海月ただよう    フォロー 15 フォロワー 15 投稿数 92

ツイッターに流す歌の倉庫として使っています

握りやすいたまごにわとりのたまごあたためてたら孵化したのかな 

ビニール傘にひかりの粒が張りついて夜の空には星は見えない 

さみどりの風を吹かせるストールをまとうあなたは弥生の扉 

車窓から夕焼け消える行く先はあなたのいない神戸の夜景 

主なきハンガーの白、羽根まとい飛びたった人 冬置き去りし 

みずいろの色えんぴつで描くそら羊の群れがゆうゆう泳ぐ 

約束は七色の虹 いつの日か辿り着けるか言葉無く消ゆ 

ふゆのふをふと口にする幾万の人の吐息でゆきがうまれる 

ひかりひかり正しさだけに降るならばお前はただしくなんかないよ 

青空に穴開けたのはあなたです、青のセーターとてもまぶしい 

ただ比喩としてのみ鳥になるわたくしがあなたを慕ふうたをよむこと 

「たのしい」のラベルを少し剥がしたら「か」の字が見えてあわててなおす 

とめどなく傘から雫きらきらと願いはひとつぼくを泣かせて 

なめらかに滑る北風描く白あなたはそれをさよならと呼ぶ 

さみしくはないよ期限の切れているキップをポケットに入れている 

一面の星はそれぞれ遠くあり教えてくれた図鑑はどこへ 

あたたかな右の胸へと耳を当てここは太陽、君をうるおす 

本当になりたいものが分からずに触れた順からしずくになって 

三日月が夜のとばりに食い込んであなたのいない左が冷える 

少しずつシに近づいていくけれどドレミの歌は空に響けよ 

本当は木星行きかも知れないが会社行かなきゃ、ここで降ります 

くぼませた手のひらの中雪は融け冬のあなたに出会えぬことを 

思い出にするにはいまだ早すぎて鍋の大根透き通らない 

あたたかいスノードームだ 空仰ぐきみと分けあうビニールの傘 

ビル街の窓それぞれが明るくて北へのしるべを失う真冬 

悲しいとことばにしてはいけなくて雨雨降るな降るなよ雨よ 

ゆきがふるゆめをみました隣には一人もいないシーツの上で 

たましいに多分似ているさみしいを抱きしめるからおやすみ、世界 

南へと渡る鳥の夢を見る枕の脇に歌集を伏せて 

自販機のHOT(一息) 釣り銭を取る指先の冬は寂しい