いつだって 「一緒がいい」と 言えなくて 心の奥に 隠した本心
6
天国は空の彼方にあるという 地面を見つめ咲く百合の花
10
置いてけぼり 君の無念に呑まれぬよう ガードレールを 跳べ、跳べ。跳べ!
7
産まれの夜 吾を照らした 夕月よ つゆのさだめの夜も 照らしませ 
12
君と云う 一本槍が 突き抜ける 僕の心の 真心真ん中
11
山手線二通りあると知らなくて東京暮らしは所詮無理よね
10
そらの果て 目にはさやかに見えねども 果てを自在にかんずれば如意にょい
11
そら豆と、ズッキーニ、あと落花生。どう生えてるか知らないらしい
11
プレイヤ|メ|ルと言う名のふせんメッセ|ジ業務連絡みたいに貼る
6
深夜帯 隣で眠る 友達と 喋りあかした 修学旅行
8
歓声と 固い絆で 完成す スポーツ大会 夏はまだ先
4
陽光が 窓突き抜けて 掻き立てる 「ほらほらもう朝 早く起きろ」と
3
「愛してる」 あなたはいった あの世へと 最後の言葉が さびしく残る
4
過去にいる あなたと契り 交わしたから 私は未だ 非売品のまま
6
長袖をまくる季節が拙速に過ぎまどろみのない朝がくる
7
ただ一人 私の心を 照らす光 こんなに近くに あったんだなあ
8
真っ当な身体を形成するために葛藤捨ててただ生きていけ
6
感情をしまっておいた部屋の隅 割る棚の皿いつ終わるかな
5
生き急ぐわたしの心の快速に乗る細胞が不安に喘ぐ
7
いかないでいかないでっていえたならそれでよいのにそれだけなのに
7
びっしりと心を埋める猛烈な後悔の念 変に延々
5
最近ここんとこ現実リアル充実みたされてねェから世界だれか発信つぶや孤独ツイート増加やまず
9
俯いて歩いても良い足元に 咲いた花とか目に入るから
10
すれ違う学生たちの笑い声 怯えて早足あの頃のまま
4
いまここで痛みを分かち合うことの覚悟のもとに交わすことばは
8
洗濯機かげに顔出すかめむしを夜闇に棄てるわれのひとみよ
4
眠れない夜は隣にいて欲しい 醒めない朝もずっと待つから
13
いびつゆえ忍耐ココロに言い聞かす 選んだ道を後悔しない
15
朝がくる恐怖に勝てば安泰ね布団に入り目を瞑るだけ
11
リビングと甘夏ジャムのよい香り、脳幹までも至る幻惑
8