うずくまる 妻の背中をさすりつつ 互い夢見る 新命
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枝豆を横に並んで切り落とすジジ・パパ・マゴと蚊取り線香
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四十四の舞台に立ちて汗拭う 前と後ろを見渡す節目
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男性用の晴雨兼用傘を 御守り代わりに おはようおかえり
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再びの働く場を得し君の背に 感謝と 無事の祈りを送る
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月曜が公休だから温泉へ世間と会社しばしさよなら
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振り返る 妻と争い とめどない ちっぽけ我が身 恥ずかしや
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青空が広がる今日の東京も、酷暑日予報、キモチ複雑
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この夏も、酷暑と豪雨頻発に、災害のニュースが示す、身の危険、守れ命の行動を
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世の中の 事件を前に 思いやる 言葉の力 大切なるか
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AIが、人の堕落を加速する、考える力、無くなる、無感人間
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塩辛い氷イチゴを特注し旨そうに食う客はドラキュラ
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めずらしく 湿疹できてる 疲れたね シッカロールで 我慢しておくれ>お肌
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溢れくる 短歌うたを書き留め ようやっと こころのバランス あやうく保つ
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死にました23150185回死にました
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網膜に焼き付いてくる半月は俺に何か恨みでもある?
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夕立にやわらかく濡れた右肩が ある夏の日を特別にする
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見てないで言葉をつがえ遠ざかる闇夜の月を撃ち抜いてゆけ
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うたかたの サイトに集う 詠人に 背中を押され 短歌をまなぶ
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ふるき友 人見知りの我 懐いてて おさななじみの その次くらい
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良心の 呵責とは何 曖昧な 吾に問いかけ 答えが出ない
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いかづち の頻りと響く昏き午後あの日もそう…そんなデジャブ
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カップルがふらりと立ち寄る金沢港 曇りの日でも気分浸りに
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後輩が彦星探しをするという それなら私はいかがでしょうか
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島国に住んでいるので海よりも深いところを知らないで死ぬ
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躁が長く鬱の時間は短いが 沈みゆく瞬間いまは死にたくもなる
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家捨母捨て夜逃げせし いでつる月に故郷みゆるは 天王山
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親友と別れてすぐに来たライン「素敵なひとだね」「せやろ」と返す
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いつもなら食べない最後のシメラーメン「ギルティだね」と笑う君が好き
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好きなもの食べることより好きな人が美味しいと言うほうが嬉しい
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