Utakata
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北東の空にたなびく五重線 楽譜詠めない今が悲しい
1
強くあれ 人と争う こともなく 優しいだけじゃ 本望遂げず
0
検診に 行く前だから 緊張し 眠れないのか 情けないやら
1
罪のため 人に触れ合う ことさえも 恐れていれば 善も遠のく
0
ひっそりと 貧民窟の 佇まい これでいいのか 我が道なのか
2
新しき 世界を広げ 挑戦に 満ちた人生 歩めるはずが
1
自らの まわりに築く 塀のため 世界は狭く 視野も限られ
1
持ち物を すべて調べて 武器にする 何か忘れて いないだろうか
0
いじければ 全てのことが 色褪せて 正しいことも 曲がって見える
0
君の為つけたピアスを揺らしても なぜか寂しくなるだけなので
1
おはぎの味がしないのは残暑とは違う汗の記憶が濃いから
2
ラーメンの脂に映える照明の明るさにふと天井仰ぐ
4
夥しい「出会わなければよかった」を載せて地球は縮み続ける
1
郊外のイオンは膨張を続けやがて街ごと呑み込むでしょう
4
変わり目の寂しさよりも気兼ねなくチョコ菓子買って帰れる涼よ
2
抱きしめた熱は日焼けの跡に似て 向日葵たちが枯れても好きだ
7
終わりゆく夏の気配を分かち合う孤独なおばけは木陰に溶けて
3
眠い目を こすりてみても 幻は 人を誘いて 消えて現れ
0
黄昏て 欲も希望も 枯れ果てて 生きているのが 哀れに見える
1
女々しいと 女に振られる 元となり 頼りなければ 男も好かぬ
0
ふと見れば 老いぼれ犬が 尻尾振る 情なしとは 己の姿
0
秋だ!子らが叫んで落ち葉燃ゆ。焦げ茶のジャケット、どこ仕舞ったかなあ。
1
への字口マスクに隠しアクリルの彼方に響く嫌味に相槌
3
道の上ツクツクボウシ転がって、嵐のような八月終わる
3
在りし日の祖父母の家は和風です。夜の縁側、晩夏を過ごした。
2
風呂桶の真ん中空いて吹きすさぶ秋の夜風を涼しく思う
2
虫のようにひたむきにすら生きられずただ転がって時間が溶ける
1
海色のインクで引いた直線の彼方に浮かぶ国の友達
5
二発目はおぼえているかその前の花を もいちど笑ってみせて
0
声交わす会話わすれる人類がアップデートする以心伝心?
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