五十七しち年生きたけどあんまり意味もなくすぎた日々
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この思い 殺すためにはそう、ここに 刃を突き立てるしかないんです。
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目に見える世界の全てを微分して 君と僕とで宇宙になろう
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打ちのめされ ぺしゃんこの砂のようになり 生きていけたら、どんなにいいか
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ジョギングのクリア報酬!「鉄火丼」 冷蔵庫からお受け取り下さい
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トラバー点 ここを通れば自宅へのワープゾーンがある(ことにする)
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ひとつだけ飛び出た煉瓦 踏み込めばきっと何処かの扉が開く
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アイスモカ 飲み進めても分離したままのホイップみたいな気持ち
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洗いたてマスクの出番も今ならば流行遅れの八月の末
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傷跡と 心の闇とかいうやつと 死ぬまでダンスを、ヒップホップで
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早稲わせを刈る幼稚園児の歓声に コロナに負けぬ力あふれる
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夏休みみんなでつくった秘密基地ひとりでこわして大人になった
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ブランコの振り子のリズムで靴飛ばし「明日は晴れ!」と神様ごっこ
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塗りあげるメイクに任せた愛嬌をつくりあげてく口角カーブ
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ある晴れた日の空から飛行機が静かな存在を散布している
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しき手に触れたく思ふまばゆさはサイダーを振る振りかたで来る
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あぶらぜみにいにいぜみくまぜみつくつくぼうしそしてひぐらし
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「いいもの」と手に乗せられた合鍵のキーホルダーだけまだ持ってるよ
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突然に棒で殴られた青空が粉々壊れ落ちての豪雨
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冷えている麦茶をのむとさらさらと ぼくの体はせせらぎになる
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さじれて緑の袋の粉かす 眠きむすめを起こす心音 こころね
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はすの葉につ花つぼみ 薄桃うすもも見上み あげし雲間くもまに浮かぶ山あお
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「チョコミント。四捨五入して考えたら、歯みがきのあとに食っても」「駄目だろ」
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無理ゲーの生き様ゆえに道行く交差点にて立ち止まっている
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接吻キスなんて銀河系では当たり前だから逃げずに愛を確かめて
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「なにもかもあなたにあげたつもりだがなにが足りない?」「罪が足りない」
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くしゃみする また くしゃみする くしゃみする 君が想ってくれているのか
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不完全なれど愛しききみの世はきみ自身なり革命前夜
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リムジンも素敵だけれどわたし、今、星間汽車に乗っているので
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真っ白は眩しすぎるや紅炎や黒点のある太陽が好い
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