Utakata
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嘔吐彗星
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星屑を吐く
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(牢獄を
鎖
(
とざ
)
すんだったら今にして) ― なるべく
鈍
(
のろ
)
く、枯葉を撫ぜる
1
心臓を抱えて登る階段が 靑くて暗くて黴臭くて
1
破けたアイスコーヒーの旗を抱く 残骸しか愛せない人
1
銀の波 めくればめくるほど僕が僕でなくなる快さしか
3
このひとは、こんなにも生きてしまってる こんなにも なにも こんなに まって
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もう二度と会えない単語のようなキス 無人島では電子辞書と寝る
2
盗作者、ゴミ回収車、社会的弱者ングリラ、モラル・クラッシャー
2
もるもると鉄塔くぐり雨を縫う エクトプラズム待ち合わせる夜
2
六月と九月にかけて目隠しを あの夏以外夏ではないので
3
ほろ酔いの夏ハステイラかけられて
頁
(
かしら
)
失いあとの祭りね
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「つんざくまでは帰らぬ」とふ少年に 朝顔の群れ、無精の叫び
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ざらざらに 糖衣がけした約束 と 錆びた脅迫 おなじ手触り
1
ここまでを八月として綿あめがほろびさるのをあおぎみるふたり
3
「魂を流すんだったらここがいい」― 月光
耀
(
かがや
)
く用水路指し
2
盗まれた自転車が吐く溜息で深井戸水に落ちる 満月
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ベランダを発った満月彼方へと
首捥月
(
くびもぎづき
)
と名付けてあおぐ
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独房に破れかぶれの二時が這い ココアシガレットさらさらになる
1
氷片の玉虫色の断面が 等しく刷られ叫ぶ〈
脱却
(
ダッキャク
)
〉
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解体中の赤鉄骨は伊達眼鏡 くぐるぶんだけ空を残して
1
本当に書きたいたことは抜け落ちるシャー芯の最後の1センチ
5
「どうせ暇なんだろ?」と云うこいつにも寿命はあって、轟音の夕日
4
中央に脱ぎ捨てられしスリッパに 解放はなし。待望もなし。
1
端っこから諦め返していくつもの横断歩道を沼にしてゆく
3
深爪を味がするまで嚙むことの俺は俺から剥がれられずに
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湿らせた両手でなでてもらえると…、
開
(
あ
)
きやすいです(ビニール袋)
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幕間の喫煙所にてくゆりゆく煙はネバーエンディングロール
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映画出て涙を売って得た金で映画観にゆく涙を買いに
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それじゃ始めてくれますか 二幕 二場 客に向かって代役交渉
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置き去りの缶コーヒーのフタ開けば誰のため息まだぬるく漏れ
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永久にあなたの帰りを待ってます 夕日のにおい満たした部屋で
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