちらこちらが傷ついて ところかまわず献血してる
3
我もまた島とならんや善悪の彼岸に寄する波のまにまに
3
かくし味(生地に加えた恋心)
170
度に予熱しながら
2
頬つたう泪が
鹹
(
から
)
いカナシミは塩分濃度に比例するのか
3
もうだれも傷つけないと誓う夜にクリアできないドラゴンクエスト
8
先生へ淡い想いも持っていた 彼は今頃何をしている?
0
懐かしいアニメのエンドロールだけぐるぐる回る繭の内側
2
訊かれたら出欠迷う会だけど声掛からぬは少し寂しい
7
ぬばたまの夜のふけゆけば合歓の葉のまなこをとぢてねむる吾妹子
1
帰り道 夕暮れ色に反射したアパートの窓 眺めて歩く
2
雨の日はすこし中身が見えそうなフリーズドライでできたやさしさ
3
あざとくもヤシの木植わる市街地に カメラ構えるバカ救われぬ
1
「観光をしてる者です」プラカード 提げるがごとく肩に一眼
1
ハワイにも松の木あれば宮崎も 松の木だらけの「南国」かしら
1
「若いのに少なめだって」と告げ口す 進まぬ時間ヤブツバキおり
0
南国を歩けばひとりよその者 チキン南蛮
食
(
は
)
む昼下がり
1
隕石がくる! 薬指をしめつける透明な環が問いかける夜に
0
戯れてハフハフしながらはぁはぁす分かるんだなぁ犬の気持ちは
1
四輪馬車
(
しりんばしゃ
)
しづかにきしれはしばみの瞳あかるき花よめのせて
1
どなたかの特別になりたいわけじゃなし ふと会いたいと思ってくだされ
4
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