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また暇になっただけの人です。

未生ゆえこの郷愁の襞を問うただ雲上の楽園静か/2024年夏 岩手旅行
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梅雨つゆにして前線挟む唇が鳴らす空音をはるか離れて
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まどかなる真っ昼間のみに刻々と符号は襟に咲き登らせる
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エンドロールひとつひとつを呼び声に褪せるまでここにいたかった海
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雨粒の素数に捨てた開口のあめんぼあかいな あ 嗚呼嗚呼
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還るとはいつかの夏か給水塔星の遠近おちこち頬でねだって
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曇天へむすぶ水切り石としてつばさ先立つ非在のうたを
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たれかれの灯芯に夜祈ること束ねた花を逆さ吊りつつ
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閑日の製氷皿はしんとひねる互い水位を知りたきあまり
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静物は知恵の輪暮れる影ながく悲観の曲線楽観の曲線
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