ならべるとりんかくが浮かび上がるから遺物なの どんな◼️かいつか、
0
眠るとき誰しもが視ては忘れたり等しく潜む超常現象
0
膨大な時間が目の前ひろがっておそろしいから目を閉じる 覚める
0
しかたなく結婚していた人たちの子の代なのだ、まだ、と思った
2
放課後の理科準備室でハツを焼く君と同じクラスで良かった
1
ジュブナイルと名付けられたマニキュアを小指に塗ってすぐに落とした
1
あのときは猫を追わずに帰ったの だからなんにも始まらなかった
0
五月晴れ 梅雨入り間近の青き空 このまま続きて夏来ぬも良し
2
衣替え お気に入りのデニムシャツ 秋になったらまた会おうね
2
階段の縁のゴムだけ踏み上る 息をひそめる癖が抜けない
1
遙かなる深夜ラジオが告げるのは故郷の海の波の高まり
4
思想も未来もないことにされてる僕らが上げるシュプレヒコール
1
東西の町が争いぬ水論に 川幅狭く武士の高楊枝
2
山二ツ 囲まれて引く 田草取り 手拭い下げて 捌きいるかな
3
くるりんぱ 予定調和で笑わせて 「聞いてないよ」を聞いていたいよ
11
誰しもが愛を伝える生き方を 推奨しますギブアンドギブ
1
俯いている青年の睫毛見て息を飲む朝、許されたい朝
5
予感から目を背けては笑い合いふたりはずっと友達でした
5
ゆびさきがつむいだことばを束ねて異も同もない花になりたい
2
紺青 猛々しく踊り狂おしく笑む旋律鮫の如く 恋?
1
どこにでも いるおんなのこが どこにでも いられる そんざいだったのだ
1
家族とか恋人とかになりたいと言わない人とだけ付き合いたい
1
みづからの死を枉げてもつたふるべきことなくば去れ 刈られても刈られても藪の花
0
新しきはなべて旧りゆくもの敢て町に出で行くひとへ 口語とその後
0
君の字で君の名前が書いてあるプリントの端 指でなぞった
13
眠んなきゃ明日は4時起きマジ焦る 深夜の白湯が落ち着けと言う
1
起き上がれぬ私の夢 陽を透かし白い天井へ飛んでゆけ
1
帰り道 僅かばかりの恥じらいで折られてしまう葱の気持ちは
7
帰省するきみの両手にいつのまに人魚のうろこみたいなネイル
3
ご褒美だ 酸いも苦きも乗り越えて 頑張ってるねと甘味を食す
1