思い出を二束ばかし汚されてまたひとつひと嫌いになる日
3
もし二度と逢えないのなら今はただ笑顔見てたいと言う君が好き
1
たましいに多分似ているさみしいを抱きしめるからおやすみ、世界
7
親のない吾が犬吾に噛みつけり我は親には今夜も成れず
3
夢を持つただそれだけのことだから大事に大事にかくしておけよ
4
南へと渡る鳥の夢を見る枕の脇に歌集を伏せて
0
父と子がカイト飛ばして声を張る冷えた強風つよかぜこれも良きかな
5
きみに降る雨になりたい叶うなら振り向きざまに刺されてもいい
1
自販機のHOT(一息) 釣り銭を取る指先の冬は寂しい
0
おかしいな 今日はなんだか重だるい そうか 雪かきしてきたからか
2
かみさまに懺悔をしたい人たちがひとりずつ乗り込む観覧車
3
踏みしめた水溜りから伸びてきた思い出さない昨日の話
6
ゲレンデに溢れる光の粒たちは手をすり抜けてそらへと還る
0
寂寥セキリョウに暮れて 負いたる背嚢に 我が脊梁セキリョウは ぎしりと鳴れり
1
戻れない過去が広がる(波の音)時計の砂はさらわれつづけ
0
あなたがいない夜だから約束ね 死にゆくわたしをそっと並べて
1
さようなら顔も知らない天使たち きみらの女神はただの人間
0
ふるき夢 こごりたりける氷山は 死をもたらせり 直ちに避けよ
1
しめやかに雪降り積もるエケベリア聖夜を待って濁る恋路よ
0
知りたいを抱えて生きた幾星霜 そうあれかしと願うなどうか
1
いつかした読み間違いを集めては無造作すぎて山となるはず
1
変化なぞ死に続けてるのと同じだなんてことを考え生きた
4
「タイヘンだ」そう思うこと あるけれど いつの間にやら「そういうもんだ」
2
冬空の雲雲雲 雲雲雲なんて素敵な空白だろう
2
父母と川の字になり寝てみればいつもよりかは深く眠れた
1
郷愁はトリコロールの薔薇になる真水と虚無と熱とを抱いて
3
先生は成績と評価振りかざし土足で俺の傷をほじくる
2
「おやすみ」と口に出しては言わずとも心の中で君に挨拶
2
忙しい朝は北国だとさらに雪かきがあり より忙しい
2
X「波と風、実在すべし」   Y「主観なき世界で 誰ぞ識るべしそれを」 
1