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この罰はいつ終わるのか花色の小石がひそりたたずんでいる
1
咳の音 素顔のひとをこわがって 花見られずに明日から五月
0
朝礼も運動会も式典も出たことないがわたしはまとも
2
沈丁花 いいとこなしの俺たちの最期にもったいないほど淡く
1
粉薬 砂鉄のようにひろがって うちら頑張って生きたじゃんね
0
自分よか病んでるやつのツイートをプリントしてはトイレの壁に
0
少年の頃のかさぶた 今はあざ くすんだ気持ちに流れ込む赤
1
桜とは 微分積分 対数と 線形代数 数Ⅱの賛辞
3
咲き終えてなお真っ直ぐである菊の茎ビニールを貫いている
2
厚着の隙間不意の寒さと汗流す3辛のカレー これ全部恋
0
麗しき 乙女は去りぬ 今ここの 逞しく立つ ほんとの女
0
早乙女の 姿探せし 夢の中 氷凍てつく この時期にこそ
0
門柱に子羊の血を塗るように「久松留守」と書いてみようか
0
誰にもある つぶれちゃいたい夜のため 遠い恒星 星のまたたき
0
君のその 匂いが僕の 肺の奥の
澱
(
よど
)
んだ空気に
溜
(
たま
)
り続ける
3
倒れたら 起き上がるしか ないのだろう けれども僕は 起き上がれない
1
無常が 永遠だとは 思わないが 愛だのだって 同じなんだよ
1
対数を僕の味方と信じたら降る雪ですら桜とおもう
10
寒空にひこうき雲が幾筋も伸びボーダーのセーター着せる
6
派手に手をふり間違いに気づきすぐそんじょそこらの私にもどる
3
昼過ぎて植木横目に歩くのは 灯油ストーブ捨ててある道
1
四捨五入 あってよかった二四才 ざけんな呪うぞ二五才
1
励ましに飽きたる犬は我見据え
二声三声
(
ふたこえみこえ
)
高く吠えにき
1
君の飼い犬になりたしその上はやつの喉笛食い破りたし
1
ママ見てよパパがバンジーやってるよ変だよ首にロープ掛けてる
2
人力でしか人体を生み出せぬという時点でまだまだである
0
もしも魔法が使えたのなら、使えたならば あのこは そんなものはない
0
他人と見比べては赤を入れる 命にひとつも解などないのに
0
x
と
y
の値を求めなさい 私と貴女の解をください
1
愛だとか恋だとかばかり歌われるミリオンヒット 僕だけ置き去り
1
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