好物をあれやこれやと購いて盆のしつらえ粛々とする
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飲み慣れぬ麦の恵みを胃に受けて眠れぬ夜を過ごす怠惰と
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山並みが 重なるはるか 遠くまで ここにいるよの 木霊を待って / 山の日
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銭湯で友と使いし石鹸の減りが嬉しい夏の夜かな
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毎日の 日課というか ルーティンを 増やし過ぎたら 時間に追われ
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青蚊帳あおがやに父母と眠りし幼き吾 記憶の断片盆に浮かびし
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そびえ立つ山の向こうで暮らしてる君も見ている落ちそうな雲
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シャンプーに慣れて余裕の保護犬よシャボン玉ひとつ鼻先を飛ぶ
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木槿咲く庭に出ずれば陽に光りトンボ舞い来て庭石に降り
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時が経ち訪ね歩かばそのままに珈琲店あり昭和の匂ふ
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猫により 起きる時間の ちょい早め 起こされたのに 姿が見えぬ
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帰り来し子等と連れ立ち盆の朝花や水持ち墓前に集う
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入るより子供と夫が遊ぶのを見守る楽しみに変わった海
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フッと消え意外な場所に現れる君の前世はカイツブリかも
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父さんが ふざけて足の 親指を  近づけてきたから E.T.をする
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猫を見て 「かわいい!!」などと さけぶよ、 実はおまえが 一番かわいい
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君がふと 「可愛いね」なんて 言った日にゃ 腹筋だって しちゃうんだからっ!!!
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風渡りほおずき揺るる菩提寺もいつの間にやら知る顔減りて
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夏休み あんなに長く 感じてた はずが今では 一年さえも
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事あらばボランティアにと駆けつけた君の御霊はどこをさすらう
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迎え火に誘われ父母は尋ね来て竜胆の花思い出の家紋
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蝉しぐれあの日もひとり墓参り手向けた花は竜胆だった
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平日は 平日だけど 祝日に かなり近いな 混む盆休み 
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矢田川に落つる夕陽やてらてらと水面に色付け沈みゆくなり
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戦後っ子貧しき日々もありたれど平和の国に生きる幸運
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我々が 「正義」と名付け 信じるは いつ何処で決め 誰が告げしや
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改めて 今日一日を 考える 八十年の 平和の願い
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幾つもの望遠レンズ連なるや伊吹の山にイヌワシ舞ふ夏
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仄朱い灯り水面にゆらめいてスターマインに夜空きらめく
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課題終え 突っ伏し肌をひっつける 机がひやくて 気持ち良いのだ
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