大学へ向かう途中の近江町おうみちょう 牡蠣・蟹・鯛の鮮やかな香り
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大雨に肩をすぼめて出掛ければ膝下濡らして警報が付く
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さくら終え初夏を迎える気構えに眠気覚ましの雪予報きく
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要領よく 生きることだけ 期待して 手間だけふえて 子育てのワナ
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地図覗く白髪混じりの頭よせ三人の息子誰が誰やら
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あなたはすべてくれました 本当にほしかったもの以外はすべて
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日韓もイギリス・コロナも新時代 出鼻を挫く週明けの雨
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君たちと遊んでた日々懐かしむ日が来るだからオモチャを作る
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歌を詠み書き溜めていたメモアプリ誤操作ひとつで全て泡沫
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ふんわり寝具散らばしてどっぷり沈み眠り込みたい
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踏み分けて誰かは訪はむ小野の山世をうの花の雪の通ひ路
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認知なく朝鮮人をばかにした思い出ばなしくり返す母
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白銀の君と崇めて殺されたい。黒の組織のジンが好きです。
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例文を出してくれってせがむから「恋患い」と言ってやった
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古金貨とコナン・ドイルの直筆はどう仕入れた? 臓器売った?
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ハロワから逃げてしまったパンプスは13:00~の映画館へ
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やっとだよカタギの推しができたんだ雪に祈るで「沢辺雪祈さわべゆきのり
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翡翠かわせみという名の宝石狙い撃つ狙撃銃ライフルみたいなカメラの先端
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きみの名は「間黒男はざまくろお」のテキトーさよりも愛がわかりやすいね
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頭蓋骨の中を乱反射してる過去の記憶と未来予測と
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心臓を突き破らんと秒針は雨音のなか冷ややかに鳴る
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僕たちの使う言葉は美しい腐る世界に蓋をするほど
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君の横 ずっと座っていなかった 隣にいても 遠く感じる
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どの人も愛称で呼ぶ大下は彼氏のことを本名で呼ぶ
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記憶など縋りつくもの曖昧で拝啓初夏の風は爽やか
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真夜中に君の拳で爆ぜている頭は心可燃ごみだね
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孤独とは対戦相手ではなくておなじ方みる静寂の母
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ベーグルと塩バターロール焼いたよ!のラインの罠は香りが出ない
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暗くして音を抑えて雨音とアンドレギャニオンに包まれる
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ともだちがミルクを人肌にする午後 ポケモンマスターとして煌めく
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