良い夢を見たいと君は言うけれど大丈夫だよ夢で逢おうよ
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万人を殺す真夏の稠密に 気持ちのsemaphoreセマフォ埋められている
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もうアカン虜ですひでひこ好きだひでひこ好きだひでひこ好きだ
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かざらない白のクイーンをとり上げて青きセージの海に置きたし
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たすけてと素直に言えばよかったなかつてイルカを呼んだ軽さで
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ペヤングとUFOほどの差でしょうねあの娘にするか私にするか
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永遠がここにあるから眠ろうかルソーが描くジャングルの隅
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水色のレンタカーで行く笑っちゃうくらい正しい九十九里浜
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さようなら いつかあなたの声帯を震わすひだになろうと思う
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湧いて出た唾ならかまわないのだがよそものは断固おことわりだね
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鏡には綿のパンツにシヤツ帽子かざらなき日のわたくしうつす
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ほつほつと小花をちらす涼風すずかぜにたゆたふ白き夏の南天
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みづ色を好みしゆゑにみづ色はいつも小さきかなしきクレヨン
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夏陽なつひさす溢れる汗と入れ替えに沁みる麦茶が同化していく
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広重の線の雨ふる五反田を肘笠にして走るワイシャツ
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電話越し あなたに「好き」と言えなくて 沈黙の果て ふわりと笑う
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風を切りあをの線画を貫けるつばめの空を抱きてみたし
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赤ばらの花びらの底に羽虫ゐて赤き壁より宙を見あぐる
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くたびれし頁の余白にひそみつつ意味をころがす歌のことのは
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きょうからはひとりぼっちの夜だから無音でおどるハンドスピナー
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口煩いネコをレンジに放り込み ドローンにして彼方に飛ばす
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マリファナの響きに色めく乳幼児 こむら返りは熱帯の夜
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ヨルガオのふとした涙に背を合わす 錆びたフェンスが忘れえぬよう
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項垂れる首刻々と色褪せて 去らぬ様にと陽射しは背を責め
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罅割れた土 戯れに水をやる 少女に還ることのない花
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髄液の底で揺蕩う霧状の記憶を求めて画面をなぞる
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たおれゆく琥珀が燿う箱庭で 足を持たないトルクが響く
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抜け落ちた前頭葉とZ軸へ肥えてゆく赤茶けた輪郭
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傷のない卵殻の中 よく喋る都市を少女は片手で統べる
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痩せこけたまなぶたの下 よこたわる粃 静かに背中をみつめる
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