たばこ屋にタバコ自販機その横にカウンターのおばちゃん微笑む
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あの大きい寺町京極提灯がゆく人照らす通りの静けさ
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長編の最後の頁先に見て生きてるじゃないとか言い戻る
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ねむいねと言うとあなたもねむいねと 離れていても気持ちは同じ
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駅前でトラックいっぱいの薔薇を売る そんな花屋がパリにはある
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お出かけもお喋りだって楽しいよ 捨てられない悲しみがあるだけ
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好きだったユーチューバーのさよならの後の葬式みたいな空気
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手仕事を邪魔されたって許しちゃう19,20号のホームランには
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年金の手続き終えて私にも振り返るほどの人生がある
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連休を「牛丼 並のつゆだくと豚汁、玉子。」だけで乗り切る
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恒例のホットミルクの時間です ふぅふぅしながらチビチビ飲みます
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弁当べんとのおかずは昨日の残り物 ご飯にふりかけ豪華に変身
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もしキミに忘れられてもそれでいい 私が忘れずいればいいだけ
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サヨナラをきちんと伝えていないから きっと永遠引きずり続ける
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仕事場に電話をかけると普段より優しい声の母の「どうした?」
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社会とは末期のジェンガ あれほどに隙だらけでも屹と立ってる
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社会とはパズルだ 人の特別な形とそのハマる場所がある
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生きるとは苦ですと釈迦は言ったけどこんな苦だとは聞いていません
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雲切れて雨もひといき 笹の葉の露にとまどう月夜の蛍
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ねこたちの よろこびがっつく お土産よ こんなんなんぼ あってもいいでしゅ
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今更だ 「君と結婚したかった」 もう戻れない 俺を許して憎んで
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よく出来た仕掛けの後は我ながら天才じゃないあえて言ってる
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野の百合の咲く花野こそ浄土なれ働きもせずつむぎもせずに
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親を知る という科目の授業中 ここは試験に出そうなところ
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もう燃やし終わったから大丈夫ですあなたへの手紙も恋心も
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鉄塔を おおい尽くす つたのように 時間が心を 侵食していく
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胡蝶花しゃがいちりん車輪の傍でしゃがみ込み車軸を流すシャワーを浴びる
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トイレットペーパーの巻き等倍に戻せば軽く回りだす春
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出生のひみつ血液型だけがこうも似ているけれど合わない
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「ただいま・・・」 わが猫ら再会 まだ抱けぬ なぜならゴハンの さいちゅうだから
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