全力を注ぎ込んだいちにちの価値を探している終末だ
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寝顔見てそっとおでこに懺悔する あの日あの時 鉄砲玉の言葉に
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鉄棒にかかったタオルの静けさが告げる人類滅亡の夏
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もう二度と会えない単語のようなキス 無人島では電子辞書と寝る
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盗作者、ゴミ回収車、社会的弱者ングリラ、モラル・クラッシャー
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もるもると鉄塔くぐり雨を縫う エクトプラズム待ち合わせる夜
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六月と九月にかけて目隠しを あの夏以外夏ではないので
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薔薇の棘が生まれない異種の誰よりも幸せになるひとがいて
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新しい靴は階段に置き去りなまま更けゆく夜をみているの
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誰にでも好かれる君が恨めしい 好きでいるのは僕だけでいい
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今 どこで あなたは何をしているの 心ざわめく 台風の夜
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夏風呂の湯気と霞で海月の 月と書くほど朧に揺れる
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人は皆 今が一番 若い時 後退は無し 進めよ進め
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君がいたタイムラグの空間に突き抜けないメロディが鳴っている
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離れてる君に対して切に願う 君の安全 君の健康
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耳鳴りが止まない暗い部屋の中一人毛布で膝を抱える
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ほろ酔いの夏ハステイラかけられてかしら失いあとの祭りね
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一瞬でも例え払われたとしても 貴方に手を伸ばせて、よかった
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いいからさ きみは誰かと結婚しバウムクーヘンを食わせろ、俺に
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眼を閉じて浮かんでくるのを確かめる ドキドキするよ君の残像
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千円を超えるお寿司を買ってきておいしいねってふたりで笑う
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おなじ夢見たいから指と指とをほどけないよう縫いつけておく
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かわいいと言って欲しいと思うのに それを伝えることはできない
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日本史の教科書にだけ存在し世界史のにはいないオジサン
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「可愛い」を集めた図鑑あがないて32頁にテトロドトキシン
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「つんざくまでは帰らぬ」とふ少年に 朝顔の群れ、無精の叫び
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ざらざらに 糖衣がけした約束 と 錆びた脅迫  おなじ手触り
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ここまでを八月として綿あめがほろびさるのをあおぎみるふたり
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信じれる 人がいること 救いだな 水に導く ホタルのように
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たつた一人の怒れるきみのために聴く胎教音楽きつとやさしい
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