白の帆は何の汚れもないまま🈂️ラムネあおって筆る海賊
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この世界 枯れないものは 君という 花と、この目を焼く涙だけ
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許されるならば歌わせてください 墓標が誰かの しるべとなるよう
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幸せになっていいのかわからずに この箱の封を切れないでいる
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終わらせてあげてください、その恋を レクイエムすら いりませんから
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この本は いつか火葬に してください 標本にすらしたくない恋
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星の名を 夜毎に教えてくれないか 空の端から 端まで全部
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何でもいい分けてください、もらいます  声が出ないと叫ぶきみから
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遥かなる 澄んだ夜空をのぞむため きれいな石に 気づかない君
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舞台袖 大事な人らと破顔する 「笑顔が苦手」 と うそぶくあなた
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逍遙しょうよう小雨の中はぶちええね 水面みなにアヒルのすみし川かも
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「その花は 造花ですよ」 と通行人 それでも僕は 水をやるんだ
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手放しで きれいに立っていられない 影からからみつく希死念慮
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眠ってる 間に殺してくれたらいい ……あぁ残念、また朝が来た
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夢とヤニ 二百平米パチ屋二階大型換気設備の中に
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我が家のまろはプリンを把握されマグ粗茶をおしのけ指さしたまふ
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右斜め45度の上目遣い恋サイン散る残酷関数 (習作)
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(荒本さん)「ア・ラ・モート!」おどけたナースの手本みてゆっくり絞る午後の精神科デイケア
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ぼくのなか あふれるほどの 歌と詩を 流し込んで 去ってゆくひと
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磨り減らない 搾取されない 君ならば プラスチックのりんごでもいい
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甘えない 君が好きだよ だから僕 はちみつ持って 待ってるからね
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可能なら 僕にはボスはいませんが なるべく早く たすけてください
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心臓と 肺がちいさく爆発し 宇宙ができた、きみのせいです
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今日夢をみるときだけは見逃して まだ君は誰のものでもないと
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美しい世界で生きる 君を背に 僕はすすにまみれた虫をねじる
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研ぎ上がり刃物会館より鋏着く切れ味清か桃紅思う
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今日もまた誰かが人を産み、そして迷路は狭く広くなるのだ
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「落ち着いて 素数を数えろ? 了解だ …………ごめん、素数って何?」
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コロナ渦も令和も知らないガラケーに今朝も明日も起こしてもらう
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早春は思い出さずにいたことを思い出させる だから嫌いよ
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