チンをして食べよと父のメモ通り食べるカレーはなぜだか泣ける
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明日あたり雪に呑まれるナナカマド 口に入れると甘酸っぱいか
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引き際が見事でしたね山紅葉 ロケット刺さるような雪原
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人生にインストールされている意識という名のアプリケーション
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恋人の抱き枕はいつも床に居て身震い一つしてから起きる
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腫れるまでいかない疼きを唇に宿して右手は犬を撫でたい
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ほどけた靴紐を見ないふりしている時しか前向きになれない
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かの人を好きになるのが怖くって欠点探し心鎮める
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お一人の今日を悲しく思わない 君の写真を胸に抱き想う
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死ぬための理由はあいつに譲るから僕を死ねない理由にしてよ
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ウキウキのウェイク・アップな曲よりもラストの方がワム!の味だよ
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強がって大人のふりをしていてもあなたの中の少年が好き
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冬ざれに常緑樹の緑色 路面電車「出発進行」
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根を捨てて幹を捨てても生き残り夜空と凍る家とヤドリギ
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赤、緑 聖夜を彩る信号機 スーツ姿のサンタを見守る
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好きだなと想った数だけ空があり今夜は鈴を鳴らすめでたさ
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ぬくもりと愛と優しさ見えぬもの一線上にいるよサンタは
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外来種ホームシックで泣いている ペリーは非アリ、ヒアリに非ナシ
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コーヒーの湯気に揺れたる付けまつ毛君の横顔美しすぎて
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貴方様憂い悲しみ共にして早すぎる別れ夫婦の契
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さん付けが呼び捨てになりあなたからあんたにうまく砕け合えてる
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午前五時、揺れるカーテン、もうすこし寝てていいよと撫でる体温
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熱を出しこの子が家にいる今日は我が家が知らぬ家の顔する
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どうせなら 僕の命を代替に 差し出したとて釣り合わないけど
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年賀状三枚減って筆下ろす褪せた革の住所録
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皆はしゃぎやがって、とぼやきつつケーキもチキンも予約する父
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細雪まつ毛にのせて煌めかす君の原罪数えてやまぬ
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髪切った?と気づけるくらいの優しさは よこしまな僕が贈った心
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仕事場のタバコに染まる壁はまだいくらか白くてまだ終わらない
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君を忘れれば少しは軽くなる鞄の紐は擦り切れてしまって
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