達郎が聖夜歌ったあのころはスマホはなくてシンデレラがいた
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蜻蛉がとんでもひらく自動ドアこの魂にちょうどいんだわ
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窪たまり 刈り根かき分け伸る葉が やわらかき日を浴びているかも
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氷雨降る。散る葉眺めつ公園の、梢につよし 浜朴の葉は
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この傷にキスをください愛される理由になれば救われるから
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「生まれたくなかった」は「生まないでほしかった」とはやや違うはずだが
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家 帰宅。 脱ぎっぱなしの靴下に 僕を重ねて じっと見つめる
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しあわせな結婚式を見た夜にバウムクーヘンひとりでかじる
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セレナーデ秋の夜長に涙する光り輝く指揮を求めて
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「せんせい」と男の声を混ぜる彼が、生徒でなくとも俺は先生
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雛の頃つむじを見下ろしたるこれが巣立つ時には仰ぎ見る彼
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置き去りの机の横の椅子 いつも忘れられるのは俺の方だ
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やっぱりね待っても来ないキシリッシュとっくに味が抜けてしまったわ
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明日から一気に冷えるらしいけどフライングして今夜から鍋
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たっぷりのウールの壁におおわれた首のうぶ毛をさわさわなぞる
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マジパンとクリームの味がしてそうなサンタ服着た君のデコルテ
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遠くなら美しいまま、朽ちぬまま。記憶の瞳、近視であれよ
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マルクスはお腹を空かせ亡命す。かのヘーゲルを逆立ちさせて。
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革命は前夜に消され意気消沈。僕は怠惰にマルクス齧る。
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革命や木枯らし弾くよピアニスト。ピアノの詩人、月夜に詠う。
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街ははやクリスマスの歌かき鳴らす。僕の心は木枯らしのまま。
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雲かかる月の幻影光ゆく。空から一粒涙流れる。
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月の歌。僕は月に恋してる。君の面影、月に重ねて。
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公園で蹴鞠をするよ子供たち。イチョウの香り身に纏いつつ
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吹き荒ぶ十一月の風の日にパフパフ鳴らす豆腐屋の音
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公園の秋の香りを吹き抜ける。風のように元気な子たち
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秋風や昔々の悲恋かなこの赤この黃散る一話ずつ
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ニセモノがホンモノみたいな顔をして十一月の雨こんなにもやさしい
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寄る辺ないテーブルひとつ用意してぬくもりみたいな鍋を囲もう
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無能でも生きていいのだ俺を見ろ、と言えるほどの無能でもなく
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