‪運命の糸の代わりに繋いでた細い鎖の跡が赤いよ‬
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「曖」「昧」もどちらも私 我思う故に私にIはあります
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IMy まぜてぼかしてあたらしい主線をひいてわたしをつくろう
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あなたとの初対面の日着てた服私いつまで着られるだろう
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傑作を遺して死んだあの人を羨むほどには歳をとったね
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遠ざかるほどに眩しい学生時代思い出すのは良い記憶だけ
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‪幸せの定義を探し六法の銀の表紙を何度もめくる‬
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‪日焼け跡みたいに白い傷跡は酔うとピンクになるの、知ってた?‬
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‪海の上走るカーナビは自由であえてアップグレードはしない‬
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湯をためる間に短歌の本をよむ言葉と水がさぶざぶあふれる
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いにしえの恋は儚く梅雨の月とめどなく零るえごの花かな
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なんていい 風受けペダル こぐ午後は 新しき友 出会う期待に
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故郷の驛舎懷かし立葵 日の影生みて吾を待ち受く
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夜の街 街頭照らす足元に短歌という名の吐瀉物を吐く
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まだ見えぬ 春はもうそこ 手のひらに 溢れて落ちた 花びらと共に
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あなたから インスピレーション もらっては 思想の中を 揺蕩うあたし
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霧雨や 火照らす頬を 慰めて 失う情熱 冷静な瞬間とき
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ぐるぐるとせわしく混ざる遠い空あまい風の漂う日暮れ
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ベランダの紅い如雨露が片隅で梅雨の晴れ間に明るく映える
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傷つけ合う ことでしかもう 守れない 興味ない僕は 人じゃないの?
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自分だけ わかっていりゃあ それでいい ボクは男前だってことはさ
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茜射す 部屋の片隅 蹲る 鳴り止まぬ音 チャイムと涙
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夜明け空 喉を通るは 嗚咽のみ 我を思う故に 我を思わず
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我思う この世恨みし 報いにや この世は我に 牙を剥く
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朝体操 昼の森林 夕の飯 乗り越えた先 猥談の夜
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舐めたのは 人生なのか 肌の匂い 重ねる度に 変わりゆく季節
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理解して 耐えるつもりが耐え切れず エラーを吐いた 俺の人生
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この夏は どんな美人のにおいさえ この冷房のにおいにゃかなわぬ
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遅すぎる 親不孝者 ろくでなし 泣きながら読む 戦没者名簿
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文したため 慕ふ貴殿は つゆ知らず 心をも仮名に 乗せては奪ひて
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