親からも見知らぬ人にもかけられる呪い自分が自分を呪う呪い
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思ひ出が 色褪せるのは つらいから 痛みを増やす リボ払いにして
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わたし何もできないんです ただ日々をうまく終わらせるのに精一杯で
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九パーと五パー 二十になってから広がる世界
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立ち上る湯気に気持ちを溶かせたら天井までは上がってくかな
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夢一途 あの娘を想う 道すがら 空を見上げて また涙かな…
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朝焼けの通勤列車で名も知らぬいのちの主役とクロス・オーバー
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母さんは初めて食べた味だから半分残して明日あすの楽しみ
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思いつく心のままも 細やかに心重ぬも うたは愛おし
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実習で一度作ってそれきりの「大根サンドフライ」のリバイバル
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Day By Day 新芽の長さ、風の色 毎日違ういつもの舗道
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引っ越して半年経ってようやっと段ボール箱を回収に出す
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君よりも先に死んだら葬式に招待するから必ず来てね
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これからも君の寝顔を見ていたい お互いどんな未来を生きても
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照明をダウンライトで暗くする 君の寝息がみこんでくる
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固定観念辛かったのはそれなんだ私の幸せ感じる時だけ
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大罪人たいざいにんでも殺されぬ人 善人で突然死ぬ人 どうしてだろう
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これ偉人? 昔あきれた啄木に 今となっては共感しかない
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無駄な事たくさんしてきた弱虫よ残り少ない生命どうする
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窓磨き ほんのり浮かぶ虹色に 空でなくても 見つけられると
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文学は金も出世も生まねども 書かず読まずにはおられない
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こんなこと する人の気持ちわからない そう言う君の 幸せなこと
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段々と人や世の中を愛するよりも呪う言葉が勝りつつあり
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正直な言葉はいらぬ時もある 言っておこうか 大丈夫だよ
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面倒で なにかしようと 思いつつ 出掛けるための 理由を探す
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気がつけば 故郷が三つの 根なし草 またね おかえり どちらも淋し
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寒中のうららな日和独り占めゴロリ昼寝の夢に亡母来る
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今日はもう米炊く気力わかなくてオートミールの米化に頼る
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姿なき心もなきの言の刃が今日も誰かを切り刻んでく
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労って 体が声を 発してる たくさん眠ろ 暖かくして
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