あなたを失ってまで知りたかったことなんて何一つなかったのにな
5
口下手くちべたなありがとうが言えぬきみ 和菓子差し出すそれで許そう
10
結局は傷つくのが怖くって 自分が1番大切だった
9
いっしょうを かけてはぐくんだ ひとのたからを うばいうばわる このいくさ。
8
移りゆき慣れぬベッドに雨音を兄も聞くらん二日目の夜半
10
帰り道「気をつけて」って君の声 言葉はすぐに風にとばされ
11
冬だけの 期間限定 てる時 私の右手 猫の寝具しんぐ
7
ねこを抱え ベッドに運ぶひとときよ 大事なふれあい 体温いとしい
9
真っ黒に消えたテレビに映るのはスマホと我のノンフィクション
4
寂しいねみんなみーんなひとりだね犬もそうかい?当たり前かい
9
「結婚するの」「俺とか」「違うわっ」精いっぱいのふたりのコント
9
父親の薄くなりたる頭髪に木枯らし吹けり新月の夜
6
公募って 知らないだけで 数あるね どれがベストか 見定めねば
6
冷たい夜に 独りで歩く 不孝道 あの人いまごろ 捜してるかな
4
インターネットの関係なんて指先でスッと撫でれば消えてく 気楽。
3
天国で待っててくれよ まあ俺は地獄へ行くかもしれないけれど
7
小児科の予約受付お手のもの常連顔してカード診察券差し出す
8
十年来集いて燥ぐ酒徒なれどウーロンハイが心地よき歳
8
まだ雪は降らないけれどクリスマスプレゼント何にしようか君へ
8
おみくじの一喜一憂その場だけ あとあとまでは拘りもせず
7
垣はれ塀はえたる屋敷跡の涸れ井の底に積もる柿の葉
10
頭撫で ねこの手クリームパンを撫で いまねむたいよとシッポがお返事
9
けっこうなハチミツ入れるミントティー 実はブレンドが口に合わずに
6
宝塚歌劇団には華の影幕の裏側潜む過激団
11
この恋が愛になるまで 冷えぬよう 注げる 魔法瓶があれば
7
「ほろよい」を飲んでる君がほろ酔いで頬桜色宵はふけゆく
4
死に至るおそれがあるのに今日もまた恋におちてる君はばかだね
5
雨上がり 空のキャンバス虹描く 恋を迎える余白残して   
7
他人ひとは見るクレーンゲーム外すとこ だから私は去るまでやらず
7
若かった 僕らの遠い 青春よ ノートの隅の 君の落書き
6